沖ウィンテック


営業・施工・保守、3つのフィールドサービスにSalesforce & iPadが革新を起こす!
現場担当者のワークスタイルを一変させた顧客情報の一元管理“お客様カルテ”

icon_templatePDFをダウンロードする

導入背景
  • 顧客情報が営業・施工・保守の現場担当者個人に蓄積されていたため、顧客対応に齟齬が生じるなどのフィールドサービス品質の低下を招いていた。
  • 現場担当者が、週報・経営報告等をそれぞれ個別に、しかも現場から一旦帰社して作成しなくてはならず、、極めて非効率的だった。
  • 各担当者のスケジュールの確認に時間がかかるだけでなく、そもそも商談と結びついておらず、予実管理ができなかった。
導入効果
  • 営業担当者の入力した顧客情報と施工・保守担当者の活動履歴とがひもづけられたことで、よりきめ細かなフィールドサービスが可能になり、顧客満足度が向上した。
  • 現場からiPad で1回情報を入力するだけで、週報や経営報告などの各種レポートを簡単かつ効率的にアウトプットできるようになった。
  • 各担当者のスケジュールと実績とが結びつけられ、予実管理が可能になった。また、帳票が一元管理されて利便性が向上した。

営業・施工・保守3部門で個別管理されていた顧客情報

各拠点・各部門に散在する顧客情報を何とか一元的に管理し、営業・施工・保守3部門のフィールドサービスの品質向上につなげたい――それが、取締役兼技術統括本部カスタマーサポートセンター長兼カスタマーサポート部長、新木由美子氏の宿願であり、克服しなければならない課題でもあった。

同氏の勤務する沖ウィンテック株式会社(東京都品川区)は、電気・通信設備等の設計・施工・保守を手がける、従業員621名の企業だ。そのサービスの最大の特長は、主力商材である電気・エネルギー設備やネットワークシステムのみならず、内装や什器など、オフィスに関連するあらゆる設備の設計から保守までを、同社の所属するOKIグループの各種ソリューションを活用してワンストップで提供できることにある。

そうした事業を日本全国で展開している同社だけに、拠点は東京本店を含めて国内29カ所に点在し、従業員の約7割は営業・施工・保守の担当者、すなわち業務の大半を社外で行う人員で占められている。自然、顧客情報は、各拠点・各部門ごとに、それぞれの環境に合ったフォーマットで独自に管理されていた。

電気・通信といったオフィス関連設備は、ひとたび導入すれば、メンテナンスしながら10年以上にわたり使用できるものだ。そのため、同社の営業担当者や保守担当者は、多くの場合、同じ顧客を長期間担当し続けることになる。各々の顧客を熟知する担当者が継続的に対応することにより、きめ細かなサービスが可能になるからだ。ただ、その反面、顧客情報が担当者個人に集中して蓄積されてしまうという弊害があるのも確かだった。新木氏はいう。

「お客様の情報は、基本的に営業・施工・保守3部門のチームごとにExcelもしくは紙ベースで管理されていました。ところが、得てして重要な情報は、担当者の頭の中にしか残されていなかったりする。情報の引き継ぎは、同じ部門内ですらひと苦労。別々の部門間、拠点間となればなおさらでした」(新木氏)

“現場からモバイルで簡単に入力できること”が大前提

顧客情報の共有が進んでいないことの悪影響は、フィールドサービスの品質そのものにまで及んでいた、と新木氏は当時を振り返る。

「お客様に対しては、必ず営業担当者と保守担当者が1名ずつつくわけですが、両者間で情報共有がなされていないことによって、お客様へのご提案に齟齬が生じたりすることがありました。例えば、電気設備の導入から7~8年経過しているお客様に対して、保守担当者が、バッテリーの交換をご提案してご了承いただいたとする。その直後に営業担当者が、『安全のためには、そろそろ設備の交換をご検討いただいたほうが……』と違うご提案をしてしまう。両者ともにお客様にとってよかれと思ってしたことでも、お客様からすれば、同じ会社なのにどういうことだ、という話ですよね。

そんなことがあって以来、お客様とのおつき合いの履歴をずっと残してデータベース化し、それを見ればお客様の情報がすべてわかる“お客様カルテ”のようなものを作りたい、と強く思うようになりました」(新木氏)

その思いを実現するためには、営業支援・顧客管理システムを導入する必要がある。そう判断した新木氏は、さまざまな製品の中から、Salesforceを選び出した。理由はふたつあったという。

「ひとつは素早く簡単に立ち上げられること。自分たちでゼロからシステムを構築するのは大変ですし、時代の変化に即応して開発・維持し続けていくのも難しい。その点Salesforceは、クラウド型のASPサービスで立ち上げが速く、バージョンアップも定期的に行われます。

もうひとつはモバイル対応。弊社の従業員は、ほとんど社外で仕事をするので、モバイル用のアプリケーションが充実していて、モバイルからデータを簡単に入力、確認できることが大前提でした。加えて、モバイル機器は、社外で紛失する危険を常にはらんでいますから、セキュリティが非常にしっかりしている点も、Salesforceの大きな魅力でした」(新木氏)

「全社を挙げて導入に取り組むべし!」

新木氏は当初、新システム定着化の困難さを考慮して、まずは保守部門のみに導入するスモールスタートを考えていたという。しかし、「せっかく導入するなら全社を挙げて取り組むべし」との経営側の判断により、全社を巻き込んだプロジェクトが立ち上げられ、営業・施工・保守3部門への同時導入が決定された。

結果的にその判断は正しかった――そう語るのは、マーケティング本部企画室長の梅田厚志氏だ。

「最初は保守部門用の顧客データベースを作ろうというところから始まったわけですが、やはりお客様との接点が一番多いのは営業部門ですから、彼らにも使わせなければ意味がない。営業担当者が商談の情報を入力し、保守担当者がそれにひもづく形で日々の活動履歴を入力して初めて、データベースは本当に価値あるものになるはずだからです。

それに、経営層が理解を示して、率先して社内に浸透せさようとしなければ、新システムは決して定着しません。一方、管理者も、単にデータの入力を強制するのではなく、部下のモチベーションを高めるために、『あなたの入力したデータや報告をちゃんと見ていますよ』という姿勢を示すことが大切です。そのように全社的に取り組んだからこそ、皆がSalesforceにデータを入れてくれるようになったのだと思います」(梅田氏)

モバイル入力で報告業務が効率化、フィールドサービス品質も向上!

Salesforceを本格導入し、3部門の全担当者にiPadを支給してから3カ月後。同社における顧客情報の管理のあり方と社員のワークスタイルは、新木氏が思い描いていた通りの、革新的ともいえる変化を遂げていた。まずは営業部門。担当者は、顧客との商談後、iPadを使ってその場で活動内容を入力。Salesforceに蓄積された顧客情報は、同じく施工・保守担当者によって入力された活動履歴とひもづき、週報や経営報告など、さまざまな形で簡単にアウトプットできるようになった。

「週報や経営報告は、営業部門にとって非常に重要なものですが、従来は、それぞれを個別に作成しなければならず、また、営業先からわざわざ社に戻ってデータを入力しなければならなかったため、極めて非効率的でした。それが、SalesforceとiPadによって、出先から1回入力するだけで済むようになりました。

もちろん、フィールドサービスの品質も向上しています。例えば、営業担当者がお客様を訪問する際、保守担当者の活動履歴から、最近そのお客様の設備に障害が発生して対応した事実を知ったとします。そうすれば、保守担当者から詳しく話を聞いておくなり、まず謝罪から入るなり、よりきめ細かな対応が可能になります。当然ながら、お客様情報を核とする部門横断的なコミュニケーションも活性化されました」(新木氏)

「今では、営業会議でもSalesforceのレポートを使っています。お客様の情報のリンクから、各担当者の具体的な活動内容へすぐに飛べるので、非常にマネージメントしやすくなりました。次のステップとして、それらのデータをさらに活用し、例えば『案件数の割に受注確度が低いのはなぜなのか』といった分析やマーケティングに取り組みたいと考えています」(梅田氏)

さらに次のステップへ

一方の施工・保守部門では、Salesforceを予実管理に活用している。導入前は、各担当者の1週間の予定をチーム会議で確認していたが、訪問漏れなどがないようチェックするのに時間がかかり、また、そもそも商談と結びついたスケジュール表ではなかったため、予実は管理できなかった。

「各担当者のスケジュールが、実績とひもづく形で一目瞭然になって、利便性がグッと上がりました。施工や点検のあとにお客様からいただくサインも、Salesforce上で行う仕組みを作り、帳票を一元管理できるようになったのも大きな成果ですね」(新木氏)

新木氏は現在、自らセンタ長を務めるテクノセンタ(コールセンター)にSalesforceを導入し、データベースとCTIとを連携させる取り組みを進めている。コールセンターに寄せられた顧客からの問い合わせ情報をリアルタイムに現場の保守担当者に伝え、いっそうのフィールドサービスの品質向上を図るのが狙いだ。

「もうひとつ、まだ計画の段階ですが、Salesforceのカスタマーポータル機能を使って、お客様からご意見やご要望を頂戴したり、メンテナンス情報を適宜ご提供したりするなどして、お客様とのつながりをさらに強めていきたいと考えています」(新木氏)

導入からわずか3カ月で、念願だった“お客様カルテ”の作成とワークスタイルの変革とを成し遂げた同社。その勢いはまだまだ留まるところを知らない。

沖ウィンテック株式会社
  • 業種
  • 建設
  • 業種詳細
  • 電気・通信設備の設計・施工・保守
  • 活用用途
  • 営業支援・顧客管理、プロジェクト管理・勤怠管理、帳票自動化、社内コミュニケーション、モバイル活用
  • 導入製品
  • Sales Cloud ›Service Cloud ›
新木由美子氏
取締役兼技術統括本部カスタマーサポートセンター長兼カスタマーサポート部長の新木由美子氏。「とにかくお客様情報を一元管理したかった。それが導入の最大の理由でした」
梅田厚志氏
マーケティング本部企画室長の梅田厚志氏。「『こんなに数字が上がりました!』と皆の前で早く成果を発表できるようになりたいですね」
Salesforce導入によって同社が目指す事業全体のイメージ。営業・施工・保守の3部門の業務改善についてはすでに実現されつつある。