SOMPOホールディングス

2000万人のお客様といつも繋がっていられる サービス産業へSalesforceと一緒に進化していきたい”

SOMPOホールディングス株式会社 グループCEO 取締役社長 櫻田謙悟氏
 

お客様評価日本一を目指し、サービス産業に進化する

2014年9月、損保ジャパンと日本興亜損保が合併し、損保ジャパン日本興亜が誕生した。保険会社単体として収入保険料が国内最大規模となった同社を有するSOMPOホールディングスは、今後どこへ向かおうとしているのか。SOMPOホールディングス 櫻田グループCEOは、“技術革新のベースには常に危機感がある”と語る。”今、日本の保険業界が抱く危機感とは、人口減少に伴うマーケットの縮小。保険料を頂いて、速やかに的確に保険金をお客さまにお届けするだけ”のビジネスモデルでは、将来の成長はないだろう”と。これから進むべき道は、「真のサービス産業への進化」だ。すでに手掛けている介護事業や健康増進のコンサルテーション、ロードサービスなどを発展させ、今までの保険業界にはなかった新しいモデルでのサービス事業によって収益を上げていくとする。そこで重要なのは、お客様に“あのグループのサービスなら頼んでみよう”と思われる存在になることだ。合併に伴い新たに策定したグループ理念においては、「お客さま評価日本一を目指す」ことが最重要戦略目標とされている。サービスに対して世界で最も厳しい日本のお客さまの評価を得られれば、それをテコにして世界に打って出られるはず。“お客さま評価日本一の獲得が「世界に伍していく」グループの原動力になる”と櫻田グループCEOは語る。
 

Salesforceの活用でグループと代理店の50万人がお客様と繋がる

そのために社内のシステムをどうすれば良いか。櫻田グループCEOの考えは、“人間にできること・機械にできることをしっかり分けること”だという。笑う、握手する、何かあったときに駆けつけて「大丈夫ですよ」と励ましてあげる。このような人にしか出来ないことに社員という高い経営資源を使う。その一方で、機械の素早く正確に働き続ける良さを生かせる部分には、徹底的に機械を使うべき。そんな考えを抱いていた時に出会ったのがセールスフォース・ドットコムだった。 櫻田グループCEOが考える“機械に任せるべき部分”を、「非常にハンディな形で、スピーディに、しかもカスタマイズしやすい形で提供してくれるのがセールスフォース・ドットコムだ」と評価する。最初の導入は、2006年。コールセンター業務において、きちんとお客様にコンタクトし、対応の進捗を正確に管理していくためだった。そこで高評価を得たことで、Salesforceは、グループ内の様々な業務で利用されるようになる。今ではグループ全体と代理店で約50万人がSalesforceを利用する。ユーザがもっとも多いのは代理店で、日々の保険料計算から商品の提案に活用している。

櫻田グループCEOは、Salesforceの柔軟性が代理店業務にマッチしていると言う。「代理店の要望というのは、お客様の声を反映していますから、日々変わるんです。 “新しいシステムを入れました。2年間一緒です”、それでは駄目だと。Salesforceは、ニーズに合わせて、簡単に機能を付加したり、削除することができる。“これは面白い、非常に便利だ”と。もう代理店の皆さんは、それがSalesforceだと意識することもなく、当たり前に使っているんじゃないかな」と嬉しそうに語る。

ICTでお客様といつも繋がる、安心・安全・健康のコンシェルジュ企業へ

将来の成長に向かって、SOMPOホールディングスは、「安心」「安全」「健康」をキーワードにサービスを提供していこうとしている。お客様が常日頃気にかけていている、「最近メタボと言われている夫の健康が心配だ」「一人暮らしのおじいさん大丈夫かしら」といった日々の不安を解消するサービスだ。“もしものとき”のために提供するのが保険であるならば、“もしもが起こるリスクを軽減する”のが、これからのグループが提供するサービスだといえる。 そのためには、ICTが必要不可欠になる。ウェアラブルデバイスを通じて健康状態をセンシングし、何かあったら駆けつける。大型の台風や大雪が迫っているとき、一軒一軒のお客様に対策アドバイスを通知する。自動車においては、その人がどういう運転の特性なのか診断し、ビッグデータを活かして、事故リスクの少ない運転支援を提供する。そんなサービスが可能な時代がもうきているのだ。損害保険だけで2000万人いるお客様がいつも繋がっている、新しいサービスのモデル構築をSalesforceはお手伝いしていく。安心、安全、健康のコンシェルジュ的な会社として、「そうだ、SOMPOホールディングスに聞いてみよう」と自然に想起してもらえるようになった時、“我々は本当の意味で「いてくれてよかった」という存在になる”のだと櫻田グループCEOは語る。そして、サービスを提供するグループとして認知された将来、「あっ、あの会社、保険もやってたんだ」と言われる日が来るかもしれないとユーモアも交えて締めくくってくれた。

※ 本事例は2015年2月時点の情報です
 
 

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