本記事は、米国で公開された「How PayPal Is Focused on Helping During Crisis」の翻訳です。著者のPeggy Alford氏は、オンライン決済プラットフォーム PayPalのグローバルセールスのEVP(Executive Vice President)です。

 

Leading Through Change  - いま、私たちができること。- 

世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症のパンデミックを宣言したのは、私がPayPalのグローバルセールス部門のトップに就任して2週間目のことでした。私は新たな責任者として、営業担当者がお客様をサポートするために必要なものをすべて用意しようと目標を立てていました。しかし、この戦略は大きな変更を余儀なくされます。世界に健康不安が広がり、全スタッフがリモートワーク(在宅勤務)することになったからです。この数週間で色々なことがありましたが、頭に浮かぶのはいつも同じ考えです。自分に何ができるのか?お客様をどうサポートすればいいのか?従業員のサポートは?家族は?

この記事では、営業のリーダーシップについて私が思うこと、従業員をどう導き、大切な家族に寄り添うためにどんなことを行っているのかについてご紹介します。これが何らかのヒントになり、みなさんの日常や取り組みにお役立ていただければ幸いです。

 

1. お客様とコミュニティのために

お客様に尽くすこと。それが私たちがいつも誇りにしているPayPalの信念です。新型コロナウイルスの発生によって、その信念はますます強くなりました。実店舗を閉鎖してオンラインショッピングに頼るしかない加盟店の皆様、そして安全な送金方法を求める消費者の皆様の力になることが、PayPalの使命です。(同社の取り組みについて、詳しくはこちら(英語))

この25日間で、PayPal従業員の96%が完全なリモートワークに移行しましたが、サービスは以前と変わりなく、利用者の方々は今までどおり食品を買ったり、従業員に給与を支払ったり、救援活動に寄付金を送ったり、自宅で待つ大事な家族に送金したりできます。

中小企業を支えるために、PayPalは手厚い支援策を打ち出しました。中小企業は経済の命脈ですが、このような時期には経営を脅かされます。サプライチェーンの維持に苦しむ企業や、閉店耐えられるほどの資金力がない企業も少なくありません。

PayPalのカスタマーサービスには、窮状を訴える経営者からの電話が相次いでいます。ローン返済の免除や信用枠の維持など、経営者本人とその顧客のために、ありとあらゆる緊急措置が求められています。

PayPalはこれに応じて、資金の手当てやキャッシュフローの増強、保護措置の拡大、返済の猶予など、さまざまな措置を打ち出しました。具体的には次のような内容です。

  • 購入者がクレジットカード発行会社にチャージバック(返金)を申し立てた場合、PayPalは加盟店がチャージバック手数料を負担することを免除する(さしあたり2020年4月30日まで)。
  • PayPalビジネスアカウントから銀行口座やMastercardデビットカード、Visaデビットカードへのインスタント出金に課される手数料を免除する(さしあたり2020年4月30日まで)。
  • 購入者からのチャージバックの申し立てに加盟店が対応しなければならない期間を10日間から20日間に延長する。
  • PayPal Working Capital、PayPal Business Loans、またはLoanBuilderのローン残債がある加盟店について、要望により返済を30日間猶予する。この猶予に追加の料金負担は発生しない。 
  • FEMAが大規模災害宣言を発した地域を対象に、PayPal Working Capital、PayPal Business Loans、またはLoanBuilderの返済を30日間中断する。 
  • お支払いにPayPalのBusiness Debit Mastercardを使った購入へのインスタントキャッシュバックの金額を2倍に増やす(2020年4月1日から6月30日まで)。

さらに、業務をオンラインに移行するうえで参考になる参考資料を集めたWebサイト(英語)も開設しました。このような事態でもキャッシュフローを維持する方法や、請求書の電子化でコストを減らす方法、早期の支払いを促す決済期間の設定方法などを紹介しています。

消費者向けの措置は、PayPalの得意分野であるオンラインショッピングの支払いと、個人間での送金が中心となります。PayPal Giving Fundを通じて救援復興活動に寄付していただいた寄付金については、間接的な費用をすべてPayPalが負担します。これまでに、アメリカ国内だけでPayPalの利用者様から30万ドル以上の寄付金が、アメリカ赤十字やFeeding Americaなどの団体に届けられました。

PayPalは、加盟店様や消費者様のために、この難しい時代に何か他にできることはないか、これからも検討を続けます。

これを契機に、私たち自身も成長できるはずです。それは皆様にとっても同じでしょう。今こそ、顧客のために何ができるかを考える時です。ベストプラクティスを分かち合っているでしょうか。返済期間を延長したでしょうか。顧客の声に耳を傾けるだけでも構いません。今は多くの人が孤立感を抱えています。ちょっとしたことでも、絆を強めることができるでしょう。

 

2. 変化に戸惑う社員を導く

業種を問わず、従業員は最大の財産です。従業員を気づかうことは基本中の基本です。

PayPalは、療養中の従業員や、身内の介護で勤務できない従業員にも給与を支払い続けています。さらにマネージャーに指示して、子育てや介護に追われる従業員を支援するために、仕事と生活の無理のないバランスを優先する柔軟な働き方を認めています。

従業員の声を吸い上げることを目的に、定期的なアンケートを実施しています。このような時代にどういった対応がさらに必要か、このアンケートで知ることができます。PayPalの経営陣は毎日会議を開き、アンケートの回答や最優先の課題について意見を交わし、従業員が必要とするものを確実に提供できるよう努めています。

方針の変更や従業員への支援活動によって負担が軽減されるとしても、私たちが感じる不安は解消されません。ときには、より親身な対応が必要になります。

私の場合は、グループでの会議でも、1対1の打ち合わせでも、営業担当者と接するときは、以前より時間をかけて近況を尋ねるようにしています。従業員は、仕事を家族、健康、安全と両立させようと努力しています。今こそ従業員の話に耳を傾け、会社が力になることを知らせるときです。

 

3. Showing up for family

実は私は今、ちょうど転居の最中です。大学に通う子どもは休校になったため、自宅に戻ってきました。7歳と2歳の子は遊び盛りで、目が離せません。そして、たくさんの母親と同じように、子供たちに自宅で勉強をさせています。これを、どうやり繰りしているか?計画をしっかり立て、努めて前向きな姿勢でいることです。

仕事でやるべきことをやり、終わったら子供たちと過ごします。完璧ではないにせよ、大切な家族となるべく一緒にいることを心がけています。たとえば、散歩に出るときは携帯電話を家に置いていったり、会議の予定を子供たちが寝た後にずらしたりしています。

キャリアと家族の両立を求める中で、完璧なバランスを見つけたと感じることは決してないでしょう。でも、それでいいのです。あなたがそこにいる。それだけで、周りの人を助けることになります。(キャリアと家族の両立について、詳しくはこちら(英語)

 

Salesforceがお届けしている連載「Leading Through Change - いま、私たちができること。-」では、この難局に直面するビジネスリーダーの皆様に役立つヒントやリソースをお届けしています。最新の記事も是非ご覧ください。