Leading Through Change  - いま、私たちができること。- 

新型コロナウイルスの影響で、マーケティングコンテンツの内容や、ブランドとしてのメッセージ、メールの配信頻度について、さまざまな意見が聞かれるようになっています。Litmus社の調査(英語)によると、現在確かなコミュニケーションプランがあると自信を持って言えるメールマーケターは全体の4分の1にすぎません。

顧客とやり取りする際は、次の3つの問いを念頭に置く必要があります。

  1. 何を伝えたいのか。
  2. サポートと思いやりをどう届けるか。
  3. 心配する顧客からの問い合わせにどう対応するか。

このパンデミックのなかでメッセージを伝える際の課題の1つは、顧客のニーズや性格がそれぞれ異なることです。現在のような状況下においては、通常の五感に加えて「思いやり」の感覚をフル稼働させる必要があります。マーケターが自分自身と顧客をどれだけ理解しているかが、この未曽有の事態を乗り越える武器になります。

顧客のニーズや性格に合わせたパーソナライズを大規模に改善する上で、力になるのがAI(人工知能)です。AIを使うことで、メッセージの内容、配信のタイミング、送信頻度を顧客ごとにカスタマイズできます。また、AIから提供されるインサイトを利用して、カスタマーエクスペリエンスを先回りして改善できます。   

AIを活用して次のようなことができます

  • メッセージを配信するタイミングと頻度を調整する

  • それぞれの顧客に適切なセンチメント(感情)や言葉遣いを特定する

  • コンテンツと画像のパーソナライズを自動化する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

1. メール開封率を向上させる

スポーツ用品小売のOrvis社は、Einstein Send Time Optimization ( STO: 送信時刻の最適化)を使うことで、顧客がメールをチェックする可能性が最も高いタイミングでメッセージを送信しています。これにより、メールが大量に届く受信ボックスの中でも、顧客の目に留まる確率が高まります。同社はEinstein Send Time Optimizationを使って各顧客にメールを送信する理想的な時間を特定し、それを足掛かりにして、トータルにパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを構築しています。

Einstein Send Time Optimizationを活用することで次のことができます。

  • メールを開いてもらえそうな時間に送信することで、エンゲージメントやコンバージョンのKPIを向上させる

  • 登録者が受信箱にアクセスしそうなタイミングを狙うことで、受信箱の先頭付近を確保

  • 手作業での絞り込みやクエリは不要。最適な時間に自動で送信

Einstein Send Time Optimizationを利用しても、メールを送信する頻度が高すぎればやはり顧客に嫌われてしまうでしょう。Einsteinをご利用のお客様であれば、Einsteinエンゲージメント頻度の機能を使って、特定の期間における送信数とエンゲージメントの相関を確認し、エンゲージメントを強化するうえで最適なメール送信頻度を把握できます。さらに次のことができます。

  • エンゲージメントが高い登録者と低い登録者を特定する

  • ダッシュボードのインサイトにもとづいてセグメントを作成する

  • エンゲージメントが高い登録者と低い登録者で送信戦略を変える(エンゲージメントが低い登録者にはプロモーションを展開するなど)

 

2. AIを活用してメールに適切な感情を反映させる

AIはカスタマーエクスペリエンスを強化するインサイトを明らかにします。AIがデータにもとづいてパフォーマンス警告を発し、改善が必要な領域を提案してくれます。センチメント分析では、トピックの検出だけでなく、メッセージへの反応がネガティブなのかポジティブなのか、それとも中立的なのかを判断できます。言語インサイトでは、感情のトーンを考慮できます。トーンはセンチメントよりも細分化されていて、たとえば愛、怒り、嫌悪感、驚きなどを表します。機械学習を利用することで、顧客に喚起したいトーンを特定できます。

トーンと言語インサイトは、メール開封率にも貢献します。AIによって、多くの顧客に響くトーン、単語、フレーズを特定できます。こうしたインサイトを集めることで、メールコンテンツやその他のコミュニケーション全体で共通するメッセージスタイルを確立できます。また、顧客をどのセンチメントや言葉に反応したかでグループ分けすることができます。Einsteinセンチメント分析とEinsteinマーケティングインサイトは、センチメント、トーン、言葉が顧客に与える影響を理解するのに役立ちます。

独自のセンチメント分析を構築しようとしている方へのアドバイスがあります。機械学習を利用したセンチメント分析と言語インサイトを実現するには、まとまった量のドキュメント(文章と単語)を集め、それらをセンチメントの視点から手動で評価し、ラベル付けする必要があります。

トレーニングデータは、センチメント分析と言語インサイトを実現するうえで最も重要なものです。業界と顧客に直接関係する、価値あるデータを利用する必要があります。

企業にとって最も価値があるのは顧客データです。すでにあるデータを活用し、機械学習のトレーニングに利用しましょう。

 

3. コンテンツや画像を大規模にパーソナライズする上でAIがどう役立つか

カスタマーエクスペリエンスをパーソナライズする最適なコンテンツをAIに選ばせることができます。アセットプールを構築し、機械学習を利用して、メールが開封されたときにそのオーディエンスにふさわしい画像を表示できます。たとえば、外出禁止エリアの顧客とそうでないエリアの顧客とで異なる画像を表示できます。

「メールはカスタマーエクスペリエンスで大きな役割を果たしています。顧客が何を求めているかを理解したうえで、どんな情報を提供するかを決める必要があります」とOrvis社のメール戦略・イノベーション担当シニアマネージャーのTim Delles氏は言います。「今はつながりを維持することが非常に重要な時期です。このようなときに、SalesforceのAIを活用したEinsteinコンテンツタギングの機能を使えば、顧客にとって意味のある、高度にパーソナライズされたコンテンツを作成することができます」。

さらにこう続けます。「我々は実験的なアウトドアブランドです。この機会にメールへのアプローチを見直すことができましたが、これからも、今のような状況で顧客と意味のある関係を深める新たな方法を模索していきたいと思います」。

Einsteinコンテンツタギングは、次のことを実現してマーケターの生産性向上を支援します。

  • 何通りものメールを作成しなくて済むようにする

  • 各セグメントに最もささる画像をコンテンツプールから選んで提供する

  • やりとりを顧客ごとにパーソナライズする

Einstein Send Time OptimizationとEinsteinコンテンツタギングの組み合わせは、Orvis社の顧客エンゲージメントを強化するだけでなく、社内のコラボレーションにも貢献しています。AIのおかげで、マーケティングチームがメールの作成に追われることがなくなり、戦略的なコンテンツプールの作成に注力できるようになったため、リモートワークでもスムーズなコラボレーションができています。

AIについてもっと知りたい方は、Trailheadの「Einstein for Marketing Cloudの基本」モジュール(英語)をご確認ください。