Leading Through Change  - いま、私たちができること。- 

2020年1月の時点では、食料品をオンラインで購入する人の割合はわずか5%でした(詳しくはこちら(英語))。そこに現れたのが新型コロナウイルスです。ほぼ一夜にして状況は一変し、食料品店や生活必需品を売る店には前例のないほどの買い物客が殺到しました。人々は一部の商品の棚が空っぽになり、品薄の商品を求める行列がソーシャルディスタンシングのおかげでさらに長くなる様子を目の当たりにしました。そこでオンラインショッピングに目を向け、新しい消費行動に移行したのです。Statistaの調査(英語)では、消費者の31%は必要な食料品をまとめ買いしたいと答えています。インターネットで注文した商品を店の専用駐車場で受け取る「カーブサイドピックアップ」や宅配も、時間によっては込み合って利用できないほど人気になっています。

レストランや店舗が営業を再開し、消費者が職場に戻れば、食料品店の状況も再び変わるでしょう。混雑は落ち着きますが、一定の行動は根強く残ると見られます。事実、米国の買い物客の68%は、新型コロナウイルスの脅威が去った後も生活必需品をオンラインで購入すると回答しています(詳しくはこちら(英語))。今後も消費者はオンライン購入を主に利用し、実店舗にはさまざまな特別な対策を期待することになるでしょう。そして、標準以下のエクスペリエンスを受け入れてもらえる可能性は非常に低くなります。

ここからは、食料品店が今後も営業を続けていくために役立つヒントを5つ紹介します。

 

ヒント1. ショッピング体験をパーソナライズする

感染拡大のなかで購入される物品は、普段とは異なるもの(英語)かもしれません。3月13日から15日にかけて実施した調査では、米国で家庭用食料品を購入した人の44%が、生活必需品を買いだめしたと答えています(詳しくはこちら(英語))。事態が収まれば、ショッピング行動は元に戻ると考えられます。数週間から数か月の単位で食品調達プランを立てる長期戦から、必要なものを必要なときに買う元のやり方に戻るでしょう。

通常のショッピング行動が戻ったとき、食料品店は元のような消費行動を促し、買い物客のロイヤリティを高めるために、パーソナライズされたエクスペリエンスを提供する必要があります。

その対策として、3つの方法が考えられます。

  1. AI(人工知能) : こちらの記事(英語) にあるように、AIは顧客データから学習し、過去に購入された商品や繰り返し購入されている商品にもとづいて、利用客のニーズに合いそうな商品を提案します。AIを顧客関係管理(CRM)システムと連携させれば、マーケティングやコマース、サービスのカスタマージャーニーをパーソナライズできます。

  2. お客様アンケート : アンケートを実施すると、利用客が何をいつ必要としているかを具体的に知ることができます。メールでのアンケートや、公式サイトから意見を送れる機能を作成します。新しい商品オプションを提示するために、利用客のライフスタイルや食事制限について尋ねる質問を入れてもいいでしょう。

  3. チャットボット : 新型コロナウイルスの流行が始まってから、チャットボットの活用が広がりました(詳しくはこちら(英語))。チャットボットはサービスチームの処理量アップに貢献するだけでなく、厳選された情報を顧客に提供する場面でも役立ちます。チャットボットを使って、定期注文を受け付けたり、おすすめ商品を提示したりできます。チャットボットによって、サービス担当者はもっと重要なケースに専念できるようになるため、副次的な効果として、全体的な効率が向上します。

 

ヒント2: 商品の引き渡し方法を増やす

外出制限が解除された後も、消費者は買い物に多様な選択肢を求めるでしょう。引き続き、特別な引き渡し時間や配送オプションなどの対応をする必要があります。

カーブサイドピックアップへの対応を強化しましょう。店の駐車場の一角を、引き渡し用のスペースとして空けておきます。利用者がアプリを使ってピックアップ予定を立て、時間とゾーンを選べるようにします(モバイルコマースについてはこちら(英語))。その際に、連絡用の電話番号を登録してもらいます。指定の時間前に、引き渡し時間の確認と引き渡し方法を伝えるショートメッセージを送ります。売り場のセルフレジを増やし、空いた人員をカーブサイドピックアップに回すことも考えましょう。利用客の質問に答えるスタッフの配備も忘れないでください。

サードパーティの配送パートナーは今後も重要な役割を果たすでしょう。宅配オプションを引き続き提供するために、パートナーシップを強化する方法を考えてください。たとえば、受け取りを簡単にするために定額方式の配送を導入したり、市内の配送に無人搬送車を使ったりするアイデアもあります。

 

ヒント3: レストランと提携してリーチを広げる

レストランはこの新型コロナウイルスの影響で大打撃を受け(英語)、新しい収入源を得るためのパートナーを求めています。苦境の外食業界を救うために、あなたのビジネスを変革のプラットフォーム(英語)として利用しましょう。レストランと戦略パートナーの関係を築き(英語)、経営のプラスとするのです。

1つの方法は、レストランの料理をテイクアウトで提供することです。その料理をレストランと食料品店の両方で利用客にお勧めして、リーチを最大に広げます。たとえば、火曜日にタコスを食べる「タコチューズデー」用のセットメニューを用意し、ワンクリックで材料をカートに追加できるようにします。これでサービスの利便性を向上させ、シームレスなエクスペリエンスを実現できます。

また、レシピやハウツー、ブログなどのデジタルコンテンツをレストランと共同で作成し、次回の購入まで利用客の関心をつなぎとめる方法もあります。たとえば、サイトにレシピを掲載しているレストランなら、それを食料品店のオンライン購入ページにリンクできます。

 

ヒント4: 接触リスクを減らして店舗スタッフを守る

感染拡大のなか、店舗スタッフや倉庫の労働者、運送業のドライバーは、最前線で身を挺するヒーローになりました。このような従業員の立場を理解し、十分に補償する企業に対して、消費者は信頼と敬意を抱きます。最新のアンケート(英語)では、消費者は購入の判断とロイヤリティに影響を与える要因として、「割引」の次に「従業員の安全」を挙げています。

外出制限が解除されたら、最前線のスタッフのために、さらに厳格な安全対策をとる必要があります。利用客から質問を受けるときでも、できる限り接触と感染リスクが減るような対策をとります。小さな食料雑貨店なら、高リスクの来店客を予約制にすることもできるでしょう。大型の店舗なら、対面での接客時に必要な安全対策とソーシャルディスタンシングのルールをスタッフに周知することが重要です。

多くの食料品店が、売り場スタッフと買い物客の接触を減らすために、キャッシュレス決済やセルフレジの利用を呼びかけるなど、さまざまな対策(英語)を実施しています。飛沫防止のビニールカーテンや手指消毒の徹底も、スタッフの感染予防に有効です。

 

ヒント5. 在庫チェックのやり方を変える

このコロナ渦のショッピング体験で問題になっているのが、配送期間の長さや商品の間違いです。事態の収束後、遅れや手違いに対する消費者の目はますます厳しくなると予想されます。

消費者の期待を満足させるために、在庫チェックは配送日ではなく注文当日に行いましょう。受注した商品は確実に在庫システムから引き当て、バックヤードや倉庫の専用区画に保管します。利用客が品切れ商品を注文しようとした場合は、配送日までに再入荷されるかどうかを知らせ、カートに追加できるようにします。

注文管理のやり方も再検討してみましょう。オンラインで受け付けた注文を、正しい地域の店舗に回すようにします。

 

新しいショッピング習慣とこの先の破壊的変化に備える

これから何が起きるかはわかりませんが、大型食料品店と小規模な店舗のどちらにとっても、デジタルコマースは今以上に重要になると見られます。小さな店は、さまざまな古いシステムが混在していない分だけ、むしろ機敏に対応できるかもしれません。

多くの食料品店が、この先の破壊的変化に備えるために、変革プロジェクトに取り組み始めると予測されます。このようなプロジェクトに何か月も、何年も費やすわけにはいきません。そこで役に立つのが、SalesforceのCommerce Cloudクイックスタートのような、すぐに使える業界別ソリューションです。このソリューションには、オンライン販売やカーブサイドピックアップの提供に必要な機能がすべて揃っています。

Leading Through Change - いま、私たちができること。-」シリーズでは、他にもさまざまなヒントやソートリーダーシップ、リソースを紹介しています。