Leading Through Change  - いま、私たちができること。-   

新型コロナウイルスの影響で、公的機関や民間企業は新しいオンラインアプリやサービスを早急に立ち上げる必要に迫られました。この数か月の間に、学校はオンライン授業の出欠確認アプリを開発し、病院は新型コロナウイルスへの対応状況を把握するモバイル機能を立ち上げ、公的機関は困窮者への食事提供を支援するソフトウエアを開発。銀行は殺到する融資申請を処理するWebポータルを開発しました。このような事例で盛んに使われているのが、プログラミングのスキルがなくてもアプリを作れるローコード開発です。

実際、Forrester Researchの予測(英語)によれば、ローコードの市場規模は、2024年には140億ドルまで拡大する見込みです。ローコード開発のメリットは、一般の従業員が「シチズンディベロッパー」として開発に携わり、重要なアプリのスピーディな実現に向けてIT部門と協力したり、自らアプリを作ったりできることです。

米国の4つの州で個人向けと法人向けのバンキングサービスを展開するAcademy Bank社は、融資の申請プロセスを支援するためのSalesforceアプリを1から開発し、わずか5時間で完成させることができました。この開発を率いた同社のSalesforceシステム管理者、Jeff Berger氏の経験談は、現在のローコード開発の戦略的な性質を明らかにしています。

「多くの銀行がそうだと思いますが、この数週間は、CARES法(米国コロナウイルス支援・救済・経. 済安全保障法)で定められたPaycheck Protections Programs(PPP)への対応に追われていました」とBerger氏は振り返ります。膨大なPPP融資に関する報告や把握の手段を用意するよう上司から求められた同氏は、新しい申請プロセスをできるだけ早くアプリに落とし込み、会社がリソースの最適な配分を割り出せるようにする必要がありました。

もう1つ、強い要望があったのが融資の申請状況を行員が確認するための新たな方法でした。以前は、Webポータルにスプレッドシートを定期的にアップロードして、行員がチェックするという方法でしたが、Berger氏は、Salesforceを使って動的なリストビューを作成し、行員がリアルタイムの申請状況をいつでも把握できるようにしました。

今や一般的になったリモートワークやリモート学習でも、チームのメンバーが共通のツールを使ってコラボレーションするうえで、ローコード開発が大きな役割を果たした事例があります。たとえばDeloitte社は、3月に各地の大学が休校となったことを受け、従来はキャンパスで実施していた学生向けトレーニングプログラムに代えて、Deloitte Digital's Salesforce Academyというバーチャルトレーニングプログラムを始めました。

この短期集中プログラムでは、学生がWebセミナー、講義、ラーニングパスなどを通じてSalesforceの基礎を身につけ、コンサルティングのキャリアの土台固めをすることができます。Deloitte社は、Salesforceコミュニティを活用した独自開発のポータルで学習状況を把握しています。ローコード開発ならではのスピード感ですばやく公開された同プログラムを、学生たちは活発に利用しています。わずか数週間のうちに、300人以上の学生が、1万4,000個以上のバッジを獲得しました。

Salesforceは、Lightningアプリケーションビルダー内で使えるローコード開発オプションの充実を求めるお客様の声にお応えして、2つの新機能をリリースしました。Dynamic FormsとDynamic Actionsです。ポイント&クリックの簡単な操作で、エンドユーザーごとのカスタマイズに柔軟に対応できます。

企業がこの困難な時期を乗り越え、再生を果たすには、すばやく方向転換して新たなニーズに応える必要があります。このトレンドにすばやく適応しようとしているのは、中小企業の経営者だけではありません。デジタル化が喫緊の課題であることは、あらゆるCIOに共通する認識です。さまざまな規模、形態、業種の企業が、ビジネスと経済の変化にすばやく対応するためのアプリを開発しています。

ガートナー 社のバイスプレジデント兼リサーチアナリストのJason Wong氏は、Wall Street Journalにおいて次のように語っています。「新型コロナウイルス以前は、ローコード開発の話題はCIOレベルまで上がっていませんでした。感染拡大によって、この手法が戦略的な位置を獲得するようになりました」。

ローコード開発は以前からありましたが、その重要性はかつてないほど高まっています。今回の感染拡大は、間違いなくローコード開発への認識を広める転機になりました。ウイルスの収束後も、このテクノロジーの導入はますます加速していきそうです。

Salesforceが9月24日、25日の2日間オンラインで開催するイベント「Salesforce Live for IT」では、さまざまな業種の企業が変化にすばやく対応するためにローコード開発をどのように活用しているのか、お客様による事例講演なども交えながらご紹介します。参加は無料。事前登録制です。この機会にぜひ、ご参加ください。詳しくはこちら