Adam Blitzerは、Salesforceのデジタル担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーです。

今年初めの状況を振り返ってみましょう(今でははるか昔のように感じられます)。ビジネスは、実店舗の運営を最適化しながら、デジタルショッピング体験への傾倒を強めていました。もちろん、個人の安全性が重要視され、食品雑貨からエンターテイメント製品まで、あらゆるものをクリック1つで購入・配送できるようになる中、オンライン購入が過去6か月間で急速に伸びたことは誰もが実感していることでしょう。

買い物客にとってデジタル体験は日常化しており、毎日がサイバーマンデーであるかのようにオンラインショッピングを利用しています。当社の第2四半期のショッピング調査では、次のような結果が得られました。(英語)

  • グローバルなデジタル収益は前年比71%増というかつてない勢いで成長している

  • オンライン購入やカーブサイドピックアップのオプションを宣伝しているサイトではデジタル収益が前年比127%の割合で成長している

  • ソーシャルチャネル経由の購入は業界全体で104%増を達成している

この完全デジタル顧客の新たな時代に、優れたデジタルファーストビジネスは独自の顧客体験を構築する必要があります。しかし、テクノロジーとプロセスをしかるべき速度で提供するだけで苦労している企業にとって、これは難しい注文です。結局のところ、デジタルストアフロントを立ち上げるだけでは、とうてい顧客ロイヤリティを築くことはできません。顧客のニーズと期待を満たす、顧客が望むチャネルでつながる、データを利用してカスタマージャーニーのあらゆるタッチポイントをパーソナライズする、パーソナライズされたマーケットおよびコマース体験を提供してリピート率を上げる―そうした課題をすべて実現する戦略が必要です。

簡単に言えば、どこからでもマーケティングを展開し、販売し、つながりを保つ必要があるということです。さらに、データ主導型、顧客第一主義、将来への対応に配慮しながら、こうした作業を進めなければなりません。

Salesforceは、新たにDigital 360 を発表しました。デジタルリーダーに合わせてCustomer 360 (英語)の効果を最適化し、効果的な戦略の実現をサポートします。業界をリードするMarketing CloudCommerce CloudExperience Cloudとともに、世界トップクラスのパートナーエコシステムとTrailheadによる無料のオンデマンド学習リソースを組み合わせることで、デジタルをさらに有効活用できます。

当社が世界有数のブランドと一緒に日々仕事を進める中で自然に生まれたのがDigital 360です。この記事では、デジタルをさらに有効活用する秘訣とともに、Salesforceの顧客による興味深い導入事例をご紹介します。

... お客様がこれほど短期間に抵抗なくオンラインショッピングに移行したのは驚きでした。”

Lindsay Whitworth | Sonos社グローバルDTCシニアディレクター
 

データ主導型:最も柔軟かつ拡張性に優れたプラットフォームで、顧客をすべての中心に

当社ではデータ主導型を「顧客の全体像を1つの画面に集約し、その情報をビジネスのあらゆる側面で活用すること」と定義しています。コマースシステム、マーケティングテクノロジー、サービスポータルとともに、カスタマージャーニーに関わるあらゆるアイテムが統合されているため、すべての関係をあらゆるタッチポイントに反映し、1つの画面だけでインサイトを取得してビジネスを変革することができます。

Sonos社は、世界トップクラスのサウンドエクスペリエンスブランドであり、パンデミック以前から、D2C(直販)事業の拡大を進めていました。過去2年にわたり、Salesforce Customer 360や他の製品に投資してデータを有効活用し、パーソナライズされた人間味のあるデジタル体験を顧客に提供しています。

新型コロナウイルスにより実店舗が閉鎖に追い込まれた際、信頼できる情報を世界No.1のCRMプラットフォームで一元化しているSonosは、Commerce Cloudを使用してオンラインストアフロントをすばやく立ち上げることができました。サプライチェーンの変化に対応し、顧客に即時配送と最新の配送状況を提供しています。さらに、行動データを活用して、Marketing Cloudの自社チャネルと有料チャネルでマーケティングキャンペーンのパーソナライズを進めました。

このデジタルマーケティングとコマースに対するデータ主導型アプローチにより、Sonosはかつてない成長を遂げています。実際に、SonosはCommerce CloudとD2C事業に引き続き投資し、直近の四半期のD2C収益で前年比299%増を達成しました。

「かつては、小売向け商品を店頭に用意することが顧客の検討サイクルにおいて非常に重要でした。私たちが扱っているのはサウンド製品です。そのためお客様の多くは、商品を実際に見て、聴いて、じっくり音を聴き込むことを望んでいます」と、Sonos社のグローバルDTC担当シニアディレクターのLindsay Whitworth氏は語っています。「そのようなお客様がこれほど短期間に抵抗なくオンラインショッピングに移行したのは驚きでした。今目の当たりにしている新しい購入行動が一時的なものではなく本当の商機であると実感させられました」

さらに、Sonosは顧客の全体像を示す情報を利用して、顧客とつながる新たな機会を開拓しています。同社は6か月前にコンテンツサービスをスタートし、顧客のリスニング嗜好に関する豊富なデータにもとづいて、パーソナライズされたコンテンツの提供方法を最適化しています。「スピーカーにぴったり合ったコンテンツを作るにはどうすれば良いかを探っているところです」と、Sonosのコンシューマー担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのZack Kramer氏は言います。「ご家庭に機材を提供する以上の関係を構築しようとしている当社なら、この分野でお客様にもっと大きな貢献ができるはずです」

当社はデータとインサイトを活用して...化粧品ユーザーに寄りそった商品をご提供したいと考えています。そうすれば、新たな流れに機敏に対応できます。”

Ekta Chopra | e.l.f.のデジタル担当バイスプレジデント
 

顧客第一主義:あらゆるタッチポイントをパーソナライズしてシームレスな体験を提供

データ主導型が顧客情報を利用してビジネス戦略を加速するアプローチであるなら、顧客第一主義とは、その知識を活用して、ソーシャルメディアから店舗、カーブサイドからセルフサービスまで、顧客とつながる場所や時間を問わず、パーソナライズされた体験を作り上げるアプローチだと言えます。

2019年、米国で急成長を遂げる化粧品会社のe.l.f.Cosmetics社は、実店舗を閉鎖してデジタル顧客体験の革新に全力を注ぐ決断を下し、顧客第一主義をあらゆる行動の中心に据えました。

同社はMarketing Cloudを使用して、メール、モバイル、ソーシャルメディア、Web全体を網羅する動的なカスタマージャーニーを築いています。Commerce Cloudは、e.l.f.のデジタル店舗の運用を支え、Service Cloudのアプリケーションを統合します。そのため、カスタマーサービス担当者は、買い物客の全履歴にアクセスして問題を解決できます。e.l.f.のデジタル担当バイスプレジデントであるEkta Chopra氏は、統合した甲斐があった (英語)と評価しています。「当社はデータとインサイトを活用してメッセージング戦略と製品戦略に役立つ貴重な情報を取得し、化粧品ユーザーに寄りそった商品をご提供したいと考えています。そうすれば、新たな流れに機敏に対応できます」 

さらに、e.l.f.は3つのすべてのプラットフォームでAI(人工知能)機能を導入し、正確な顧客セグメントの構築、マーケティングメッセージと送信タイミングの最適化、製品結果のカスタマイズ、ラインナップのパーソナライズを実現しています。e.l.f.のEコマースは化粧品セクターで首位を確保していますが、これが大きな理由です。

 

将来への備え:顧客のニーズをその場で満たし、スピーディに価値を提供

「ビジネスのあらゆる部分をデジタル化する」というコンセプトは明解ですが、実現するのは容易ではありません。将来を見据えつつ、継続的に顧客のニーズにそぐわなくなった戦略、プロセス、テクノロジーをすべて見直すという姿勢が求められます。

パンデミックにより、プロスポーツリーグやアマチュアスポーツリーグが次々と中止されていますが、Spalding社は活路を見いだしています。スポーツグッズを扱う同社は、ステイホームを余儀なくされる顧客のために自宅でのスポーツプレイに軸足を移しています。同社はMarketing Cloudで家族向けの動的なキャンペーンを作成し、Commerce Cloudのデジタルショッピング体験を刷新して新たな需要に対応しました。また、オンライン注文処理を支援するために、Service Cloud Live Agentを組み込みました。さらに、Commerce CloudおよびMarketing Cloud機能によって構築されたSpalding MVPプログラムを強化し、メンバーにオンライン限定割引を提供しました。

Spaldingは、こうしたデジタル変革で次のような成果を達成しました。

  • 取引数が421%増

  • MVPメンバー数が50%増

  • 平均注文額が52%増

パンデミックの影響で、多くの企業が職場、教室、店舗の機能をすべてデジタル化せざるを得なくなりました。安定化と成長に向けた準備状況は企業間で差があります。しかし、ビジネスを正常に戻す時間はまだあります。 

そこで役に立つのがDigital 360です。デジタル戦略を高度化し、長期にわたって明るい未来の土台を築くためのツールが備わっています。

 

Digital 360の効果を拡大

新しいSalesforce Digital 360がデジタルリーダーによる顧客関係のレベルアップにどのように役立つのかご確認ください。(英語)

世界トップクラスのエンタープライズクラウドマーケットプレイスのSalesforce AppExchangeで、新しいDigital 360のコレクションページ (英語)をご覧ください。Salesforce内で直接稼働するエキスパートコンサルティングサービスやワンクリック配送/返品/引き取り機能などのカスタムISVパートナーアプリが御社にどのように役立つかご確認いただけます。

Digital 360 Trailheadのオンデマンド学習コンテンツで、完全デジタル化に関するスキルを高めましょう。デジタル広告やオンラインストアフロントなどを最適化する方法を学ぶことができます。