Eコマースの世界では、玄関口で荷物を受け取ることの期待と興奮を上回るものはないと言ってもいいでしょう。これはまさに、わが家にも当てはまりました。というのも、最近私は、新しく発売されたハリーポッターのレゴブロックで娘たちを驚かせたのです。私はそれをオンラインで注文し、すぐに届くことを心待ちにしていました。ありがたいことに、私(そして何よりも娘たち)の期待が裏切られることはありませんでした。商品は無事、予定どおりに届いたのです。実際、このあと私と娘たちは、ホグワーツ魔法魔術学校の新しい棟を建てるのに週末をまるまる費やしました。 

この瞬間こそ、ブランドが顧客との約束を果たしたと言えるときなのです。子供たちが何時間もかけてホグワーツ魔法魔術学校のすべてのブロックをはめ、ダンブルドアの校長室や監督生用のバスルームを組み立てているとき、私の方では、この商品がうちの玄関に届くまでのプロセスを考えずにはいられませんでした。あらゆるピースが相互につながって、配達が可能になっているわけです。 

レゴ(その他無数の商品)の注文とフルフィルメントのプロセスは、酷いものになる場合もあれば素晴らしいものになる場合もあり、まさにブランドと顧客との関係を築くか壊すかの分かれ目なのです。もし注文した商品が予定どおりに届いていなければ、私の子供たちは(正直に言うと、私の方がもっと)打ちひしがれていたことでしょう。

 

注文管理とは? 

注文管理システムとは、こんな成果をあげるための秘伝…でもないソースのようなものです。

注文管理はこれまで、オンラインストアで顧客が購入ボタンを押したあとに起こるすべての物事を指すと考えられてきました。これには、注文の処理に必要なそれ以降のすべてのプロセスや人、システム、パートナーシップが含まれます。しかし、最新の注文管理システムの基盤はこれよりも先を行っています。 

消費者は、決済してから商品が自宅に届く瞬間まで、注文管理プロセス全体がシームレスに進むことを期待しています。また、配送が簡単、スピーディなだけでなく、注文状況を詳細に把握できることを求めています。輸送中に問題が発生していないかどうかも知りたいし、返品手続きが面倒でないことも望んでいるのです。 

 

買い物客が購入ボタンを押したあとには何が起きている?

かつて注文管理システムは、バックオフィスのシステム(たいていは社内の物流部門内)に任されていました。しかしこれでは、 顧客を中心に考える(英語) Eコマースの世界ではうまくいきません。注文管理は、カスタマーエクスペリエンス全体の中心となる重要な位置を占めるからです。認知度の向上やマーケティング、サイトでの体験、購入の検討を促す、新規顧客の獲得、コンバージョンなど、顧客管理(CRM)ライフサイクルでのあらゆる取り組みが、顧客が購入ボタンを押すこの一瞬につながります。この時こそが、価値交換において最も重要な瞬間なのです。価値交換(提供した商品やサービスに対してお金を受け取る)の最後がうまくいかなければ、そこにいたるまでの取り組みはすべて意味を持たなくなってしまいます。 

認知度の向上やマーケティング、サイトでの体験、購入の検討を促す、新規客の獲得、コンバージョンなど、顧客管理(CRM)ライフサイクルでのあらゆる取り組みが、顧客が購入ボタンを押すこの一瞬につながります。この時こそが、価値交換において最も重要な瞬間なのです。価値交換(提供した商品やサービスに対してお金を受け取る)の最後がうまくいかなければ、そこにいたるまでの取り組みは意味を持たなくなってしまいます。 

だからこそ、ブランドが顧客との約束を果たし、その期待に応えるうえで、注文管理システムが今まで以上に重要になっているのです。 

では、買い物客が購入ボタンを押したあとには一体何が起きているのでしょうか?買い物客が商品をカートに入れて決済を開始すると、注文の処理に必要な複雑な「ダンス」が始まります。多くの場合、オンラインストアでは、注文を完了するために 最大39もの異なるシステム(英語) とやりとりします。最も一般的なのは、税金や決済、不正行為チェック、在庫管理、会計、ERP、配送に関連するシステムです。ではそれぞれのプロセスを順を追って見ていきましょう。

 

1.まずは在庫数を正確に把握して、在庫切れや在庫過剰にならないように

商品によって出荷元が異なったり、複数の倉庫や配送センター、店舗に商品が分散し、場合によってはサードパーティの商品であることもあるため、在庫を把握しておくことで出荷元を特定することができます。

 

2.在庫が確認できたら注文のルーティングを実行

注文を受けたのは例外対応のない商品でしょうか?それともカスタムプロセスがあるため、特定の倉庫へのルーティングが必要になるでしょうか?特別な注文商品の場合、特定のフルフィルメント拠点に配送し、そこで待機しているチームが指示を受けてパーソナライズされた商品を組み立てる必要があるかもしれません。

 

3.次は、配送の連携

買い物客のロイヤリティと信頼を得るには、スピーディかつ柔軟な配送オプションを用意しておくことが絶対的に重要です。2018年に行われたEコマース配送の現状(英語)に関する調査によると、配送オプションが多い方のブランドを選ぶと回答した消費者の割合は58%にのぼります。さらに61%の消費者が、配送に関する体験が優れていれば次回も同じブランドから購入するきっかけになると回答しています。

 

4.最後は配達

商品のピッキング、梱包、配送準備が完了し、支払いが確認できたら、商品が顧客に配送されます。

注文管理は、フルフィルメントの流れの各ステップを支える頭脳であり、ショッピングカートに商品が入ってから配達が完了するまでに必要なビジネスロジックとワークフローの複雑なオーケストラを率いる指揮者でもあります。

 

優れた注文管理でカスタマーエクスペリエンスに変革を起こす

卓越したショッピング体験を実現するうえで中心となるのが注文処理とフルフィルメントです。そして、次世代型の注文管理システムはますます、顧客を中心とした、フロントオフィスに欠かせない存在になっていきます。それはなぜでしょうか。ショッピングジャーニーのこうしたステップ(注文処理とフルフィルメント)が、買い物客をうんざりさせるか感心させるかを左右するのであり、取引を完了させてロイヤリティの高い顧客になるか、競合他社に流れるかの決め手になり得るからです。ここからは、こうしたステップの一部を見ていきましょう。 

 

柔軟な配送オプションを用意する

大都市圏での1時間以内の配達や週末配達、BOPIS(By Online Pick up In Store、実店舗での受け取り)や翌日配達など、顧客は柔軟性のある配送オプションを求めており、こうしたオプションが商品ページにわかりやすく表示されていることを期待します。 

 

オンラインストアに商品の正確な在庫状況を掲載する

商品をカートに入れたあとで在庫切れメッセージを表示して、顧客をがっかりさせることがないように。商品が在庫切れや品薄になっている場合は、そのことを商品ページに掲示しましょう。 

 

注文状況の確認と返品がセルフサービスでできるようにする

注文状況や配達予定日の最新情報を顧客がSMSやメールで受け取れるようにし、配送に関する変更も顧客自身でできるようにしましょう。返品についても、返品用のラベルの印刷や、どこでどのように返品するかを選ぶなど、セルフサービスでできるようにします。

 

サービス担当者を支援

カスタマーエクスペリエンスの最前線にいるのがサービス担当者です。できる限りあらゆる方法で顧客の注文を支援できるように、サービス担当者にサポートを提供しましょう。そのためには、注文内容と顧客の行動をサービス担当者が完全に把握する必要があります。また、顧客の代わりに注文したり、発注した注文の配送内容を変更できるシステムも必要です。 

こうしたことがすべて積み重なって、ブランドと消費者の間で起きる価値交換の瞬間が素晴らしいものになります。認知度の向上や購入の検討、コンバージョンなど、顧客ライフサイクルにおけるブランドのあらゆる取り組みがこの瞬間につながっていくのです。注文管理システムの連携がサプライチェーン全体を統率することで、卓越した業務を推進することができるのです。

 

最後に

今日の注文管理は、注文の処理だけを指すのではありません。購入後の体験に影響するすべての顧客対応システム(ERP、CRM、サービス、コマースなど)の統合を指すのであり、これをすべてのステークホルダーが、統一された1つのプラットフォームで使用できるようにするところまでを含んでいるのです。

Salesforceではこれを、顧客中心の注文管理と呼んでいます。注文、顧客レコード、フルフィルメント、在庫状況、ビジネスプロセス、決済、カスタマーケア、請求書作成のすべてを管理する単一のプラットフォームです。Salesforceではこの大きな変化を、顧客中心の意識が最も進んだ柔軟な注文管理システムである Salesforce Order Managementで推進しています。Salesforce CRMの完全なデータレコードを活用し、 Commerce Cloudと最初から連携しています。また、 Service Cloud をネイティブにサポートすることで、顧客の注文履歴と取引履歴の両方を1つのビューで見ることができます。また、数千におよぶ組み込み済みコネクターをサポートする堅牢なエコシステムにとって欠かせない存在にもなっており、価値実現までの時間の短縮、そして何より顧客満足度の向上に力を発揮します。

注文管理システムは進化し続けており、Eコマースにおいて顧客満足度を左右する新たな魔法の瞬間である「配送」も支援するようになっています。実際、注文処理や出荷、配送で顧客にどのような体験を提供できるかが、顧客のブランドに対する見方や関係性を決めていくようになるでしょう。 

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