デジタルへの移行=「デジタルシフト」が強く求められているこの時代。その必要性やメリットは何となく理解しているものの、具体的に自社で活用するにはどうすればいいのかわからないという企業も少なくないようです。

そこで今回は、デジタルシフトについて知っておくべきことを解説します。デジタルシフトの概要はもちろん、導入するための方法や注意点も解説します。

 

デジタルシフトは何を意味するのか

デジタルシフトとは、企業活動において必要なものをデジタル化することを意味しています。紙の書類をすべてPDFファイル化することも、デジタルシフトの一つです。また、今までは紙のチラシで展開していた広告をインターネット広告に変えてみたり、通販サイトを構築してインターネットからの集客にシフトしたりすることもデジタルシフトだといえます。紙のタイムカードをやめて勤怠管理システムを導入することも当てはまります。

つまり、手作業によって、あるいは紙によって展開してきた業務をパソコンやインターネットを駆使した業務に置き換えていくこと、そしてそれにより業務の効率化を図ることなどは、すべて「デジタルシフト」であるといえるでしょう。

 

デジタルシフトが求められる理由

では、なぜ今「デジタルシフト」が叫ばれるのでしょうか。

 

技術の進歩

今や、1人1台のスマートフォン所有は当たり前となりました。ビジネスシーンでも、パソコンはもちろんのこと、タブレットやスマホを併用して業務を行うことは珍しくありません。これら最新の端末を駆使するためには、否が応でも業務をデジタル化しなければいけません。

 

市場の変化

今、情報を取得するための手段として、インターネットが大きな割合を占めています。昔は新聞や雑誌、チラシが情報発信の中心でしたが、広告メディアとしてのシェアもすっかりインターネットにその市場を奪われています。今やデジタルを受け入れなければビジネスそのものが成り立たない時代となっているのです。

 

業務の効率化

デジタル技術は、日常の業務における煩雑な作業の多くを効率化してくれます。会議で使う資料をコピー機で大量に用意するという手間やコストも、給与計算の複雑さも、相手の都合を気にしながら電話をかけるということも、デジタル技術によって必要なくなったのです。人々のニーズや興味が多様化する時代において業務の効率化は必須であり、その手助けとなるデジタルシフトが求められることは当然の流れだといえるでしょう。

 

デジタルシフトには何が必要か

デジタルシフトが必要であっても、ただやみくもにデジタル化を推し進めればいいというわけではありません。効果的にデジタルシフトを進めるためには、いくつか必要となる取り組みがあります。

 

正確なターゲティング

社員のデジタルへの意識やスキルが高まっているかということは、正確に把握しておく必要があります。例えばいきなりすべての書類をデジタル化しても、社員がその変化についていくことができず、逆に業務が非効率化することもあります。自社や取引先の状況を踏まえ、何をどこまでデジタルシフトすべきなのかをよく考える必要があります。

 

To-Be発想を持つ

「To-Be発想」とは、将来の姿を明確にイメージし、なりたい将来にむけて今から行うべきことを考える発想です。事業や組織のあり方の将来像を考え、そこにたどり着くにはどのようなデジタルシフトが必要なのかを考えましょう。

 

改善を重ねる

ターゲティングやTo-Be発想によって適切だと思えるデジタルシフトを実行したとしても、すべてが成功するとは限りません。デジタル化したことで逆に業務の課題が見つかることも考えられます。大切なことは、そうした課題を見過ごすことなく、諦めずにしっかりと対処し改善していくことです。

 

デジタルシフトが成功する企業・失敗する企業

 

デジタルシフトに成功する企業は、デジタルシフトによる「将来の姿」を明確にできる企業です。むやみにデジタル化するのではなく、理想と現実のギャップを洗い出し、必要な部分を必要なタイミングでデジタル化できるかどうかが成功の鍵となります。

一方、デジタルシフトで失敗してしまうのは、短期的な成果を求めすぎてしまう企業です。デジタル技術は、導入は簡単にできたとしても社内に浸透するまでには時間がかかります。なぜなら、社員によってデジタルスキルにばらつきがあるためです。

「できて当然」「きっとわかるはず」と考えて無理にデジタルシフトを推し進めてしまうと、スキルの低い社員は疲弊して通常の業務にも支障をきたす可能性が出てきます。そうなると結果的にデジタルシフトは浸透せず、形だけで終わってしまうことになってしまいます。

 

デジタルシフトを使ったマーケティング方法

デジタルシフトは、業務の効率化だけではなくマーケティングにも活かすことができます。そのマーケティングにはどのような方法があるのでしょうか。

 

広告をデジタル戦略に転換

従来の広告は不特定多数の人々に向けて数多く発信することになるため、商品のターゲットではない人にも広告が届いてしまう非効率さがありました。しかし、インターネット広告は「誰に」「どんな内容で」広告を届けるか、そのターゲットを事前に決めることができるため、より成約率が高い顧客にアプローチできるようになります。つまり、広告をデジタルシフトすることは広告の費用対効果の向上につながることであり、より戦略的なマーケティングの実現に効果を発揮するものなのです。

 

広告データを収集して内容を改善

チラシや新聞による広告では、「どんな人が」「どれくらいの確率で広告を見て」「何人が実際に成約したのか」を把握することができません。しかしインターネット広告は、広告を見た一人ひとりの行動を「見える化」できるため、次回以降の広告に向けて内容を改善し、効果を高めていくことができます。

 

まとめ

企業に求められるデジタルシフトについて紹介してきました。

企業におけるデジタルシフトは業務の効率化や売上の向上につながるものであり、今後のビジネスをより安定成長させるために欠かせない取り組みです。最初は失敗したり浸透に時間がかかったりすることもあるかもしれませんが、改善を続けていけば、きっと理想的なデジタルシフトが実現できるはずです。長期的な視点でじっくりと取り組まれることをおすすめします。