これは「従業員体験の再構築」という新シリーズの最初の記事です。本シリーズでは、企業のリーダーがテクノロジーを活用して従業員体験を構築する方法をご紹介します。

従業員体験は、企業の成功を判断する重要な基準ですが、まだ過小評価されています。Salesforceは従業員体験の重要性を実感しており(英語)、最近ではForbes Insights社と協力して、従業員体験、カスタマーエクスペリエンス、収益の関係を詳しく調べました(英語)。その結果、カスタマーエクスペリエンスが向上すると収益も増加することがわかりました。業績の良い企業の経営幹部の89%が、従業員体験はカスタマーエクスペリエンスの向上に直接つながると同意しています。財務利益をできるだけ早く得ようとするなら、まず従業員体験から始める必要があります。

新型コロナウイルスの世界的流行に一致団結して立ち向かうなかで、従業員体験とITが交わる部分の重要性が増しています。今年前半に実施されたHarvard Business Review Analytic Servicesとの共同調査は、この事実をよく示しています。これによると、従業員体験を重視している企業の85%は、コロナ禍に対しても十分な備えがあったと感じています(英語)。従業員のリモートワークに対応できるテクノロジーやシステムがすでにあったため、それが役に立ったということです。従業員体験を優先し、職場のあり方を見直し、誰もが場所を問わず働けるようにすることが、かつてなく重要な意味を持つようになっています。

 

従業員体験に責任を負うのは誰か

従業員体験について考えるとき、ほとんどの人は企業の文化とメリットについて考えがちです。そのような一面もありますが、今回の調査で明らかになったのは、テクノロジーは従業員体験の実現に不可欠な要素であり(英語)、企業の利益と長期的なレジリエンスに直接関係するということです。

ITリソースと人的資源はどちらも、従業員体験を形作るうえで重要な役割を果たしています。人事部門は文化と育成を通じて、IT部門はテクノロジーとシームレスなデジタル接点を通じて(英語)、従業員体験を後押しします。

こんな風に考えてみてください。F1のレーシングカーは、とことん性能重視で作られています。空気力学を応用し、スピードを追求して製造され、レーシングコースのカーブを巧みに走行できるように微調整されています。では、ビジネスを大きく前進させたいときに、従業員に与えるべきはレーシングカーですか?それとも通勤車ですか?テクノロジースタックを強化すれば、性能に重きを置いた車を従業員に与えることができます。

 

ITリーダーが従業員体験を再構築する5つの方法

「従業員体験の再構築」シリーズでは、今後数週間にわたり、従業員体験に直接影響を与え、継続的な成果につながる5つの主な領域について取り上げます。

 

1. ワークフローの自動化 – 従業員を前進させるプロセスを構築

81%のIT組織は、自動化を利用して(英語)イノベーションを進めています。ITチームは繰り返しのプロセスを自動化し、部門横断的な作業をしやすくすることで、顧客や自社の目標達成を支援します。たとえば、マウス操作に対応したツールを使って、新入社員に入社30日目、60日目、90日目にメールを自動送信するような、従業員ライフサイクル全体にわたるガイド付きエクスペリエンスを構築できます。自動化は従業員を繰り返しの作業から解放し、クリエイティブで戦略的な仕事に専念できる環境を実現します。

2. オンライン学習 – カスタムのオンライン学習プラットフォームでチームを大幅にスキルアップ

優れたオンボーディングは従業員定着率を82%、生産性を70%向上させ(英語)、従業員体験の強化に貢献します。myTrailheadのようなオンライン学習プラットフォームを活用すれば、従業員が場所を問わず利用できる、大規模なカスタムトレーニングや育成コースを開発できます。採用担当マネージャーと人事チームは、こうしたシステムを通じて、年1回のコンプライアンス研修、新任マネージャー研修、業務スキルや技術スキルのトレーニングなど、幅広いトレーニングコースを従業員に割り当てることができます。各種モジュールを企業独自のブランドや文化に合わせてカスタマイズすることも可能です。

 

3. 安全と健康 – テクノロジーで職場の安全を確保

全世界の新型コロナウイルス感染者数のページ(英語)を見たことがあるでしょうか。ここまで大きい規模でなくても、ITを活用すれば、自社の従業員の安全を確保することができます。Workplace Command Centerにあるような健康チェックツールを利用すれば、会社全体にわたる重要なインサイトを把握し、データにもとづいて、従業員の安全と健康を守る判断を下せます。職場の安全管理がしっかりできれば、適切なアクションを起こし、データ、従業員、職場を守ることができます。

 

4. 統合ヘルプデスク – 従業員の自助を促進

従業員向けのデジタルセルフサービスヘルプデスク(英語)を用意すると、よくある質問の答えをすぐに探せるようになります。これにより、同じ問い合わせに何度も回答する無駄がなくなり、実際に支援が必要なケースに注力できます。頻度の高い質問(VPNに接続するには?401Kに拠出するには?)に対して詳しい回答資料を用意しておけば、従業員は求める答えをすぐに入手でき、無駄な時間を使わずに、効率よく行動することができます。

 

5. コラボレーション – 世界のどこにいてもチームを団結

リモートワークが当たり前になるにつれて、デジタルコラボレーションが重要になっています。従業員はチャット、ビデオ通話、ファイル共有を使って常につながり、リアルタイムでコラボレーションして、世界中の顧客にサービスを提供し続けることができます。リモートワークへの恒久的な移行を計画していない企業でも、コラボレーションツールは生産性の向上に役立ちます。そして、生産性の向上は、経営幹部の62%が最優先に掲げる課題(英語)です。

生産性の向上、従業員の離職率低下、収益の増加を目指すなら、今こそITに投資すべきです。ITは従業員体験戦略に重要な役割を果たし、最終的な利益に測定可能な影響を与えます(英語)。ITチームの仕事に適したテクノロジーを導入すれば、ビジネスを確実に前進させる車を従業員に与えることができます。

従業員体験を改善する方法については、以下のリソースもご利用ください。

Jo-ann Olsovskyは、Salesforceのエグゼクティブバイスプレジデント兼最高情報責任者(CIO)で、世界中に広がるテクノロジーチームを率いています。

Jo-ann Olsovskyについて(英語)