2021年9月9~10日の2日間にわたりオンラインで開催された「Connections to You」。Connectionsはもともと米国・シカゴで毎年開催されていましたが、昨年はコロナ禍で開催できず、今年も一部オフラインを交えバーチャルで行われました。その精神を受け継ぎ、日本ならではのコンテンツを盛り込んだのが「Connections to You」です。『個客の心を掴む「共創型DX思考」』をテーマに、合計44セッションを展開。今回はその中から、Day1に行われた3つのライブセッションの内容を、簡単に紹介していきます。各セッション終了後には、グラフィックレコーディングによるディスカッションの振り返りも行われました。

 

Get More from Digital, from Anywhere

デジタルを活用した個客体験でビジネス成長を

Day1の最初に行われた基調講演。BIGLOBE 代表取締役社長と有泉 健 氏と、旭酒造 代表取締役社長の桜井 一宏 氏が登場し、各社の事例が紹介されました。進行役は当社の笹 俊文です。

 

消費行動はコロナ禍で大きく変わりました。これに加えて消費者の意識も大きく変化しています。SDGsやパーパス経営への注目が高まり、寄り添いも求められているのです。

この変化を先取りした事例の1つが、BIGLOBEの「donedone(ドネドネ)」です。これは月額利用料金の中から50円を、ユーザーが支援したい社会貢献領域に寄付できるというモバイルサービス。その目的は「お客様と社会、企業の三方良し」の考え方のもと、人と企業を優しくつないで、豊かな社会を作っていくことです。またデジタルとリアル店舗という2つの接点で得られた声を分析し、AIで顧客自身が課題解決できる仕組みも構築。「どういう社会貢献を行うか」という「Scope」と、「それをいかに広めていくのか」という「Scale」の2つのS、さらに新たな価値に出会う「セレンディピティ」を重視しながら、取り組みが進められています。

「獺祭」で知られる旭酒造の酒造現場では伝統的な技も使いつつ、徹底したデータ検証のためのデジタル活用も積極的に行っています。また、デジタルの活用を始めたことで、多くの会ったことのないお客様からも意見を収集でき、顧客を知ることができるようになりました。「デジタルは距離や時間の壁を超えられる新しい武器」だと桜井社長。もちろんこれは魔法ではなく、デジタルを入れれば何でもうまくいくわけではありませんが、これをうまく使いこなすことでより強い企業になり、世界中に獺祭のファンを増やしていきたいと語ります。

 

 

徹底討論!

日本のマーケティング & セールス DX を阻むもの

次は「マーケティング&セールスDX」について語り合ったセッション。シンフォニーマーケティング 代表取締役の庭山 一郎 氏と、パナソニック コネクティッドソリューションズ社 常務で エンタープライズマーケティング本部長を務める山口 有希子 氏が登壇し、当社の古森 茂幹が進行役を務めました。

 

 

日本のB2Bマーケティングは欧米に比べて10~15年遅れており、危機的状況にあります。良いものを作ってセールスがいればものが売れていたため、マーケティングが必要なかったからです。その結果、売上につながるリードを創出して営業に貢献するという、マーケティングの本質が理解されていません。しかしコロナ禍で従来型の営業活動が行いにくくなったことをきっかけに、この状況を変革するチャンスが訪れています。

成功の鍵は3つあります。第1は企業文化の変革と、それを支えるリーダーシップ。経営トップがマーケティングの本質を理解し目的意識をしっかり持った上で、カルチャーを作っていく覚悟が必要です。第2はテクノロジーやデータ、ITツールの活用。そのためにはマーケティングとテクノロジー、両方の知識が欠かせません。そして第3が人材の登用と育成です。リーダーが作った文化のもとで、多様なバックグランドを持つ人材を引き入れ、お互いにリスペクトし合いながらパフォーマンスを出せる組織を作ることが求められています。

マーケティングはマーケティング部門だけのものではありません。特にセールスとの連携が必要です。そしてイノベーションを起こすには、社外や海外から学ぶ姿勢も重要なのです。

 

 

いま人間的コミュニケーションが選ばれる理由

デジタルを活用した個客体験でビジネス成長を

最後は「ヒューマナイズ」をテーマにしたセッション。三井住友カード 常務執行役員の佐々木 丈也 氏と、レノボ・ジャパン マーケティング統括本部長 CMOのリュウ シーチャウ 氏が登壇し、「人間的な顧客コミュニケーション」について話し合いました。進行役は当社の熊村 剛輔です。

 

 

デジタルテクノロジーを活用することでデータの精度は大きく向上し、企業と顧客との繋がりも拡大されました。しかしその一方で、企業からの情報提供がノイズになり、むしろ「気持ち悪い」と思われてしまうケースも少なくありません。

 >>Cookie廃止にみるデータとプライバシーのあり方を知る

このようなことが起きるのは、顧客情報を点で見ており、線で見ていないからです。行動データだけでは顧客の状況を錯覚してしまいます。そこで必要になるのが顧客の生の声を聞くこと。顧客と向き合って理解し、顧客の価値を考えることなのです。

また人間は本来不完全であることも理解しなければなりません。表面上のデータには本音が出ていないことも多いのです。そして自社の個性を提示して、お客さまに選んでもらうという考え方も欠かせません。

リーダーに求められるのは、これを企業の文化やDNAとして定着させていくこと。そしてそのためには変化をチャンスと捉え、積極的にチャレンジしていくことが必要なのです。

 

次回はDay2のライブセッションを紹介

ここに記載した内容は、各セッションのエッセンスであり、話し合われた内容のごく一部です。実際のセッションでは登壇者の個人的な感想や裏話など、他にも興味深いお話が披露されています。ぜひオンデマンド配信でセッション動画をご覧ください。

>>いま人間的コミュニケーションが選ばれる理由を視聴する

 

次回は引き続き、Day2のライブセッションの内容を紹介します。