公共サービスを支え、社会に貢献したい
しなやかなオープンマインドでTrailblazerを育てていく

インダストリーズ トランスフォーメーション 事業本部 常務執行役員
今井
 
 

どんな人も話せばわかり合える 転機となったジョブチェンジ

新卒で大手通信会社に就職した私は、店頭での契約受付業務や料金の督促・回収、設備の保守業務など様々な仕事を経験しました。入社して数年たち、その会社が分社化されると通信系のグループ会社へ配属され、サービス企画・開発や海外企業への出資業務に携わることになりました。

転機となったのは、30代半ばで立ち上げられた地方自治体向け法人営業の社内公募に応募したことでした。営業経験の全くない私に「難しい商品知識や技術力が必要だから、営業は無理だ」と言う人もたくさんいました。ただ、人と話すのは好きでしたし、コミュニケーションを促進する仕事の経験は豊富だったので「目の前の人と真摯に向き合って話せば、きっと思いは通じる」と考え、熱い想いを会社に伝えたことを覚えています。

その後、地方自治体に対する営業を6年間経験し、新しいことにチャレンジできる自由な環境で働きたいと、外資系大手ソフトウェアベンダーに転職することを決めました。

テクノロジーの力で社会に貢献できる公共自治体との仕事

転職した外資系ソフトウェアベンダーでは、公共自治体向けのビジネスデベロップメントという仕事に就きました。

ビジネスデベロップメントは、プリセールスのような役割を担います。例えば公共自治体にシステムやクラウドサービスを提案する際、その前に必要なプロセスがいくつかあります。製品調達ガイドラインを見直していただいたり、導入のために予算を組んでいただいたりしなければなりません。入札資格を取ることも必要です。営業の方々がきちんと提案できるようにサポートするのが主な仕事でした。

こうしてビジネスデベロップメントの仕事に3年携わった後、ホスティング事業者向けのパートナー営業と、通信・メディア業界の営業部長を5年間担当し、充実した日々を過ごしました。

しかし年月を経るにつれ、本当にやりたいことはなんだろうと考えるようになりました。時間には限りがあると思い、好きなことに専念しようと、退職してフリーランスのコンサルタントになりました。それから1年半、長年お付き合いのあった山梨県の地域活性化プロジェクトに携わったり、地方の中小企業の営業顧問を務めたりするなど、地方活性化の仕事にたくさん関わることができました。

これまで一貫して公共自治体向けの仕事をしてきたのは、そこで働く方々の誠実な人柄が大好きだったからです。公に仕える精神をお持ちで、大きな災害やトラブルの時も地域のために懸命に働いていらっしゃいます。そういう方々に、私の持つITの知識や技術力で力になりたいと思うようになりました。公共自治体の役に立つことは、私にとって何よりの喜びですし、社会貢献でもあると感じています。

フリーランスとして好きな仕事に打ち込んでいた頃、Salesforce に勤める友人から、公共自治体向けのビジネスデベロップメントの仕事をしないかと、誘いを受けました。

もともと Salesforce は仕事をする上で競合となることが多く、その製品群や営業スタイルについて見聞きすることはありました。Salesforceの製品群は、デモをつくるのも簡単で、お客様へのプレゼンテーションもスムーズだったイメージがあり、提案しやすそうだと感じていました。

以前聞いた Salesforce の創業者で、会長兼CEO(最高経営責任者)マーク・ベニオフの講演も、強烈な記憶として残っていました。その時、マークは、サービスや製品ついては何一つ話さず、「信頼、カスタマーサクセス、イノベーション、平等」という Salesforce のコアバリューや、社会課題の解決などについて熱心に話をしていました。

マークが創業したこの会社で、私のスキルを最大限発揮して仕事ができるなら、これ以上向いている仕事はないだろうと転職することに決めました。

公共自治体の災害時や繁忙期を支えるセキュアなクラウドソリューション

2016年に Salesforce へ入社し、3年間公共インダストリーのGTM(Go To Market)というポジションで働きました。GTMという仕事はビジネスデベロップメントとほぼ同じ仕事内容で、「市場に入り込んでいく」という意味があります。

得意な仕事のはずなのに入社直後は思うように進まず、閉塞感に窮屈な思いをしたこともありました。基本的に公共自治体のお客様は個人情報保護やセキュリティの観点から、庁内のパソコンをネットワーク環境に繋ぐことができません。よってオンプレミスではなく、クラウドサービスであるSalesforceと接続するのは難しい。その点を懸念されるお客様に、Salesforceの堅牢性や利便性をどうご理解いただくかに、とても苦労しました。

しかし次第に導入してくださるお客様が増え、繁忙期や災害時にもトラブルなく稼働するソリューションであることを実感していただけるようになり、Salesforceのファンが少しずつ広がっていきました。

当時はインダストリーチームを立ち上げたばかりで、金融、製造、公共と各業界を担当するGTMは少数精鋭でした。私はそれまでフリーランスで仕事をしていたので、同じ業界を担当するセールスチームやSEなどいろんな人とチームを組んで働く面白さを改めて感じました。

社内外でリーダーシップを発揮し
スマートシティやダイバーシティを推進

2019年2月からは常務執行役員として、インダストリーズ・トランスフォーメーション事業本部をリードしています。金融、製造、流通、小売、通信・メディア、そして公共といった様々なインダストリーのGTMを統括する立場となりました。

社内外で社会貢献活動にも取り組んでいます。2019年4月からは Salesforce の代表として、世界のトップリーダーが集う世界経済フォーラムの日本センターにフェローとして派遣されています。現在は、その中のスマートシティプロジェクトの一員として、グローバルにおけるスマートシティの実現を目指し、アライアンスを進めたり、ディスカッションを推進したりしています。

世界のリーダーたちとプロジェクトを進めていると、これまで「公共自治体×IT」で仕事をしてきたことが実を結び「未来の地方都市づくり」に関わっていることに大きな喜びを感じます。

他にも、社内では「Salesforce Women‘s network」のリーダーとして女性のポテンシャルを引き出し、企業の成長に結びつける活動を行っています。例えば、社会で活躍する女性をランチタイムにお招きし、講演会などを行ったり、社外の方々とのネットワークをつくるサポートをするなどして、性差によるネットワーク格差や情報格差を是正したいと考えています。

Salesforce では、「平等」というコアバリューを全社員で共有する文化によって、ダイバーシティを認めることができると考えています。しかし私は、真のダイバーシティとは誰にでも平等な環境を用意すればいいというものではないと思います。ゴルフにもスキルに応じてハンディキャップがあるように、その人がポテンシャルを発揮しやすい環境とは何かを考え、そこに配慮することが最高の結果を引き出すと思います。女性のみならず、外国人や障害者も含めて、様々な事情を抱える人の事情を「ハンデ」と捉えるのではなく、彼らの才能を最大限引き出すために、企業はどのような環境を整えられるかという視点を持つことで、ダイバーシティを事業成長の力に変えられると思っています。

こうした活動は Salesforce に入社する前から、ライフワークとして長年取り組んできたことです。

誰もがTrailblazerとして輝けるカルチャー

Salesforce における働きがいは、なんといってもボランティア活動です。どの社員も心からボランティア活動に取り組み、仕事と同様の真剣さで臨んでいるのはすばらしいと感じています。

現在私が関わっているのは、児童養護施設を卒業する学生に冷蔵庫や洗濯機などの生活用品を寄贈するNPO法人プラネットカナールです。全国各地の支援者から届いた家具を整理し、当社のSEと協力して寄贈品管理のシステムを構築するなどのサポートをしています。

こうしたボランティア活動を行うことで、ふだん接することのない他部署の人たちとも交流が生まれ、そこで生まれた人間関係が仕事にも生きています。

また、Salesforceのテクノロジーを学んだ方々が、Trailblazerとして社会で活躍する姿を見られるところも働きがいの一つです。誰もがライフステージや住む場所にとらわれず、新しい生き方を切り開き、キャリアを重ねていけるTrailblazerとなれる。それが Salesforce の良さだと感じています。

私自身も、常に新しいことにチャレンジするのが好きで「今井さんこそTrailblazerですよね」と言われることもあります。もちろん、チャレンジする時は自信がないこともありますし、失敗したらどうしようとためらうこともあります。でも、最近では「失敗してもきっと大丈夫。何度でもやり直せる」と思えるようになりました。

それは困った時に頼れるネットワークがあり、弱みをオープンにできる環境があるからかも知れません。ありがたいことに周りにいる方々は、みなさん才能のある人たちばかり。だから困ったことがあっても一人で抱え込まず、自分から心を開いて「どうしたらいいと思う?」と助けを求めます。あるいは「私はできないから、サポートをお願いします」と表明します。

自分の弱みやスタンスをオープンにして、柔軟な気持ちで周りに助けを求め、自分自身も周りを受け入れる。すると周りに豊かなネットワークができ、「何があっても大丈夫」としなやかに笑って働けるようになるのではないかと考えています。
* タイトル、部署名は全てインタビュー当時のものとなります。​

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