

カナダを拠点とするAlgo Communication Products Ltd.社(以下Algo社)は、インターホンやスピーカー、ディスプレイなど、ネットワークベースの通信ソリューションの開発で50年以上の実績を持つ通信会社です。
急速な成長と問い合わせ件数の増加が、サービス担当者の大きな負担に
急速な成長に直面したAlgo社では、技術的なサービスケースが急増し、各ケースの解決には複数のステップが必要となっていました。この高まる需要に対応するために、Algo社では、新たなサービスチームのメンバーが顧客の質問をすばやく処理できるソリューションを模索していました。
サービス担当者が大量のケースを処理できるようにAIがサポートし、解決時間を80%短縮
Algo社は、SalesforceのコンサルティングパートナーであるMajente社と協力して、Einstein 1 for Serviceを導入しました。これにより、生成AIが問い合わせ内容のデータとメタデータにもとづいた、問い合わせ内容に対する正確な回答を提供できるようになりました。さらにMajente社は、FAQナレッジとAlgo社のWebサイトを統合し、応答の品質を向上させました。このコラボレーションの結果、あらゆる問い合わせへの回答が、技術的に正確でパーソナライズされたものになりました。
また、Algo社はサービス担当者の効率と返信の精度を向上させるために、RAG(検索拡張生成)も活用しています。サービス担当者が、FAQナレッジの中から答えを探すために無駄に時間を割くことなく、RAGとAIを使用して、特定の顧客の質問にもっとも関連性の高い情報を自動的に取得してくれます。RAGは構造化データと非構造化データを含む、広範なデータを自動的に選別して、関連性のあるコンテキストでプロンプトを強化し、各顧客の問い合わせに対して、より繊細で正確なサポート応答を生成します。Einstein 1 ServiceとRAGを活用した結果、Algo社のサービス担当者は、より多くのケースを効率的に管理できるようになりました。Algo社の信頼できる企業データに基づくAIの活用で、電話による問い合わせの解決時間を80%短縮することができました。
サービス担当者の返答時間が67%短縮化され、販売とアップセルの機会により多くの時間を割くことが可能に
Algo社のサービス担当者は、顧客の問題をよりすばやく、かつ効率的に解決できるようになり、その応答時間は67%短縮されました。さらに、複雑で技術的な質問を処理するための準備が整っているため、管理者によるモニタリングの必要性も減っています。その結果、サービス担当者は、販売やアップセルにより多くの時間を費やすことができ、顧客とのやり取りを潜在的な収入源にすることが可能になりました。
90%のAIサポート精度で、サービス担当者のオンボーディングとスキルアップを迅速に実現
Einstein 1 Serviceによって、Algo社の新人サービス担当者のオンボーディングプロセスは、スピーディでシンプルなものになりました。サービス担当者は、90%の精度を誇るAIによるガイダンスを使用して、Algo社の製品詳細や顧客とのやり取りの処理など、顧客との現実的なシナリオを確認することができます。たとえば新人のサービス担当者は、AIのレコメンデーションによってインターホンシステムの技術的な問題にすぐに対処することができます。このようにサービス担当チームは質問の回答方法をすばやく受け取ることができるようになります。
Einstein 1 Serviceは弊社のあり方を大きく変えてくれました。今では、サービス担当者が技術的な質問にすばやく対応し、会話の中からアップセルの機会を特定できるようになりました。そのため、新人研修がスムーズに行え、マネージャーによる定期的なチェックの必要性を減らすことができました。チームは「最上級のサービスを提供する」という、我々が得意とする業務に集中することができるようになったのです。
Steve Ansell氏シニアデザインエンジニア, ALGO Communications
CRM、AI、そしてデータをEinstein 1 Platform上でつなぐことで、Algo社は顧客のとサービスのやり取りに関する情報を、あらゆる角度から把握することができます。AIがプラットフォームと統合されていることで、Algo社のサービス担当者は、豊富な顧客データにもとづいた関連性の高い回答を利用して、すばやく業務を行うことが可能になります。