2,200万人

グループの1日の来店客数

 
 
少子高齢化で激変する消費の現場。消費者が多くの情報を持ち、売り手市場から買い手市場へ、あらゆる商品ジャンルでシフトが進んでいます。個々のお客様のニーズをどう把握し、どう対応していくか。グループの店舗数国内2万店以上、1日の来店客数は約2200万人に及ぶセブン&アイグループも、日々挑戦を続けています。「35年以上にわたるPOS分析の実績がありながらも、個々のお客様が見えていないという課題感がありました」。そう語るのは、セブン&アイ・ホールディングス代表取締役副社長の後藤克弘氏。そんな同グループが2018年6月にリリースしたのが、スマートフォン用の「セブン‐イレブン公式アプリ」と「イトーヨーカドーアプリ」、そしてグループ横断のロイヤリティプログラム「セブンマイル」です。いずれも、進化するグループのデジタルマーケティングを象徴する存在。「サプライチェーンが変わる。商品開発も変わる。きっと、ものづくりも変わっていく」(後藤氏)。同グループは、Salesforceを基盤としたオムニチャネル戦略に大きな手応えを感じています。
実は同グループは、2014年から社内の「パーソナルマーケティングプロジェクト」を通じて、デジタル時代の買い物体験と事業展開について研究を進めていました。その結果わかったのは、「3割の優良顧客、頻繁に来店しているお客様が、売上の8割を支えている」(後藤氏)という事実。「デジタルチャネルで適切なレコメンドを受けたお客様と受けなかったお客様で、購入額に1割程度の差が出ている。しかも、レコメンドを受けた多くのお客様が、その買い物体験を楽しんでおられることもわかってきました」(後藤氏)。均一な情報提供ではなく、個々のお客様が満足する情報を提供することが大切。こうしてセブン&アイグループは、今の時代のデジタルマーケティングの鍵となる要素、Salesforceでこそ解決できる課題を再確認したのです。

同グループは、Salesforce Service Cloudを導入することで、これまでの電話とメールによる対応に加え、SNSなど時代の流れに合ったチャネルからの情報もカスタマーセンターで集めることができるようになりました。さらに、リアルな購買情報をできるだけ多く集めるための切り札として2018年6月にリリースしたのが、セブン‐イレブン公式アプリ。「お客様が気づかないうちに幸せをつかめる、わくわくした気持ちで買い物ができる仕掛けがあります」。そう語るのは、執行役員・デジタル戦略部シニアオフィサーの清水 健氏。購入額や買い物の頻度などに応じて、お客様はセブンマイルや独自のバッジをためることができ、ランクに応じてクーポンなどを獲得できます。アプリを積極的に使ってもらうことで、お客様をより深く理解することができます。

こうした顧客情報を一元管理することで、より質の高いサービスを提供できるようになっただけでなく、Marketing Cloudで新たなマーケティング活動に生かすこともできるようになりました。「お客様の趣味嗜好や季節、時間も織り込んで、お勧めの商品を提案することができます。朝と夕方で、お勧めの商品を出し分けることもできます」(清水氏)。Salesforceとスマートフォンアプリという新たな接点を活用して、お客様のリアルの動きも、ネットの動きもしっかり理解した上で、タイムリーな提案ができるようになったのです。

 
セブン&アイグループでは、この6月にリリースしたセブン-イレブン、イトーヨーカドーのアプリに続き、2018年の秋にはそごう・西武、2019年にはアカチャンホンポやロフトのアプリもリニューアル予定です。これには、「グループ内での相互送客につなげたい」(副社長の後藤氏)という狙いもあります。例えばアカチャンホンポ。お子様が3歳くらいまでのあらゆるニーズに対応できますが、そのあとはお客様との接点がなくなってしまっていました。「お子様が成長すれば、ロフトで文房具を買われるでしょう。ライフイベントがあれば、イトーヨーカドーも利用されるでしょう。トータルでお客様のライフステージに関わっていく。そういうことができる環境が整ってきたのです」(デジタル戦略部の清水氏)。サプライチェーン全体で無理・無駄を削ぎ落とすだけではありません。「一生涯にわたって、さまざまな業態を通じて価値を提供し、お客様の満足を最大化する」(後藤氏)。適切なタイミングで、個々のお客様に最適な提案を。これこそが、Service CouldとMarketing Cloudの力を生かした、同グループの「オムニチャネル戦略」の核といえるのです。
「顧客管理(CRM)の領域で圧倒的な実績を持っていること。AIを含めて最先端の技術、最高のパフォーマンスを提供していること。そして、Salesforceのお客様第一の価値観と相通ずるものがあること」。後藤氏は、Salesforceを選んだ理由をそう語ります。そして、Salesforceと連携したサービスは、「リリースしておしまい、ではない。どんどん進化させなくてはならない」(後藤氏)。「近くて便利」から「私に便利」に。なくてはならない存在に――。セブン&アイグループの大変革は、まだ始まったばかりです。
 
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