株式会社オールコネクト

年間13万時間のコールと考えれば、1%効率化しただけでも大きな成果。基盤は整ったので、今後は効果を高められる取り組みにも力を注ぎたいと考えています。”

株式会社オールコネクト 執行役員 情報システム本部 本部長 前田 知也 氏
 

商材・プランごとに分断されていた
約50の業務をSalesforceで標準化

オールコネクトは、福井県に本社を構え、通信回線のVNO事業者キャリアとして、また大手キャリアの一次代理店となる営業窓口として、“インターネットを通じてインターネットを売る”ビジネスを展開しています。年間取次数は約50万。独自のノウハウで顧客獲得数を伸ばしてきました。
同社にとって、顧客獲得に大きな役割を果たすのがコンタクトセンターです。世の中にはさまざまなキャリアや代理店があり、商材やプランも多種多様です。インターネットユーザーは、それらの中から自分に合うものを選びたいのですが、なかなか難しいところがあります。同社のターゲットは、そのような消費者。顧客の多くは、インターネットから問い合わせ、コンタクトセンターのオペレーターに自分のニーズを伝えることで、最適なプランを提示してもらうことができます。
そのために、オペレーターは顧客のニーズを傾聴する能力に加え、豊富な商品知識を備えておく必要があります。さらに、顧客対応のために数多くのシステムを使いこなす必要もありました。システムはサービスごとに異なるものを利用するため、約50のシステムが存在していたためです。それぞれの操作を覚え、実際に使う負担は現場にとって大きかったといいます。
執行役員情報システム本部 本部長 前田 知也氏は、「私たち情報システム本部としても、このままではITの未来がないと感じてしまうほどでした」と当時を振り返ります。「情報システム本部のメンバーたちは、約50のシステムをメンテナンスすることに忙殺されていました。個人情報を扱うシステムですから神経を使いますし、新しい取り組みをできないことによるモチベーション低下も心配でした」。
システム監査という大きな問題もありました。監査に耐えられるプロセスとルール、体制を整えようとしても、縦割りで分断された約50のシステムを運用する状況では動くに動けないという現実があったのです。その上、プランは増える傾向にあります。そのまま運用を続けていけば、システムの数がどんどん増えていくことは目に見えていました。

標準化の基盤としてSalesforceを採用

そこで同社はシステムの標準化を決断。Salesforceをその基盤として選定しました。「事前に、監査法人にチェックしていただいたところ、Salesforceなら大丈夫でしょう、と言ってもらうことができました。“自分たちはITそのものに詳しいわけではないけれど、他社でもOKを出したことがあるので安心だ”、とご意見いただき、導入前からお墨付きを得ることができました」(前田氏)
とはいえ、商材ごとに個別にカスタマイズされてきたシステムを標準化するプロジェクトは、極めて困難なチャレンジになります。システムがカスタマイズされているということは、業務フローも商材ごとにカスタマイズされているため、現場の業務フローを大きく変える決断が必要となるためです。
情報システム本部 DX推進部 部長 乙部 美咲氏は、「個別の項目について突っ込んだ議論を繰り返しました。たとえば、ある商材では必要と言われる項目がほかの商材にない場合、それが本当に必要なのかどうかという話し合いです。中には、“これは必要な項目だから、すべての商材で取り入れ、標準化するべきだ”という項目を発見できたケースもあります」と話します。
議論を繰り返すことで、現場はプロジェクトに好意的になってくれました。従来のシステムから操作性が変わるという欠点は、標準化されたシステムをだけを使うことよる時短効果とトレードオフできます。ただ、それでも商材ごとに埋められない差異は出てきました。同社では、そうした差異を切り出して商材固有のオブジェクトとして管理する策を採ることにしました。オペレーターのヒアリングの流れを損なうことなく、標準化された共通項目と商材固有の項目を一覧しながら穴を埋めていくようなフローを整えたのです。
 

稼働半年後に現場主導で800のレポートを活用

移行は使用頻度の高いシステムから段階的に実施し、現在約50 種のシステムの8 割がSalesforceで稼働しています。同社では年に2 度の大きな組織変更があり、ほぼすべてのスタッフは、担当商材、担当業務が一定期間ごとに変わります。変化に強い組織を目指すための施策ですが、商材ごとのシステムの違いにより習得に時間を要するという問題もありました。Salesforceで標準化したことで、担当商材が変わっても使い勝手が同じになり、習得が容易になりました。
セキュリティを標準化できたことによる成果もありました。同社では在宅のオペレーターも活躍しています。これまではセキュリティの観点から在宅オペレーターが扱えるプランを限定し、本部側で彼らが対応できる顧客をピックアップする必要がありました。現在は、Salesforceで適切な権限管理を行うことができます。そのため、在宅でもSalesforceを通してより幅広い業務に携われるようになりました。
今後同社は、Marketing CloudとTableauのさらなる活用に取り組む計画です。Marketing Cloudでは、キャンペーン適用の案内や、Salesforceで特定のステータスになった人に対するメール配信の自動化ルールをさらに拡充します。一方のTableauでは、Salesforceに蓄積された顧客情報から顧客の傾向を分析し、次の動きに生かせる施策を立案したい考えです。
土壌は、標準のレポート機能を活用してきたことで醸成されています。同社では数値化できるKPIを指標として評価システムに採用しており、稼働半年後に現場主導で用途に合わせて作った800のレポートが使われていました。
「レポートをどれだけ作っても元のデータに影響はありません。コンタクトセンターなので、たとえばお待ちのお客様がどれくらいいらっしゃるか、といった“いままさに手を打たなければならないこと”を知るためのレポートもありますし、ダッシュボードの活用も早期に現場主導で始めてもらっています」(乙部氏)
前田氏は、「弊社のコンタクトセンターは1,100シートの規模です。年間13万時間のコールと考えれば、1%効率化しただけでも大きな成果。基盤は整ったので、今後は移行を進めると同時に、このように効果を高められる取り組みにも力を注ぎたいと考えています」と話してくれました。
※ 本事例は2021年7月時点の情報です
 
 

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