アシックスジャパン株式会社
アシックスジャパン株式会社
グローバルで共通のEコマースプラットフォームを展開 世界で統一したブランド力の推進、顧客接点の強化を実現
グローバルで多様化するお客様の嗜好や
変化する販売チャネルへの対応が急務
1949年、スポーツによる青少年の育成を通じて社会の発展に貢献したいという創業者の志からスタートしたアシックス。
「スポーツでつちかった知的技術により、質の高いライフスタイルを創造する」のビジョンのもと、世界中のトップアスリートから一般のユーザーまで幅広い層が愛用するグローバルブランドに成長した。
アシックスの強みは、長年にわたり積み上げてきた技術、製品、ブランドに対する信頼である。その信頼を支えているのが、イノベーションとテクノロジーに基づく徹底したものづくりへのこだわりだ。
1985年に設立した「アシックススポーツ工学研究所(ISS)」では「Human centric science(人間中心設計)」のもと機能性や品質を追求する研究を幅広く行っている。
同社では現在、ランニングはもとよりテニス、ラグビーなどのアスレチックスポーツ、ビジネスシューズなど幅広い分野で事業を展開し、海外売上比率は約80%に及ぶ。
アシックスは、中期経営計画「ASICSGrowth Plan 2020」(2016年~2020年)の目標を達成するために、2018年2月に具体的な行動計画「アクションプラン」を策定した。その中の重点項目の1つに掲げられたのが「デジタル事業を新たな成長ドライバーへ」である。
アシックスジャパン株式会社 DTC統括部 EC推進部 部長 國村太亮氏は、背景とポイントについて「グローバルで多様化するお客様の嗜好や販売チャネルの変化のスピードに対応するべく、デジタル化の加速が求められていました。
ポイントとしては、お客様接点を構築するデジタル機能を集結させ、新たな成長ドライバーとして確立すること。フィットネスアプリやCRMをEコマースに結びつけること。
そして、お客様視点を第一にユーザビリティの追求によりトラフィック、コンバージョンの向上を図ることです。デジタル戦略の要となるEコマースプラットフォームの選定はすでに2017年から開始していました」と話す。
見やすさやブランディングに加え
顧客接点強化の観点もポイントに
従来、アシックスグループにおけるEコマースプラットフォームは統一されていなかった。
グローバルで一貫したブランディングを行うためには世界共通のEコマースプラットフォームが欠かせないと國村氏は話し、グローバルでの導入実績によりパッケージ製品は絞られたと振り返る。最終的に決め手となったのが、利用者視点に立ったときの見やすさだった。
「Eコマースサイトは居ながらにしてウインドーショッピングが楽しめるとともに、アシックス独自の価値や情報を提供するメディアとして、グローバルブランディングにおける重要な役割を担っています。
今は、多くのお客様がスマートフォンでオンラインショッピングを行います。スマートフォンの小さな画面の中で、製品の画像を綺麗に大きく見せることができたのが、SalesforceのCommerce Cloudでした。
他製品より群を抜いて製品画像の見せ方が良かったですね」(國村氏)。見やすさやブランディングに加え、チャネルすべてを横断してフルファネルでのコミュニケーションが構築できる点や、
顧客情報を一元管理し「顧客の360度ビュー」を提供するという、Salesforceの「カスタマー360」戦略は、アシックスのデジタル戦略と方向性が一致していたと國村氏は話す。
「Eコマース、リアル店舗、ランニングアプリRunkeeper(ランキーパー)、市民ランナー向けにサロンやランニングフォーム測定といったサービスを提供するアシックスランニングラボなどをご利用いただいたお客様にASICS IDを発行しています。
このASICS IDによりお客様情報の一元管理を実現するメンバーシッププログラム『One ASICS』の展開を進めています。無料会員サービスを提供するOne ASICSは顧客接点の強化におけるベースとなるものです。
例えば、足形計測をスマートフォンで簡単にできるアプリとEコマースサイトの連携により、ネットでのシューズ購入に安心という付加価値をもたらすなどシナジー効果が期待できます」(國村氏)。
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※ 文中記載の組織名・所属・役職・取材内容などは、すべてインタビュー時のものです。