エレクトロニック・アーツ
“さまざまなチャネルで、顧客とダイレクトにやりとりできるようになりました。”
ソーシャルを活用してゲームビジネスを変革
今、Facebook には毎日 1 億 7,500 万人のユーザがログインしていますが、 その半数はゲームユーザです。彼らは、キャラクターを作成したり、隠しアイテムを探し回ったり、ワールドシリーズで競い合ったりしながらゲームを楽しんでいます。 現在、ソーシャルネットワーキングは日常にすっかり浸透し、ゲームでも、家庭用ゲーム機やモバイルデバイスだけでなく、ソーシャルメディアも加えたさまざまなデジタルプラットフォームが使われるようになりました。しかし、こうした現象は、近年の、ゲームビジネスを根底から変えつつある大きな変化の波の一部に過ぎません。 ゲームメーカー各社は、この大きな変化に適切に対応すべく、顧客とのつながり方を見直し、ビジネスのソーシャル化を実現するための変革に取り組んでいます。
そうした企業の好例がエレクトロニック・アーツ (EA) 社です。同社は、ゲームの進化に対応し、顧客と長期にわたって深い関係を構築できるよう、ビジネスの変革を進めています。 同社でサポートシステム担当シニアディレクターを務めるジェフ・ブラッドバーン氏は次のように語っています。「もはや、ゲームですぐれたエクスペリエンスを提供するだけでは足りないのです。 ゲームメーカーは、ゲームを常に改良し続け、24 時間 365 日、顧客とつながっている必要があります」。
エレクトロニック・アーツは、「バトルフィールド 3」、「ザ・シムズ」、「マッデン NFL」などの人気タイトルを抱えるゲームメーカーの大手であり、ゲームソフトの販売で業界トップを走ってきました。 従来、同社の顧客との主なタッチポイントはサポート窓口でした。 しかし、現在では、「ザ・シムズソーシャル」 のような Facebook ゲームも登場し、支払、ゲームの利用、サポートといった、あらゆるカスタマーエクスペリエンスをしっかり提供していくことが求められています。 事業の拡大とともに、ブランドのエクスペリエンスを洗練させ、顧客との関係を深め、リアルタイムで意見や要望をくみとってすばやく製品を改良していくことが重要な課題となっているのです。
クラウドテクノロジーで変革を実現
この課題を達成するため、エレクトロニック・アーツは、カスタマーエクスペリエンスの向上を担う同社の Worldwide Customer Experience チームに Salesforce を導入して、インタラクティブで臨場感あふれる Web サイトを構築しました。ユーザは、このサイトにアクセスして、最新のステータスを簡単に確認したり、ゲームアドバイザーにコンタクトしてサポートを受けたり、今話題になっていることを他のユーザと話し合ったりできるようになりました。 もっとも大きな成果と言えるのは、エレクトロニック・アーツというブランドのエクスペリエンスを、ユーザにトータルに体験してもらえるようになったことです。 同社は Salesforce を活用して、アドバイザーの数をわずか 6 週間で 400 人から 1,600 人に増強しました。 Web サイトの立ち上げ時のアクセスは 1 週間で数百万にのぼりましたが、そうしたトラフィックの急増にも適切に対処できました。
Salesforce を導入したことで、エレクトロニック・アーツは予想を超えるスピードでビジネスを変革することができました。ブラッドバーン氏は次のように言います。 「顧客との間に築き上げていく密接な関係こそが、ゲームの流れを変える、根本的な変革の力となるのです」。