えん
“Salesforceを導入したことで、営業担当者の活動状況や商談の進捗状況を、チームリーダーや役員がタイムリーに把握できるようになりました。情報の精度も向上しています”
活動状況や商談進捗がリアルタイムで把握可能に
Webサイト訪問が商談のきっかけになるケースも
オンプレミスの顧客情報管理システムでは入力の徹底が困難
豊かな老後資金を確保するための資産運用や、相続・贈与税対策を行う上で、有効な手段になり得る不動産投資。そのための投資用マンション「エンクレスト」を、福岡県を中心に建設・販売しているのが、株式会社えんである。
「投資用マンションは生活上のニーズから購入に至るわけではないため、潜在顧客からのアプローチはほとんど期待できません」と語るのは、営業企画グループ 課長代理の金井 信幸氏。そのため営業担当者から見込み客にアプローチし、根強い信頼関係を構築することが欠かせないという。このような活動を支援・管理するため、2012年には顧客管理システムを構築。しかしこれはオンプレミスのシステムであり、情報セキュリティの観点から社外からアクセスできなかったため、現場の営業社員のデータ入力を徹底することが難しく、データ集計にも多大な時間がかかっていた。
その一方で「Webサイト訪問者のナーチャリング(顧客醸成)でも壁にぶつかっていました」と語るのは、営業企画グループ 課長代理の原田 拓氏。すでにGoogle Analyticsによるアクセス分析は行っていたが、訪問者毎の行動履歴が把握できないため、積極的な活用が進まなかったという。
Salesforceで情報収集から成約後のフォローまでをカバー
これらの問題を解決するため、PardotとSales Cloud、 Service Cloudを、2015年7月に同時に導入。Webサイトなどによる情報収集からナーチャリング、営業活動や商談内容、成約後の活動まで、Salesforceで一元管理できるようにした。
「Sales Cloudによって活動状況や商談進捗状況を、チームリーダーやグループリーダー、役員でもタイムリーに把握できるようになりました」と金井氏。以前はExcelでの集計作業に丸一日かかっていたが、現在ではダッシュボードで全体の動きが手に取るようにわかるという。
また原田氏は「Pardotは見込み客への再アプローチのきっかけづくりに貢献しています」と説明。以前は商談に至らなかった見込み客がWebサイトにアクセスしたタイミングで電話をかけることで、商談につながるケースが増えているという。
今後はさらなる営業支援のためインサイドセールスの構築も推進
「今後はもっと『Salesforce=営業の力』にしていきたい」と金井氏。営業社員がSalesforceを積極活用することで、成果を上げやすい仕組みを確立していくという。その1つの施策として、営業社員のウィークポイントの比較と改善を考えていると説明する。
またインサイドセールスの構築にも力を入れていきたいという。「目指しているのはセールスフォース・ドットコムのようなインサイドセールスです。このような仕組みがあれば、営業担当者はさらに自信を持って活動できるようになり、顧客満足度も従業員満足度も高まるはずです」。