Salesforceがカスタマーサポートとマーケティングを劇的に進化させ、店舗スタッフの意識を改革する! 90年の伝統を誇るル・クルーゼが、最新のシステムを活用して新たな一歩を踏み出す”

 

“ピンクのル・クルーゼ”が大ヒット
日本支社発案の企画で市場を拡大

1925年にフランスにて誕生して以来、機能性とデザイン性の高さから、世界中の料理愛好家たちの憧れの対象となり、プロの料理人たちの心をも虜にしてきたキッチンウェアブランド、ル・クルーゼ。創業と同時に生産が開始された鋳物ホーロー鍋「ココット・ロンド」は、同社の看板製品として今なお人々に愛され続け、2015年には生誕時とほぼ変わらぬ姿のまま90周年を迎える。

“高機能でおしゃれな魔法の鍋”というル・クルーゼの地位は、今やここ日本においても不動のものだ。しかしながら、日本で人気が本格化したのは90年代以降のこと。その過程において大きな役割を果たしてきたのが、91年に日本支社として設立されたル・クルーゼ ジャポンである。

同社は、単にフランス本社の製品を日本の市場に提供するだけでなく、日本独自の企画商品を数多く世に送り出してきた。中でも、07年の限定色「ピーチピンク」を皮切りに、同社の発案で次々に市場へ投入されたピンク色を基調とする製品群は、日本特有のいわゆる“かわいい文化”を背景として爆発的な売れ行きを示し、日本におけるル・クルーゼの人気を決定づける大ヒットシリーズとなった。

ブランドの伝統を重んじつつも、それだけに固執することなく、日本の市場の特性や動向に合わせ、斬新な要素を積極的に取り入れ、ビジネスを拡大してきたル・クルーゼ ジャポン。設立後の約20年間で、国内のフルプライスショップとアウトレットショップは計30店舗に、売上の6割を占める鍋の国内販売個数は年間20万個以上にまで増えていった。

 

 

顧客と問い合わせの急増に対応すべく
カスタマーサポート業務をSalesforceで効率化

だが、そんな同社にも課題はあった。顧客の飛躍的な増加に伴って、当然ながら問い合わせの件数が激増。同社のカスタマーサポート部門、および外注のコールセンターには、顧客からの電話やメールによる問い合わせが月間約800件も寄せられ、従来のExcelを使った管理手法では対処し切れなくなっていたのだ。コンシューマーリレーションズマネージャーの井上恵美子氏は、当時の状況をこう振り返る。

「お問い合わせの件数がすごい勢いで増加し、それに付随する商品の発送など、バックオフィスでの作業もどんどん増えていったのに、それらの業務をすべてExcelでシート別にアナログで管理していて、非常にやりづらかったんですよね。加えて、外注のコールセンターとの連携も難しくて、電話の件数などのデータをきちんと収集できず、全体の状況をなかなか把握できない。なにかしらのシステムを入れなければどうしようもない、という状態でした」(井上氏)

そうした現場の声を受けて、同社は11年10月、カスタマーサポート支援システムとしてSalesforceの導入を決定。選定の理由について、井上氏はこう話す。

「選定基準のひとつに、決裁のとき、弊社のドイツ人の社長に英語でプレゼンテーションしていただけること、という項目がありました。セールスフォース・ドットコムには英語の堪能な営業の方がたくさんいらっしゃいますが、外資系でもう1社、その条件を満たす企業があったんです。その2社が最終候補に残って、正直なところ多少迷いましたね。

ただ、私は以前、カスタマーセンターに勤務していたとき、Salesforceの優位性をよく耳にしていましたし、クライアントが有効に活用している場面にたびたび遭遇していましたので、やはり最後はSalesforceを強く推しました」(井上氏)

Salesforceは、同社のカスタマーサポート体制に劇的な変化をもたらした。Excelを使っていた頃と比べ、入電・架電の状況や、問い合わせ対応の進捗を示すステータスを格段に管理しやすくなったのだ。

「Salesforceを使えば、お問い合わせに関するレポートを簡単に作成でき、全体の状況を把握できるので、外注する際の人員計画を簡単に、しかも自信を持って立てられるようになりました。Excelで管理していた頃は、非常に時間と手間のかかる作業だったんですけどね。

それから、従来のExcelによる管理は、お客様からのお問い合わせへの対応が漏れてしまう危険性を常にはらんでいて、実際に危うい場面がたびたびありましたが、Salesforceによって作業の正確性が高まりました。いつかお客様にご迷惑をおかけするかもしれない、という不安が一掃されたのは大きいですね」(井上氏)

導入計画の第2次フェーズとして
顧客管理全般への拡張を決定

カスタマーサポート部門へのSalesforceの導入計画は成功したものの、実のところ同社には、立ち向かわなければならないさらに大きな課題があった。同社の顧客には、フルプライスショップ会員、アウトレットショップ会員、オンラインショップ会員、ファミリーセール来場者、アンケートハガキ送付者という5種類が存在する。ところが、それぞれを別個のデータベースで管理していたため、顧客の全体像をつかむことができず、効果的・効率的なマーケティング施策をなかなか打ち出せずにいたのだ。マーケティング・ディレクターの竹本エリ氏はいう。

「弊社は、直営店30店舗とオンラインショップを運営しているのに加え、カスタマーサポートやFacebookなどで常時お客様の声を拾い上げたりもしていますので、本来であればお客様の購買傾向や本音をつかみやすい状況にあるはずです。実際、5つのデータベースには、それぞれ約2万名分、計約10万名分のお客様のデータが蓄積されていました。にもかかわらず、それらをバラバラに管理していたため、例えば、お客様にダイレクトメールを送ろうにも、外注先でそれぞれのデータをチェックして、重複するお客様を毎回チェックしてもらわなければならない。非常に非効率的でしたし、これでは適切なマーケティングは難しい、と感じていました」(竹本氏)

そこで同社は、カスタマーサポート部門における成果を受け、導入計画の第2次フェーズとして、Salesforceの利用範囲を店舗を含めた顧客管理全般へ拡張することを決定。ただ、投資額が大きくなることから、社内には慎重な意見もあった。しかし竹本氏は、部門横断的なCRMプロジェクトチームを結成して意見を交換し、最終的には、経営層を含め、社内の大多数の賛同を得ることに成功する。

「新店舗のオープンが一段落して弊社は成熟期に入り、今後CRMの重要性はいっそう増していく、という見解で社内は一致していました。それにSalesforceは、すでにカスタマーサポート部門で実績を上げていましたし、導入スピードが速く、店舗スタッフにも操作しやすい印象がありましたから、チームのメンバーの大半が導入に賛成でした。また、セールスフォース・ドットコムの営業の方に他社の事例をいろいろとうかがって、事前に使い方をイメージできたので、導入の意味やメリットを現場に説明しやすかったですね」(竹本氏)

的確な顧客分析とアプローチが可能に
店舗スタッフの意識にも好影響

Salesforceで5つの顧客データベースの一元化を果たしたことによって、同社のマーケティングは目覚ましい進歩を遂げた。真の優良顧客は誰で、離反顧客は誰なのか。優良顧客や離反顧客を生み出す要因はなんなのか。そうしたさまざまな切り口で顧客を分析し、各セグメントに対して最適なアプローチができるようになったのだ。

「例えば、お客様へのアンケート調査の結果、『弊社のロイヤルカスタマーにはピンク色を好む方が多い』という傾向が判明したとします。となれば、そうしたお客様に対し、次回購入時にピンク色のノベルティをプレゼントするという施策は、インセンティブとしての効果を十分に期待できます。Salesforceによって、そういうマーケティングのさまざまな可能性が見えてきたわけです。

スタッフとのミーティングでも、お客様を囲い込むための施策として、特別なゲストを招いてイベントを開催したり、お客様をフランスの本社にお連れしたり、といったアイデアがどんどん出てくるようになりました。そういう話をしているとき、スタッフたちはすごく楽しそうなんですよね」(竹本氏)

各店舗においても、Salesforce導入の成果は如実に表れている。一部の店舗では、ル・クルーゼの製品を使いこなすためのクッキングレッスンが定期的に開催されているが、予約の受付開始日になると顧客からの電話が店舗へ殺到。店舗スタッフはその対応にかかりきりになり、肝心の接客業務に集中できないという問題があった。

そこで、すべての予約の電話をカスタマーサポート部門で受け、そのデータをSalesforceで管理するよう方針を転換。店舗スタッフが接客に専念できるようになっただけでなく、各店舗の予約状況をリアルタイムに把握できるようになった。

「一部の店舗スタッフは、Salesforceによって可視化されたお客様の情報を活用した各店独自の施策を実践し始めています。最近では、『しばらく来店していないお客様にメールを送ったら購買につながった』といった成功事例もちょくちょく聞かれるようになりました。接客を通じて普段から抱いていた感覚が、Salesforceのデータに裏づけられたことによって、自分たちにできることをどんどん試してみよう、という意欲が湧いてきたのだと思います。今後の展開にも大いに期待したいですね」(井上氏)

2段階導入が成功の秘訣
さらなる活用で新たな一歩を踏み出す

第1次フェーズでカスタマーサポート業務を効率化、さらに第2次フェーズでは的確なマーケティングを可能にし、店舗スタッフの意識をも変革させたSalesforce。井上氏はいう。

「第1次フェーズでSalesforceをある程度使えるようになっていたからこそ、第2次フェーズでデータベースをスムーズに統合できたのだと思います。そのように、段階的にステップアップしていくことも、Salesforceを使いこなすコツかもしれません」(井上氏)

一方、竹本氏は、Salesforceを利用した新たなビジネス展開を視野に入れているようだ。

「アパレルのような消費財と違って、鍋というのはそういくつも買わない商材ですので、本来的にリピート率が低いという課題を抱えているわけです。ですので今後、既存のお客様の囲い込みと、弊社の弱みである男性のお客様への訴求にいっそう力を入れなければなりません。そのための施策として、現在、フルプライス・アウトレット・オンラインの全店舗で利用できる顧客サービスなどを検討中です。どのような施策を取るにせよ、来期は顧客分析結果を踏まえたCRM活動を実践に移し、ル・クルーゼファンの方々に特別な体験を提供していきたいと考えています」(竹本氏)

歴史あるブランドに日本ならではの新鮮な風を吹き込み、多くのファンを獲得したときと同様に、ル・クルーゼ ジャポンは今また、最新のシステムを取り込むことによって、大きな一歩を踏みだそうとしているのだ。

 
 
Salesforce Platform, 金融, 100名以下, B2C
Sales Cloud, Community Cloud, ITサービス, 100名以下
Sales Cloud, 小売・流通, 100名以下, B2B と B2C
Salesforce 製品、価格、実装方法、その他何でも、ご不明な点があればお尋ねください。高度な訓練を受けた弊社の担当者がいつでもお待ちしております。
ご不明な点はお問い合わせください。 0120-733-257