ミツフジ株式会社

世界中の成功企業が導入するSalesforceには、成功企業のノウハウが詰め込まれています。ITツールはスタンダードを選ぶのが当然で、あとは、私たちがこのツールをどのように使いこなして成功するかです。グローバル展開を目指す当社にとって、Salesforce以外の選択肢を検討するのは時間の無駄です”

ミツフジ株式会社 三寺 歩氏 代表取締役社長
 

モノからソリューションへ
グローバル展開するビジネスモデルへの転換

1956年に西陣織業として創業し、60年以上の歴史を誇るミツフジ株式会社。2012年に倒産の危機に直面するが、三寺歩現社長が家業を継ぎ、ウェアラブルIoTという新たな分野で再生を果たし、今や世界中からオファーが絶えない成長企業である。社長交代時には4名だった社員が約50名へと急成長した背景には、製品売りからソリューション売りへの事業転換がある。きっかけは、当初取り扱っていた銀メッキ導電性繊維「AGposs®(エージーポス)」だ。大手企業の様々な研究機関から引き合いがあったことから、ウェアラブルIoTの可能性に気付いた三寺氏は、自らの経歴を活かして、デバイスの開発からクラウド上でサービスを展開するアプリまでを、一貫して自社で開発することに成功。2016年には、AGposs®を使用して心拍などが読み取れるシャツ端末および生体情報取得サービス「hamon®(ハモン)」を発表、翌年より販売を開始した。繊維のプロしかいなかった同社に、IT、デバイス、マーケティング、クラウド、プログラム開発などの分野からスペシャリストが集まり、世界的企業へとコマを進めている。
 

Salesforceの選択は、経営戦略の一つ

「ウェアラブルIoTビジネスのパイオニアとして、スピード感を持って、繊維産業を超えたグローバルなマーケット作りに注力しています」と語るのは、第2営業部の部長を務める尾上氏だ。前職で三寺氏の同僚だった尾上氏は、「外資系IT企業でトップ営業だった三寺社長が、繊維業の家業を継いだ時は驚きました。そして新たにIoTビジネスを立ち上げると聞き、こうした機会にはなかなか出逢えるものではない、とワクワクしてジョインしました」と語る。
2人は新たなビジネスを支える営業モデルを検討し、それをスムーズかつ力強く立ち上げられるツールの導入を決断する。「ミツフジの顧客の半分はグローバルで、ビジネスの舞台は世界です。海外ブランチを含めて、サービスは即座にローンチする必要があり、Salesforceはこの課題解決に必須な要件を備えています。あらゆる業種、企業の成功モデルが、このプラットフォームに乗っているのです。世界の成功企業が使うスタンダードツールを選ぶのは当然のこと。逆にそれを選ばなければ、世界で勝てません。これは戦略です」(三寺氏)。「ビジネスのプロセスや仕組みを作る上で、Salesforceは柔軟性があり、非常に使い勝手がよいのです」(尾上氏)。こうした経営判断により、Sales Cloud、Pardot、Partner Communityの導入が決まった。

営業のリソースを有効活用できる体制の整備

従来の製品販売から、ソリューション提案を軸とするリカーリングビジネスへと舵を切った同社は、あわせてパートナービジネスを導入することを発表、ワールドワイドで代理店を募集し始めた。IoT事業参入への注目度は高く、ウェアラブルの展示会に出展した際には、3000枚近い名刺が一気に集まったが、営業スタッフが十分ではない体制の中で、顧客へのフォローやアプローチが場当たり的になっていた。
さらに、少人数でフル稼働していた営業を苦しめていたのが、顧客情報の共有に関わる作業や、経費精算、日報などの事務処理だった。実は、三寺氏は前職時代からのSalesforceユーザーであり、社長就任直後にSales Cloudを導入していた。しかし、扱えるのは三寺氏1人。当初はSFAに近い部分だけを利用していたという。販売システムは別にあり、営業は案件の発生からクロージング、見積、受注、そしてERPで伝票を出すまでと、営業活動に伴う様々な処理業務を、数種類の別々のシステムで運用しなければならなかった。
こうした課題を、Salesforceを軸に一気に解決するために、Sales Cloud, Pardot, Partner Communityの導入を決めた。Pardotが顧客および代理店リードへのフォローやアプローチを密にし、Sales Cloudで顧客情報、営業進捗を「見える化」して共有、事務処理系のツールと連携して営業事務の省力化を狙った。そして、Partner Communityでは、代理店との情報およびナレッジの共有を図り、協業体制を構築することを目的とした。
Salesforceの成功ストーリーで、導入後の活用イメージができていたという尾上氏は、「成功企業のユースケースを使えるのがSalesforceのよいところ。ならば、成功しているセールスフォース・ドットコムの営業が、Salesforceをどのように使っているかを真似るのが、営業力を高める1番の近道です。その点を惜しげもなく開示してくれるので、導入効果が非常に高い」と評価する。

営業活動の見える化と効率化で、現場の作業負担が半減!

Sales Cloudの導入により、ダッシュボード上で営業プロセスが見えるようになり、営業も経営サイドも情報やナレッジが共有できるようになったことが一番の成果だ。従来、個人の感覚で動いていた営業活動が、数値として『見える化』され、感覚値で決めていたことがスコアで判断されるようになり、確度が高い顧客からアプローチできるようになったのだ。商談ごとの課題や進捗情報も、会議などの「場」を必要とせず、すべてダッシュボードで共有可能。メンバーもマネージャーも自分が見たいタイミングで情報を得られるようになった。
「必要な情報はSalesforceを見ればわかるように、すべての情報をSalesforceに集約していきたいと考えています。また、数種類のシステムに分かれていた営業処理が、1つのプロセスでつながり、営業事務にかかる時間も半減しました。導入して約半年ですが、あらゆる面で営業の業務効率化が図れています」と尾上氏は語る。
「『守・破・離』という言葉がありますが、私たちは“成功パターン”という基本型を勉強する段階にあります。ダッシュボードを使えなかった社員が、画面を見て次の手を打てるようになり、『こんな使い方をしたい』というリクエストが上がり始めて、社員の進化を感じます」と語るのは、マーケティング戦略の強化をミッションに入社した新氏である。
新氏はまた、Pardotの活用にも注力したいという。メディアを通じてミツフジや三寺社長への注目度が高まっていることから、Webサイトへのアクセス数が急増しているのだ。すでにパートナープログラム開始の告知をPardot経由で配信。反響は大きく、パートナー希望企業の獲得に一役買っている。今後はWeb上のコンテンツを充実させていくとともに、Webサイトからのリード獲得やナーチャリングにも、Pardotを積極的に活用するつもりだ。

理想のパートナービジネスへ。
Partner Communityが果たす役割は大きい

同社が特に期待を寄せるのが、Partner Communityである。直販中心からパートナーモデルへ転換させる上での必須ツールとして、Partner Communityを導入したのには理由がある。「繊維産業の中で、次の一手を打ちたい、強みを持ちたいという明確な経営課題を持ち、新規ビジネスに進出したいという思いを持つ会社が、ミツフジの代理店に手を挙げています。私たちは、それぞれの会社の強みを生かした“新しいビジネスモデル”を提供する会社になりたいのです。
Partner Communityは、代理店の担当者の方が、Salesforceに触れる場所としての役割も果たします。パートナーモデルは、パートナーにHow to Sellを伝えて定着させ、パートナーが『売れる』仕組みを作ること。斜陽とか古いなどと揶揄される業界体質から脱却し、自分たちが選んだ新しいビジネスモデルを信じて、私たちとともに変革と成功の道を歩んでほしい。そのためにPartner Communityを活用したいのです」と、三寺氏は語る。
現在は直販が中心だが、製品やビジネスコンセプトの理解を含めて関係性が構築された後は、パートナー経由に切り替えていく。パートナーを希望する企業は100社を超え、現在20社が代理店登録を完了。今後は世界規模でパートナー網を拡大していく予定だ。「とはいえ、ウェアラブル製品は、そう簡単に売れる製品ではありません。コンサルティング的な要素が大きく、今はカスタマイズ要件も多岐にわたります。パートナー様にとってもチャレンジ分野ですので、むやみにパートナー数を増やそうとは思っていません」という尾上氏。
三寺氏も、「コンセプトに共感いただけるパートナー様には、同じようにコンセプトを語ってほしい」と語る。Partner Community上には、パートナー向けのドキュメントを公開。案件を共有してプロジェクト化し、共同で進めていく段階へと動き始めている。今後は、コンセプトに関わるメッセージやテクノロジーも含めた最新情報を増やし、パートナーへの啓蒙活動にいっそう力を入れていくという。

Salesforceのユーザー数が、ユーザー企業にとってのKPI

今後、グローバルのブランチオフィスや社員が増えていくにつれ、よりその威力が増すだろう。尾上氏は「Einsteinとの組み合わせも気になっています。アーリーアダプター中心の今の市場では、提案のパターンや使い方が多岐にわたっており、AIを使ってこれらの提案パターンを効率化していけるかどうかに注目しています。セールスフォース・ドットコムがEinsteinをどのように使っているのかを聞きながら、判断していきたいですね」と語る。
「Salesforceは、日本ではなぜか多くの場合、EXCELやCRMなどと比較をされますが、比較のされ方が間違っています。『ビジネスを変革する』『お客様とのコミュニケーションを変える』ためのパートナーであることが、伝わっていません。それを、私たちがユーザーの立場で世の中に伝えていく必要があると思っています。セールスフォース・ドットコムの顧客が増えることは、ユーザー企業のビジネスが拡大している証。Salesforceのユーザー数こそが、私たちにとってのKPIなのですから」と語る三寺氏。Salesforceをビジネスパートナーに選び、老舗企業でありながらベンチャーの勢いで世界へと飛躍するミツフジの動きから、目が離せない。
※ 本事例は2019年2月時点の情報です
 
 

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