日本電気株式会社

イノベーション創出につながる働き方を提案し、Post COVID-19 を睨んだソリューションの構築を推進。お客様に New Normal を提示していきたいと考えています”

 

顧客との新たなリレーション構築に向けた
未来志向の「パイプライン経営改革」

2014年以降「Orchestrating a brighter world」というビジョンのもと、ビジネスの軸足をかつてのBtoCからBtoB、BtoGへとシフトし、社会価値創造企業となるべく、社内のさまざまな領域で変革を進める日本電気(NEC)。その一環として同社が注力しているのが「パイプライン経営改革」です。
その背景には、NECの主要ビジネス、SI事業における顧客の変化がありました。顧客の行動に合ったアプローチが求められる一方で、受注後、システム構築を行い納品し、売上を計上して案件をクローズというスキームは、顧客から改めて新たな案件が発生するまでの運用・保守フェーズの顧客接点を関係会社が担当していることもあり、当該顧客との関係が一旦途切れてしまうものだったのです。
「以前からSFAを導入し、営業プロセス改革に取り組んできました。しかし、長年実施してきたビジネススキームからなかなか脱却することができず、SFAについても営業担当者の行動管理に力点が置かれている状況でした」と、執行役員兼CMOの榎本亮氏は振り返ります。
状況を打開すべく、NECが目指したのがパイプラインの適切な管理と、その活用による顧客との新たなリレーションの構築をベースとする改革でした。それは、営業担当者による活動の評価指標を、受注・売上といった結果指標だけではなく、パイプラインの進捗にも着目しようというものです。「経営の観点でも、単に前月実績を確認するだけのバックミラー型ではなく、未来志向の営業・経営のあり方を追求していくのが、我々のパイプライン経営改革の意図するところです」と榎本氏は説明します。
 

世界のベストプラクティスに準じた
営業・経営プロセスの変革が可能

一方、そうした変革の実践にはシステム基盤の見直しも必要でした。というのも、かねてより営業改革に活用してきた「MIP」と呼ばれるSFA基盤はクライアントサーバー型で構築されており、ビジネスの状況変化に応じて拡張し続けるためのスケーラビリティや、グループ企業や部門をまたがる情報開示にかかわる柔軟性といった点では、限界があったのです。そこで、同社が変革を支えるプラットフォームとして導入を決めたのがSalesforceでした。
選定の理由はその規模に耐えうる基盤であることでした。同社では当初、社内の営業関連部門約7,000人規模を想定しており、今後グループ企業への展開を視野に入れるとさらに多くのユーザーへ拡大していくことになります。Salesforceなら、大規模ユーザーによる活用事例も豊富に存在するという安心感がありました。
「世界中のユーザーによって培われたベストプラクティスが、クラウドネイティブで実装されているのもSalesforceの大きな魅力でした。NEC内での発想を超えて世界標準の営業・経営プロセスの実践にも寄与するという意味からも、まさに次世代のMIPすなわち『MIP-NEXT』に相応しいプラットフォームであると考えました」と榎本氏は紹介します。
2017年のはじめごろからMIP-NEXTの構想を描いていたNECが、Salesforceの採用を決めたのが同年12月のこと。プロジェクトにはセールスフォース・ドットコムのプロジェクトサービスであるPA(プログラムアーキテクト)の参画を依頼し、技術的問題の発生にも即応できる体制を整えました。
3段階で進められた最初のステップでは、パイプラインの見える化と受注の拡大を目的に、Sales Cloudの商談管理機能を導入して、次なるアクションを支援する仕組みを実装しました。
ステップ2では、現場のニーズに応じて改修しながら機能拡張を行う一方、営業に先立つマーケティング領域の機能なども実装しています。「採用決定からステップ1リリースまで約4か月、さらにその5か月後にはステップ2リリースとかなり短期間での開発でしたが、Salesforceの特性を生かしアジャイル型アプローチを採択。クラウドネイティブのメリットを充分に享受して予定通りのリリースを迎えることができました」と榎本氏は語ります。
続くステップ3は目下進行中。SalesforceによるMIP-NEXTと、Microsoft O365を核としてNECが整備を進めるデジタルワークプレースと呼ばれる社内コミュニケーション基盤をもとに、MuleSoftを核としたAPIエコシステムの実現が着々と進められています。「デジタルワークプレースでは、場所や時間を問わず、営業担当者が高い生産性で業務を行うことができ、イノベーション創出に向けた発想を促す、働き方改革のためのプラットフォームを目指しています」と、執行役員常務兼CIO兼CISO デジタルビジネスプラット フォームユニット担当の小玉浩氏は説明します。例えば、営業の生産性向上のため、同社AIチャットボット製品「NEC Digital Assistant」との連携も推進中。Salesforceへの活動登録をトリガーにAIがConcurでの交通費精算を肩代わりするもので、昨年度の同社内検証では「NEC Digital Assistant」未利用のケースと比較して事務処理時間の79%削減を確認しています。

営業活動評価の指標をパイプラインに変更
拡がるSalesforce の導入

Salesforceの活用が浸透する中、NECではパイプライン経営改革が大きく前進しているという手応えを得ています。「営業担当者やマネージャーがスマートフォン上でChatterを利用し、互いにフラットなコミュニケーションを図るスタイルも浸透しており、各人が売上ではなく、あくまでもパイプラインにアテンションを払って発想・行動する傾向が確実に見て取れます」と榎本氏は自信を見せます。
さらに、NECではパイプライン経営改革以外にも、Salesforceを活用した各領域での改革をグループ全体で進めています。例えば、NECのIMC本部ではDatoramaの導入によりデジタルマーケティングの可視化を図っています。またNECソリューションイノベータでは、Sales Cloudと連動させたPardotをマーケティングチーム全員で活用。特に各マーケティング施策のROI分析には、Tableauが大きな威力を発揮しているといいます。加えてNECネッツエスアイでは、Sales Cloudを営業部員1,000人規模で利用しつつ、BOXやSlackなどの働き方を変えるDXサービスとの連携を加速させています。さらにNECフィールディングでは、営業からサービス担当者まで、約5,000人の全社員にSalesforceを導入。案件管理のほか、モバイルを活用してサービス現場から営業と連携を図るなど、フロント業務の基盤として機能しています。
今後、NECでは、Sales Cloudと社内コミュニケーション基盤とをMuleSoftによるAPIエコシステムを通じて、シームレスに連携する仕組みをさらに進めていきます。例えば、同社VIP来訪車両を顔認証AIエンジン「NeoFace」で認証し、そこからMuleSoftを介してSalesforceへとAPI連携を行い、訪問先の担当者にChatterで通知するといった仕組みの構築検討も進められています。
そのほかにも、同様にMuleSoftを介したAPI連携により、Salesforceと人材情報プラットフォームを繋ぎ、人材のスキルを適切に可視化し、ダイナミックなリソース活用を可能にするタレントマネジメントをデジタルによって実現していく取り組みも進めています。NECでは、これらMuleSoftを中核に異なるサービスのインテグレーションにより実現される各種機能をソリューション化する構想も描いています。「既存の優れたサービスを柔軟につなげられるMuleSoftを活用することで、ビジネス変化に対応したソリューションを、トライ&エラーを繰り返しながら、アジャイルなアプローチで俊敏に構築し、お客様に提供していきます」と小玉氏は語ります。
Covid-19の感染拡大という事態を経て、企業のビジネスやワークスタイルも大きく変化していきます。「イノベーション創出につながる働き方を提案するデジタルワークプレースに加え、MuleSoftとNeoFaceの連携などによるオフィスや現場における『タッチレス(非接触)』、サプライチェーンやリスク可視化等による『トランスペアレンシー(透明性)』をキーワードに、Post COVID-19 を睨んだソリューションの構築を推進。お客様に New Normal を提示していきたいと考えています」と小玉氏は力強く語ります。
※ 本事例は2020年6月時点の情報です
 
 

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