株式会社ロゼッタ

世界的企業として急成長を続けるセールスフォース・ドットコムという会社が目の前にいるわけですから、我々は、その根幹となっているSalesforceというツールをとにかく徹底的に使い倒そう、ということです。”

執行役員・マーケティング企画室 室長 島 良祐氏
 

営業の情報を属人化させることなく 数字による可視化で業務を効率化

売上は2年で10倍に急成長するもさらに上を目指す仕組みが欠如

『我が国を言語的ハンディキャップの呪縛から解放する』―そんなセンセーショナルな企業ミッションを掲げ、2004 年からAI自動翻訳の実用化をリードしてきた株式会社ロゼッタ。単に人がラクになるというレベルを超え、「言語の壁をなくす」という目標に向けて医療・化学・機械・IT・法務・金融などの分野でAIを活用した非常に高精度の翻訳ツールやウェアラブルデバイスを開発する会社だ。業績も好調に推移しており、この2 年間で売上はなんと10 倍に急成長したという。
しかし、2019 年6 月に同社に加わった執行役員・マーケティング企画室室長の島良祐氏は、そんな状況に早くも危機感を感じ始めていた。
「経験上、売上100 億円くらいまでなら数名の営業のトッププレイヤーが頑張れば何とかなります。しかし、その先の500 億、1,000 億を本気で目指すなら、ビジネスを一気に進めるための〝仕組み〟が必要です。ところが、ロゼッタにはそれがありませんでした。」
これまでこうした仕組みがなかった理由について、営業部門の陣頭指揮を執る取締役MT事業部長の渡邉照文氏は次のように分析する。
「私は2019 年9 月までマーケティング担当でしたが、社内で500 億、1,000 億というステージをイメージした会話はできていませんでした。売上を10 倍にする成長ストーリーなら現状の延長線上に描くことができても、さらに10 倍の成長となると、イメージしきれていなかったのです。」
同社は2019 年5 月に販売管理システムを導入していた。ただ、ビジネスの成長エンジンとしては上手く活用できていなかったという。 
そこで目をつけたのが、セールスフォース・ドットコムが実践する「The Model」というビジネスモデルだった。目指す姿から逆算して、いま何をやるべきかを考えるには最適な仕組みだと島氏も渡邉氏も得心。それに倣うのであれば、Salesforceを導入すべきと考えた。
 

セールスフォース・ドットコムという急成長企業のモデルを本気で真似る

「以前のシステムは、商談管理やリードといった〝キモ〟の部分のフローがなく、SFAの良さがすべて死んでいる状態でした。Salesforce導入にあたって、データの移行や要件の決定などで苦労もありましたが、今はようやくデータも横串でつながり始めました。今後は、データを活用してより再現性の高い営業プロセスを組み、顧客の継続率を高める仕組みを作っていきたい」と、システム運用を担当するマーケティング企画室マネージャーの三重野隆史氏は意気込む。
実は導入直後、社内では「どうしてこんな面倒なことをやらなければならないのか」という否定的な意見もあったそうだ。現在は、会社をもっと上のステージに成長させたい人たちが自発的にSalesforceを活用する環境が徐々にできあがりつつあるという。
「The Modelを実践し、世界的企業として急成長を続けるセールスフォース・ドットコムという会社が目の前にいるわけですから、我々は、その根幹となっているSalesforceというツールをとにかく徹底的に使い倒そう、ということです。業種はまったく違いますが、私たちはセールスフォース・ドットコムをリスペクトしていますし、本気で真似したいと考えています」と島氏は笑う。
「それには単にSalesforceを導入するだけではダメで、それをセールスフォース・ドットコムがどう使い込んでいるのか、という運用面も含めて真似ることを考えていかないと、売上を最大化させる価値あるツールにはなりません」と、渡邉氏も強調する。

様々なメリットを生み出した数字という共通言語

一方、急成長にともなう顧客増に対応するには、営業からの情報がシームレスにつながっていくことが不可欠と話すのは、カスタマーサクセスを統括する取締役MT-CS事業部長の請川博子氏だ。
「社内のあちこちの部署に情報やノウハウが散在していたのでは、お客様との対話はできません。カスタマーサクセスという観点でも、Salesforceは重要な仕組みです。さらに、顧客に紐づく情報を一元化して見える化できれば、数字という共通言語が生まれ、確度の高い議論が可能になります。共通言語を持つことは、企業文化の醸成という意味でも強みにもなります。形から入ることも、案外大事なのだなと感じています」
導入から日も浅いため、Salesforceがビジネスの成長にどう貢献しているかは、現状ではまだ明確な数字は出ていない。しかし、「ビジネスの進捗が数字で可視化されることで、どのプロセスでどんな問題が起きているか、すぐ把握できるようになりました。改善策も打ちやすいので、売上が上がるという確信が持てるようになった」と渡邉氏も評価する。
さらに、すべてを数字で語ることで「日本の営業組織にありがちな〝阿吽の呼吸〟による属人化も避けられる」と島氏も期待をかける。
「重要なのは、システムを導入するタイミングです。本気で成長を考えている企業が、成長のエンジンとなる仕組みを作るタイミングを逃さなれば、必ず会社全体を底上げすることができます。今はまだ知らないという人も多いロゼッタですが、カスタマーサクセスを追求することで、3 年後には圧倒的に誰もが知っている会社になっているはずなので、ぜひお見知りおきを(笑)」
Salesforce導入により高みを目指すロゼッタが、1,000 億円のステージに登るのはそう遠くはなさそうだ。
※ 本事例は2020年3月時点の情報です
 
 

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