やりたいことが明確にあって、かつそのために必要なステップを重ねていけば、セールスフォース・ドットコムの『エコシステム』の力を借りて、中堅中小の不動産賃貸管理・流通仲介業を変革し、もっと仕事に磨きをかけられる。それがSalesforceの力だと思います”

 

埼玉県志木市に本店を構える株式会社登喜和。1969年創業の同社は、地元のニーズに応える「住まい探しのコンシェルジュ」として、約半世紀にわたり志木・朝霞エリアで不動産の賃貸管理、売買仲介などを手がけてきた。また、サービス向上にも積極的に取り組み、2016年にはリノベーション・ショールーム「Renotta365ラボ」を新設。さまざまなコンセプトの住まいの提案の場とすると同時に、イベントスペースとしても無償開放し、「地域社会の発展に貢献する」という経営理念の実現を目指している。

そのような同社の地域密着型の不動産ビジネスにおいて何より大切なのは、顧客と長期的な関係を築いてリピート率を高めることだ。しかし、現実問題としてそれは容易なことではない。代表取締役の原英晴氏が指摘するように、中堅中小企業の不動産賃貸管理・流通仲介業は、人員やコストの問題から、「1回の賃貸・売買で終わり」の“一期一会”的なビジネスモデルになりがちなのが実情だ。

「今後も人口は減り続け、不動産業はますます厳しくなっていくわけですから、1回のお取り引きでお客様との関係が切れてしまう従来のモデルでは、弊社のような地場の不動産会社は大手に勝てない。お客様との接点が限られている中、点と点をつないで線に、さらにそれらをつないで面にするような仕組みを取り入れる必要があると強く思うようになりました」(原氏)

 

2013年、その“仕組み”として同社が導入したのがSalesforceだ。不動産業における顧客との接点は、電話による問い合わせや、自社サイトおよび各種不動産サイト経由の問い合わせ、直接の来店、既存客による紹介など多岐にわたる。同社では従来、そうした情報を紙やExcelで個別に管理していた。そのため、たとえば来店・問い合わせ経験のある顧客から電話があっても、過去の履歴を踏まえた対応ができなかったり、ある顧客から複数の不動産サイト経由で問い合わせがあった際、同一人物と認識できなかったりするなどの問題がしばしば発生していた。

そこで同社は、業務内容に合わせてアプリケーションを自由に開発・運用できるクラウド型プラットフォーム Salesforce Platformを利用し、顧客情報を一元管理できるシステムを構築。問い合わせや来店の履歴、ヒアリングの内容など、顧客や見込み客に関するすべての情報をSalesforceに集約した。

「それによって営業担当者は、お客様のご希望の予算や間取りなどのニーズを正確に把握した上で、最適な提案を迅速に、効率的に行えるようになりました」(原氏)

同社がリピート率向上のために特に重視しているのが、Salesforceで管理している顧客の属性や顧客同士の相関に関する情報だ。不動産ビジネスにおける顧客は、実は単一的な存在ではない。1人の顧客でも、家主・借家人・購入者・売却者といった複数の“顔”を持つ可能性があり、しかもそれらはライフステージによって変化していく。そのため同社では、顧客本人のみならず、家族構成や友人関係などを含む複雑な情報をひと目で把握できるようSalesforce上で図式化した。

「それぞれのお客様について、これまで属人化しがちだったライフステージの変化や相関関係を可視化して把握できれば、自ずと提案すべき商品やサービスが見えてくる。お客様に寄り添う営業活動が格段にしやすくなりました」(原氏)

そのようにして確立した顧客情報の一元管理システムを中核として、同社はSalesforceの活用範囲を徐々に拡大。たとえば賃貸管理業務では、顧客からのクレーム・契約更新・退去・控除精算などの情報、メンテナンス業務では、建物・部屋・テナント・パーキングの管理情報から点検計画・点検報告まで、従来はきわめて煩雑だった、膨大な量の情報の管理業務をSalesforceで効率的に行えるようになった。

また、Community Cloudを利用して顧客向けのポータルサイトを設置。住まいに関するさまざまな情報の提供や相談の受付など、顧客満足度を向上させ、顧客との関係をいっそう深めるサービスを次々に打ち出している。

さらに、リノベーション・ショールーム「Renotta365ラボ」では、ビーコンを利用して、顧客がどの展示コンテンツに興味を持ったかなど、なかなか表に出にくい顧客のニーズを可視化してSalesforceに蓄積。そのデータを商品開発に反映させるなど、IoTの基盤としてもSalesforceを活用し始めている。

もちろん、同社がそのようにSalesforceを最大限活用できているのは、その前提として適切なビジネスプロセスマネジメントを行ない、組織の協創を実現しているからこそだ。そして同社は、それらを下支えして動かす“エンジン”として、社内SNS Chatterを大いに活用しているという。

「社内メールは一切使っていません。弊社にとってChatterは、今や業務を推進する上で不可欠な『ビジネス・ライフライン』となっています」(原氏)

Salesforceを活用した業務改善の成果は、数字にもはっきりと現れている。リピート・紹介売上貢献率、すなわち仲介売上全体に占めるリピート・紹介による売上の割合は年々高まり、2017年度には43%に到達。前年対比153%を記録した。それでも原氏は、今後さらにリピート・紹介売上を伸ばすべく努力を続けていく、と意気込みを語る。

「弊社では、一度接点のあったお客様に再度ご利用いただく、もしくはそのお客様を介して別のお客様をご紹介いただくことをLTV(顧客生涯価値)の重要な指標とし、創業時から“生涯リピート率100%”を目標として掲げてきました。そして、Salesforceを導入したことによってようやく、それを達成できる見通しが立ったのです」(原氏)

また、2017年度からは、業界ではまだまだ少ない完全週休2日を実施。正社員1人につき年間192時間、正社員15人合計で年間2880時間の労働時間削減を実現した。にもかかわらず、サービスの品質はむしろ向上している。経済産業省がサービス産業の活性化、生産性向上を目的に2016年に創設した「おもてなし規格認証(金認証)」を2017年に獲得したのがその何よりの証左だ。

まさに地域密着型の不動産会社ならではの劇的な業務改善をSalesforceで成し遂げた同社。ただ、原氏は、これぐらいなら誰にでもできる、と断言する。

「私はITに特に詳しいわけではありません。それでも、やりたいことが明確にあって、かつそのために必要なステップを重ねていけば、優秀なパートナー企業を数多く抱えるセールスフォース・ドットコムの『エコシステム』の力を借りて、中堅中小の不動産賃貸管理・流通仲介業を変革し、もっと仕事に磨きをかけられる。それがSalesforceの力だと思います」(原氏)

 
 
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