チャンギ・エアポート・グループ

当社は、乗客をはじめ空港を利用するすべてのお客様を第一にサービスを提供しています”

- タン・ライ・テック氏
 

Salesforce で最上級のサービスを提供

シンガポール・チャンギ空港は、2013 年にスカイトラックス社が主催したワールド・エアポート・アワードで、ワールド・ベスト・エアポート (世界 No.1 の空港) に輝いた空港です。 また、2012 年には、最先端のインフォコム技術を採用している民間企業として、ナショナル・インフォコム・アワード (NIA) を受賞しています。 この成功の秘訣は、「OneChangi」という,独自の概念です。同社は、この概念の下、優れたテクノロジーによって新しいビジネスアプローチを開拓し、高水準のサービスを実現しています。 チャンギ空港を運営するチャンギ・エアポート・グループ (CAG) では、Salesforce.com が重要な役割を果たしています。同社は Salesforce.com によって、最上級のサービスをすべての乗客に提供しています。
 

サービスの厳しい実情

最後に空港を利用したときのことを覚えていますか? 数々の顧客調査を見ると、いまや一定水準のサービスを受けることは顧客にとって「当たり前」であることが分かります。 しかし、サービスの良さにはなかなか気付かない顧客も、質の悪いサービスは見逃してくれません。 その瞬間、不快な感情やサービスへの不満が、顧客の心に刻み込まれてしまいます。 空港は、ただでさえハプニングが発生しやすい場所です。たとえ世界 No.1 の空港であっても、予定どおりに事が運ぶとは限りません。 手違いやミスなどが起これば、評判もたちまち落ちてしまいます。 ですが、ここで改めて考えてみたいことがあります。そもそも空港とはどのような場所なのでしょうか。 空港は、利用客にとっては一つの場所に過ぎません。空港のサービスに対して不満を募らせている人も大勢いるでしょう。 しかし、事業経営や物流の観点で見ると、空港という場所は、独立した各種さまざまな要素が集結している場所と言えます。細かな要素が一体となって、空港全体の機能を支えているのです。 たとえば CAG のロビーや通路には、小売店やサービスストアが 350 店舗、 飲食店やドリンク販売店が 120 店舗、軒を連ねています。 こうした店舗は、それぞれが独立したビジネスであり、 その他にも、清掃作業者や荷物運搬担当者などの従業員や業者が、200 名近く、各自の作業手順や目標に従って働いています。 しかし、お客様第一主義の企業である CAGは 、あくまでも顧客の視点に立ってサービスを提供することにこだわっています。

CAG で CIO 兼テクノロジー部門シニアバイスプレジデントを務めるスティーブ・リー氏は、チャンギ空港では空港全体が一丸となって顧客の期待に応えている、と述べています。彼はこの概念を「OneChangi」と呼んでいます。 「当社は、どのような問題も、組織全体の問題として捉えています。 CAG には、空港で働くすべての人々と共に成功を収めたい、という強い理念があるのです」

大胆なビジョン

「OneChangi」の概念を実現させるためには、それにふさわしいシステムが必要でした。 そこで、チャンギ空港は、製品プロバイダやソリューションプロバイダの協力を得て、CRM プラットフォームを導入し、CAG のさまざまなチャネルデータソースやバックエンドデータソースを統合しました。 現在、同社の CRM プラットフォームは、メインのエンタープライズソリューションとして機能しており、空港のお客様に関わるすべてのデータをサポートしています。

CAG では、Web サイトやメール、問い合わせ窓口、空港ターミナル中に設置されているリアルタイム・フィードバック・システムなどを通じて、利用客からフィードバックを収集し、このプラットフォームでフィードバックの分類や統合を行っています。 フィードバックは、小売店のサービスから、トイレの清潔さ、搭乗手続きの効率まで、 実に多岐にわたっており、 顧客から寄せられたフィードバックは、空港で働く人達や、空港内の店舗とも共有されています。そのため、空港関係者は自分の業務と関係のあるフィードバックを確認したり、処理したりすることができます。

チャング空港内の各店舗では、どの店も同じシステムを使って、自身が提供するサービスの品質を追跡確認しており、CAG の視察で指摘された問題点 (床の汚れなど) を改善しています。 また CAG では、収集されたデータによって、サービスレベルやフィードバック指標を確認しています。空港内のショップやレストランも、こうしたデータを参照することによって、サービスレベルに準拠しています。

ビジネスミッションを IT で実現

CAG の企業情報技術部門でバイス・プレジデントを務めるジョー・チウ氏は、「OneChangi」の精神に合った IT ソリューションが必要だった、と語ります。 「私達は、あらゆる出来事やデータを全社で共有し、追跡確認したいと考えていました。 CRM のリアルタイムダッシュボード機能とレポート機能を使うと、責任者は空港で起こっている出来事をリアルタイムで把握できます。たとえば、誰が何をしたのか、問題は手遅れにならずに解決できたのか、など。 また、CAG には移動中の従業員が多いのですが、皆 iPad、デスクトップ、スマートフォンなどを使って、システムに常時アクセスしています」

CAG で採用されている CRM プラットフォームには、ソーシャルネットワークツールである Salesforce Chatter が搭載されています。 「新人のカスタマーサービスオペレータは同僚に質問できますし、他のオペレータも、自分の知識や体験談を共有できます。それぞれ別のターミナルに居ても、まったく問題なくやり取りできています」とチウ氏は述べています。

サービスの品質が向上

「OneChangi」ビジョンによって、CAG の戦略目標は、ほぼすべて達成されています。 チウ氏は、その成果として、サービス全般の品質が安定したこと、お客様に対する従業員や店員の姿勢が飛躍的に改善されたことを挙げています。 その他にも、経費削減、生産性向上、新しいサービスの開発など、CAG では数多くの点が改善されています。

 
 

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