ゴルフダイジェスト・オンライン

お客様への対応時間を短縮できれば、お客様体験はさらに向上するはずです。人が対応するからこそ生まれる付加価値を、Service Cloudの活用を通じて追求していきたいと考えています”

ゴルフダイジェスト・オンライン お客様体験デザイン本部 副本部長 志賀智之氏
 

適切な「カスタマージャーニー」のためメール配信を最適化
カスタマーサポートも変革し顧客体験のさらなる向上を目指す

300万人以上の会員を対象に独自のビジネスモデルを展開
適切な「カスタマージャーニー」の実現を重視

数多くのプロ選手が世界の舞台で感動を生み出す一方で、幅広い世代のプレイヤーが楽しむスポーツとしても定着しているゴルフ。この分野に特化し、多くのコンテンツやサービス提供しているのが株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(以下、GDO)である。同社は「ゴルフで世界をつなぐ」をミッションに掲げ、インターネットで数多くのサービスを提供、また店舗やスクールの運営、イベントや一般ゴルファー向けの大会等も企画・開催している。

「当社は常に『お客様を中心に据える』という考え方にもとづき、創業時から“トライシクル”という戦略にもとづきビジネスを展開してきました」と語るのは、GDO お客様体験デザイン本部 本部長の志賀 智之氏。その中で特に重視しているのが、適切な「カスタマージャーニー」の実現だという。しかし、以前は3つの事業部それぞれが個別に顧客へアプローチしていたため、1人の顧客に年間1,000通を超えるメールが届くことも珍しくなかったと振り返る。

この問題を解決するため、GDOは2013年にOne to One マーケティングプラットフォームである「Salesforce Marketing Cloud」を導入。顧客の履歴や嗜好等を分析した上で、メール配信を最適な形で行える仕組みを確立した。そしてその活用を推し進めるため、志賀氏が率いる「お客様体験デザイン本部」が、各事業部門を横断する形で設置されたのである。

 

顧客体験のさらなる向上を目指し
カスタマーサポートの変革にも着手

GDOではまず、メールの配信方法と配信内容に沿ってメール種別を明確化し、これらを戦略的に組み合わせて顧客との距離を縮めていく、複数のシナリオを立案していった。現時点でのシナリオ数は約65、各シナリオで使用されるメールテンプレートの数は約300にも上る。シナリオは現在でも毎月のように2~5本追加リリースされており、既存シナリオも同様のペースで改修されている。また件名やコンテンツを部分的に変化させたABテストも適宜実施。もちろん配信はすべてシナリオに沿って、自動的に行われている。

このような取り組みが功を奏し、メールチャネルのコンバージョン(CV)数はMarketing Cloud導入前に比べ、ゴルフ用品販売で135%、ゴルフ場予約では145%もアップ。その一方でメール配信数は、ゴルフ用品販売で約30%、ゴルフ場予約で約50%削減された。「メールは広告に比べてはるかにコストが安く、費用対効果は極めて高い。適切に運用すれば、メールには大きな可能性があると感じています」と志賀氏は言う。

その後GDOは、カスタマーサポートの変革にも着手。応答率や回答時間などの対応改善だけではなく、カスタマージャーニーに沿ったコミュニケーションを行うことで、より質の高い顧客体験の実現を目指し、その共通基盤としてSalesforce Service Cloudを導入した。Service CloudとMarketing Cloudを連携して活用することで、カスタマーサービスセンターとマーケティングという2つの接点で獲得する顧客情報を統合管理し、部門を横断した顧客満足の提供を見据えている。2017年4~7月にかけて基本機能の実装とテスト、ユーザー教育を行い、8月から本格的に活用していく予定になっている。

これからの顧客サポートにはチャット対応が必須条件

Service Cloudの採用理由は大きく5つある。第1はチャットへの対応。これは今後のマルチチャネル化に不可欠な条件だった。第2はテーブルの構造変更が柔軟であること。第3はレポートやダッシュボードが自由に作成できること。第4は他システムとの連携が容易なこと。そして第5がSaaSであることだ。

その導入効果として最も大きいと考えられているのが、Webチャットへの対応が可能になることである。これによって1人のオペレーターが同時に複数の顧客に対応できる上、リアルタイム性も確保できるため、顧客満足度はさらに向上すると期待されている。近い将来にはLINEとの連携を実現することも考えているという。
また他システムと連携させ、顧客に関する幅広い情報をService Cloudに集約、1画面で表示できるようになることにも期待が寄せられている。これによってオペレーターの作業効率も、飛躍的に向上することになるだろう。もちろんMarketing Cloudとの連携も検討されている。これによってメール履歴を確認した上で顧客に対応できるようになり、その対応内容をメール配信にフィードバックすることも可能になる。

「最初は既存ツールで実現していた基本機能の実装から入りますが、Service Cloudならその後の拡張も容易なはずです」と志賀氏。まずは短期実装によって既存ツールをリプレースし、その後使いながら改善していくと語る。「お客様への対応時間を短縮できれば、お客様体験はさらに向上するはずです。人が対応するからこそ生まれる付加価値を、この取り組みを通じて追求していきたいと考えています」。

※ 本事例は2016年4月時点の情報です
 
 

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