BPMとは?基本的な考え方とBPMシステムを使った実践方法を紹介

投稿日:2021.12.2
企業の中で行われているさまざまな業務。よく観察すると、意外なところに無駄や重複が見られるものです。BPMは、そうした業務を改善するための手法となります。
ここでは、BPMの基本的な考え方と、BPMシステムを使ったBPMの実践法を解説していきます。

BPMは、業務の流れを最適化する業務管理手法

BPMはBusiness Process Managementの略称で、業務管理の手法のひとつです。
企業活動では、生産や出荷、営業や販売など、多種多様な業務が発生しますが、それらの業務の流れを整理し、問題点を見つけて、最適な形に改善していく作業を指します。複雑になりやすい業務を一連のプロセスとして可視化し、そのプロセスを管理・効率化することで業務の改善を図ります。
BPMは、一度行ったら終了というものではなく、継続的に行うことが重要です。また、BPMを実践するためのITツールは、BPMシステムあるいはBPMSと呼ばれます。

BPRとの違い

BPMとよく似た言葉に「BPR」がありますが、こちらはBusiness Process Re-engineeringの略称で、業務プロセスを根本的な部分から再構築するという意味です。つまり、業務はもちろん、組織構成や経営戦略なども含めた、大きな領域での改善活動を表す言葉です。
BPMは、現場の業務を継続的に改善していく管理手法を指し、BPRは企業全体を対象とした抜本的な再構築を意味するという違いがあります。

BPMで何が変わるのか

BPMを実践することで期待できる改善効果はいくつかあります。その改善効果のうちの、代表的なものを挙げてみましょう。

業務標準化によるオペレーションコストの抑制

同じ作業を処理するにしても、そのやり方はひとつではありません。ですが、現場のスタッフがみな違った方法で仕事を処理していては、効率が落ちるばかりです。余計な手間や時間がかかり、結果としてオペレーションコストが増大してしまいます。特に、属人性の強い部門では、起こりやすいことでしょう。
こうした状況で、BPMによって業務を見直し、標準化できれば、そこにイレギュラーな動きはなくなります。前後の作業の流れもスムーズになり、オペレーションコストの抑制につながるというわけです。

業務プロセスの変更や追加が容易になる

ビジネス環境は、常に動いています。それに合わせて、業務プロセスも柔軟に対応できなくてはなりません。その点、BPMは継続的な業務管理を行いますから、標準化された業務プロセスを変更したり、手順を追加したりといった対応が容易になります。
つまり、オペレーションの改善・効率化だけでなく、ビジネス環境やその時々の状況に合わせて、ビジネスプロセスを柔軟に変えていける、変化に強い組織へと変えていくことが可能なのです。

業務改善に対する共通認識が生まれる

BPMによる業務改善を行うことで、業務改善そのものに対して、現場スタッフが共通の認識を持つことができます。自分の作業だけでなく、ほかのメンバーの進捗状況も把握できるようになりますから、チーム意識を高め、お互いをフォローしながら業務を進めるという空気を作り出すこともできるでしょう。
さらに、BPMの対象領域が複数部門にまたがれば、部門間の相互理解が進むことも期待できます。

BPMシステムのおもな機能

BPMの実践に使われるBPMシステムには、特徴的な機能があります。続いては、BPMシステムのおもな機能をご紹介していきましょう。

モデリング機能

モデリング機能とは、業務プロセスを可視化して、再設計するための機能です。
まず、現状の業務プロセスを特定のルールにもとづいて、フローチャートに落とし込みます。もれなくチャートに書き出したら、次に改善すべき部分がないかをチェックしていきます。チャートにしてみると、無駄な作業が挟まっていたり、同じ作業が重複していたり、改善すべき部分が見えてくるでしょう。
改善すべき部分があれば、どうすれば効率化できるかを検討して、チャートを修正します。こうして、プロセス全体を再設計していくのです。

シミュレーション機能

シミュレーション機能は、再設計された業務プロセスに問題がないか、従来のフローから変更したことで、どこにどのような影響が表れるかを予測する機能です。
モデリングの段階では効率化できたように見えても、実作業を行ってみると、思わぬところに影響が出ることはよくあります。そのような場合でも、実務に影響を及ぼさないよう、事前にチェックすることが可能です。
また、モデリングによるプロセスの改善によって、どのような効率化が可能になるのか、検証することもできます。

モニタリング機能

モニタリング機能は、改善された業務プロセスを実際に動かした際に、そのプロセスによる業務への影響などを、ログの解析によって監視する機能です。再設計された業務プロセスの実行状況を把握し、狙いどおりの結果が得られているかをチェックするためには、不可欠なものです。
モニタリングの結果、問題があると判断されれば、改めてモデリングからやり直し、改善を繰り返していきます。

BPMの実践法

最後に、BPMの実践法について説明していきましょう。BPMによる業務の改善は、PDCAサイクルに沿って行われます。その一連のサイクルの中で、前述したBPMシステムの3つの機能を使い、改善を繰り返していきます。

管理を実践するためのBPMシステムを選定する

BPMの実践に使われるBPMシステムは、あくまでもBPMをサポートするためのものです。「BPMシステムを入れれば、それだけで業務プロセスが改善される」というものではありません。とはいえ、本格的にBPMを実践するとなると、BPMシステムは導入したいところです。
市場には、さまざまなBPMシステムが登場しており、機能も特徴もそれぞれ異なります。もちろん、多機能なものはそれなりに高価ですが、高価だから良いというものでもありません。ライセンス無償で利用できるものもありますから、まずはそうしたものを使ってみるのもいいかもしれません。

企業向けクラウドソリューションを提供しているSalesforceでは、組織の特定のニーズに合った数多くのアプリケーションを構築することができます。ビジネスプロセス管理に関しては、AppExchange上で、さまざまな業種、分野に合わせて作られた便利なアプリケーションが多数用意されています。

また、よりカスタマイズ可能なシステムを希望されている場合は、Salesforce Platformで実現が可能です。ビジネスプロセスを迅速に自動化するプロセスビルダーや、マウス操作で手軽にワークフローを自動化できる機能などを取り揃えています。顧客情報に基づいて構築・統合された強力なBPMシステムをお求めなら、Salesforce Platformは最適なソリューションです。

業務プロセスを可視化し、課題のある業務プロセスを再設計する

まずは、対象となる業務プロセスを洗い出して、モデリング機能を使ってBPMシステム上でフローチャートに落とし込みます。同時に、現状での問題点や課題などを挙げていきます。この段階は、PDCAの「Plan」にあたる部分です。現場のメンバー全員が参加し、気づいた点やありがちなイレギュラーなプロセスなども挙げていくといいでしょう。同時に、問題解決のためのアイデアや、改善後の形についても議論しておきます。
なお、フローチャートに落とし込む際には、国際基準として標準化されている「BPMN」という表記法に従って行うことが重要です。

フローチャートにはいろいろな書き方があり、基礎的な部分は共通していても、細部の描き方が企業によって異なることもありました。しかし、BPMNに則ったフローチャートは、理解しやすく描きやすい上、「誰が見ても同じ意味が伝わる」という点で、共通言語としての性格を持ちます。そのため、担当者が交代しても、あるいは長い時間が過ぎても、このチャートがきちんと維持されていれば、プロセスの内容を正確に把握でき、BPMを継続できるというメリットがあります。
課題のある業務プロセスがあれば再設計し、シミュレーション機能を使って業務に支障を起こさないかを確認した上で、問題がなければ実際の業務に反映します。

再設計後のプロセスを実施し、監視する

再設計したプロセスに従って業務を行うと、メンバー全員がどのように動いているのかがBPMシステム上で、しかもリアルタイムで確認できます。これによって、新たな課題が見えてきたり、業務改善のアイデアがひらめいたりするかもしれません。あるいは、作業負荷が特定のメンバーに集中していることがわかったりもするでしょう。ここは、PDCAの「Do」と「Check」にあたります。

結果を分析し、さらに改善を加える

前項の段階で明らかになった新たな課題に加え、ログ解析によるモニタリング機能の結果と併せて、改善効果を検証します。PDCAの「Action」で新たな課題設定を行って「Plan」に戻り、再びPDCAサイクルを繰り返します。
BPMの本質は、プロセス管理による継続的な業務改善です。ですから、PDCAのサイクルにのった一連の作業を、常に繰り返すことが重要ですし、長期にわたって続けることが大切になります。BPMを日常的に継続していけば、業務改善に対する意識づけを社内に浸透させることができますし、それによって変化を恐れず、積極的に業務プロセスを変えていける柔軟性を、組織に浸透させることもできるはずです。

BPMで仕事のやり方を再確認しよう

業務プロセスに無駄や重複があると、見えない部分でコストや労力が消費されてしまいます。ひとつひとつはごく小さなものでも、それが社内の至る所で発生すれば大きなロスになりますし、年間を通して行われることを考えれば、無視できないコストといえます。
ですが、BPMで改善を図り、さらなる改善を加えていくことで、効率的な業務プロセスを標準モデルとして確立することが可能です。自分たちの「仕事のやり方」を再確認する意味でも、BPMはすべての企業にとって有益な手段といえるでしょう。
 

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