知っておきたいマルチデバイスの基礎知識

投稿日:2020.12.21

会社のデスクトップPCや自宅のノートPC、さらにスマートフォンなど、現代人は複数のデジタルデバイスを使い分けています。これら、複数の端末に対応するのがマルチデバイスの考え方です。 ここでは、現在のマーケティングには欠かせないマルチデバイスの基礎と活用法のほか、その発展型であるクロスデバイスについて解説します。

マルチデバイスとは?

マルチデバイスとは、正確には「マルチデバイス対応」といい、PCやスマートフォン、タブレットといった複数のデバイスから、ネット上のサービスやコンテンツを同じように利用できる環境を指します。
たとえば、「PCでもスマートフォンでも同じように動画サイトでムービーを楽しめる」「企業サイトを閲覧すると、PCでもタブレットでも、それぞれに最適化された上で、同じ内容のコンテンツを見ることができる」。このような場合、そのサービスやウェブサイトは「マルチデバイスに対応している」、あるいは単に「このサービスはマルチデバイスだ」という言い方ができます。

マルチデバイス対応は企業にとって重要な課題に

PC、スマートフォン、タブレットは、それぞれ画面の大きさや操作性が異なる上、モバイルデバイスは外出先での利用が多く、大きな画像などの重いデータを使うと、表示が遅くなってしまいます。また、文字の表示サイズやボタンの位置、大きさも、見やすさと操作性を左右します。

どのようなデバイスでも、快適に閲覧・利用できるようにするためには、それぞれのデバイスへの最適化が必要です。このようなところから、マルチデバイスの考え方が生まれました。そのため現在では、マルチデバイスといえば、おもに「ウェブデザインの手法のひとつ」という意味合いで使われています。

総務省が発表した2018年の情報通信機器の世帯保有率の調査結果を見ても、ここ10年のあいだにPCを保有している割合がわずかに減少した代わりに、スマートフォンとタブレットの保有割合が大きく伸びているのが見てとれます。これらのデバイスに対応することは、企業にとって大きな課題となるでしょう。

マルチデバイスに対応する方法

マルチデバイスを実現する方法は、いくつかあります。それぞれにメリット・デメリットがありますから、用途に応じて使い分けることが大切です。
ウェブサイトを構築する場合を例に、代表的な3つのマルチデバイスを実現する方法についてご説明します。

デバイスごとに個別に構築する

まずは、PC、スマートフォン、タブレットと、それぞれに専用のページを用意しておき、アクセスの度にデバイスの種類を判別して専用ページに振り分ける方法です。スマートフォンが登場する前までは、PCと携帯電話のユーザー層の違いが明確だったこともあり、それぞれのページを用意しておくのがほとんどでした。
この方法では、各デバイスの画面サイズや解像度などに特化することができますから、見やすく使い勝手の良いサイト構成にできることがメリットです。PC向けには動画を使ったダイナミックなページ、スマートフォン向けにはデータ量が軽く読み込みの早いページと、特性に合わせたページを表示させることができます。
ただし、それぞれが独立したページですので、管理・運用の手間がかかることが難点です。

自動変換サービスを使う

外部の変換サービスを使って、ページデータをデバイスごとに変換して表示させる方法もあります。変換のプロセスによっていくつかの種類に分けられますが、これはサービスを提供する企業ごとに違いますので、利用前に確認は必要でしょう。
この方法のメリットは、第一に手間がかからないこと。PCサイトのページデータがあれば、それをベースにデバイスごとのページに自動変換してくれますので、新たな制作作業が不要です。
一方、レイアウトデザインの自由度は、あまり高くないといったデメリットがあります。

レスポンシブウェブデザインを使う

レスポンシブウェブデザインとは、デバイスの種類に関係なく、表示させる画面の横幅に合わせてウェブサイトのレイアウトを自動的に組み換え、最適な状態にして表示させる方法です。PCとスマートフォンのように、元々の画面サイズが異なる場合だけでなく、PC上でのブラウザウインドウの大きさを変えた場合にも、ウインドウサイズに最適な状態で表示してくれます。

レスポンシブウェブデザインは、ページデータが1つで済むためコンテンツ管理の手間がかからず、更新も簡単。そのため、規模の大きいサイトには適した方法です。今後、さまざまなサイズのデバイスが登場しても、新たに作り直す必要がありません。また、Googleが推奨している方法でもありますから、SEOにも有利です。
半面、既存サイトに適用するにはソースや構造を変えなければいけない可能性があること、自社で管理する場合、HTMLやCSSなどの知識が必要になるなどのハードルもあります。

マルチデバイスからクロスデバイスへ

マルチデバイスと似た言葉に、クロスデバイスというものがあります。クロスデバイスは、ユーザーの行動パターンに焦点をあてた考え方です。クロスデバイスを実現することで、ユーザーにも企業にもメリットが生まれます。最後に、クロスデバイスについて解説しましょう。

クロスデバイスとは?

クロスデバイスとは、マルチデバイスからさらに踏み込んだ状態で、「同一ユーザーが利用したウェブサービスや閲覧情報が、複数のデバイス間で引き継がれる環境」を指します。

たとえば、動画サイトの映画を、自宅のPCで見ていた。途中まで見たところで外出し、外出先でスマートフォンを使って、映画の続きを見た。このような場合、動画サイトの映画を「どこまで再生したか」という情報が、外出先でスマートフォンに引き継がれたことになります。
複数のデバイス間で情報を共有し、1つのデバイスのようなシームレスな使用感を得られる。これが、クロスデバイスです。

コンバージョンを高めることができる

現代人は複数のデバイスを、用途や目的、状況に応じて使い分けています。自宅や会社ではデスクトップPC、出張先ではノートPCやタブレット、移動中の車内ではスマートフォン。ニュースをチェックするとき、動画を見るとき、書類を作成するとき、そのシチュエーションごとに最適なデバイスを使います。
そうした生活スタイルに寄り添い、ユーザーの行動に合った最適なタイミングでメッセージを発信できれば、コンバージョンを高めることが可能です。

マーケティング成果を最大化できる

クロスデバイス対応にすることで、ユーザーの行動や購買のポイントを正確に測定できるようになります。
あるユーザーがPCやスマートフォンでいくつものウェブサイトを巡回しても、クロスデバイス対応であれば、その行動を追跡することができます。自社の広告をどこで見て、どのような道筋をたどって購入ページに行き着いたのか。広告の成果ともいえるこうしたプロセスを可視化できるということは、マーケティングの成果を最大化させることにつながります。

十分に検討してクロスメディアへの行動を起こそう

1人のユーザーが複数のデバイスを使い分ける。現在ではそれは、すでに当たり前のことです。マルチデバイス、さらにはクロスデバイスに対応できれば、今回ご紹介したメリットを得ることができるでしょう。
とはいえ、やり方によってコストも労力もかかります。どこまでの対応が可能なのか、あるいは対応すべきなのか、十分な検討を踏まえてアクションを起こしてください。
 

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