3C分析とは?自社の成功の足がかりを探ろう!

投稿日:2021.11.26
3C分析は、3つの要素を軸にして事業の成功要因を探っていく分析法です。
ここでは、シンプルながら分析の基礎ともいえるこの方法を、補助的に使用されるほかの分析法と併せて解説します。

3C分析とは、自社の強みと弱みを明らかにする分析法

3C分析とは、ある事業が成功できるかどうか、その要因がどこにあるかを探り出す分析法です。そのポイントは、「3つのC」を掘り下げて、自社の強みと弱みを明らかにするところにあります。現在、展開している事業だけでなく、新たな事業に踏み出す際にも活用できる分析法です。

3Cの「3つのC」とは?

3C分析の「3C」とは、「顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の3つです。これらは、事業を展開していく上でいずれも重要なものですが、それぞれが独立しているわけではありません。顧客のニーズや行動はそのまま市場の動きに表れますし、それに合わせて競合各社が動くことになります。そうした外的環境の中で、自社がどのようなポジションを占めるのか、どのような製品・サービスを提供するのかという判断をしなくてはなりません。
つまり、3つのCはそれぞれが影響し合う関係にあり、それを踏まえた上で3つの視点から分析することが重要になるのです。

<3つの視点からの分析ポイント>

  • 顧客(Customer):市場と顧客のニーズはどのように変化しているのか
  • 競合(Competitor):競合は環境の変化に対して、どのように応じているのか
  • 自社(Company):顧客と競合の動きを踏まえ、自社が成功できる要因はどこにあるか

3C分析で事業の方向を明らかにする

マーケティングの領域では、実に多くの場面でさまざまな分析が用いられています。そうした多種多様な分析法の中で、3C分析はマーケティングの基礎ともいえる、企業をとりまく状況を分析する「環境分析」に相当します。
売上を伸ばすためには戦略にもとづいた施策が必要ですが、それを生み出すためには、まず自社が置かれた状況を客観的に把握しなくてはなりません。そこで役立つのが3C分析なのです。

3C分析で顧客・競合という周囲の環境をつかみ、さらに自社の強みと弱みを知れば、「このような状況の中で、自社が成功できる要因はどこにあるのか」を探り、戦略の立案へとつなげることができます。
つまり3C分析は、その先の行動を前提として、現状を客観的に把握し、事業の方向を明らかにすることが目的となります。

3C分析は情報収集がメイン

分析とはいいながら、3C分析はどちらかというと、「現状の客観的な把握」がおもな目的であるため、情報収集が中心になります。ですから、実際の行動に打って出るためには、そのほかの分析法も併用していくことが大切です。

たとえば、市場や競合の状況を把握するだけでなく、それが自社にどのような影響を及ぼすかを知るには「PEST分析」を併用できますし、自社の状況をより深く、効率的に把握するには「VRIO分析」を活用できます。さらに、そこから課題を導き出し、その解決法を探るためには「SWOT分析」が役立つでしょう。このように、複数の分析法を併用して方針を定めていくことはよく行われていますし、必要なことでもあります。

ビジネスの分野だけに限ってみても、実に多くの分析法、フレームワークが存在します。しかし、「万能な手法」は存在しません。ですから、ひとつの分析、ひとつのフレームワークだけに頼るのではなく、複数を併用することで、立体的かつ精密な分析を行うことが重要なのです。

3C分析の進め方

ここからは、3C分析をどのように行っていけばいいのか、具体的な方法をご説明しましょう。

1. 市場と顧客を分析する

まずは、最初のCである「Customer」、つまり顧客の分析です。ここでいう顧客とは、すでに取引のある自社の顧客だけでなく、一般の消費者、さらには市場全体を意味します。
しかし、一言でCustomerととらえてしまうと漠然としてしまいますから、全体としての市場と、その中にいる顧客あるいは顧客となりうる個人とに分けて、それぞれを下記に挙げた項目ごとに分析していくやり方が効率的です。

<市場に対する分析項目>

  • 市場規模
  • 成長性
  • 市場状況の変化

<顧客に対する分析項目>

  • ニーズ
  • 購買行動
  • 購買プロセス

市場と顧客は、どのように分析すればいいのでしょうか。
個人と全体というのは相対するものであり、関連するものでもあります。個人の集合体が全体ですから、まず個人を分析して市場全体に広げていくのが、手順として正しいようにも見えます。
しかし、ここでいう「市場」には、法律の規制や景気の動向、それによる社会の雰囲気といったものも含まれます。景気や世情が停滞していると個人の消費意欲は弱まりますし、上昇傾向になれば気分も開放的になります。
ですから、まずは市場全体を「マクロ」でとらえ、そこから「ミクロ」へ、さらに個々の「顧客」へとフォーカスしていくというやり方をとったほうがスムーズです。そのために行う分析法は、下記のとおりです。

  • 市場のマクロ分析(PEST分析)
    法律や景気の動き、さらに人々の行動や意識の変化など、外的要因といえる市場の社会的変化を大きくとらえるのが、市場のマクロ分析の目的です。ここでは、「PEST分析」を活用するといいでしょう。
    これは、個人や企業の活動に影響を与える、コントロールできない4つの要素(外部環境)を分析するものです。

 

<PEST分析の4つの要素>

  • 政治(Politics):法律・税制・規制などと、それらの改正、政権交代
  • 経済(Economy):景気動向、経済成長率、為替・株価、原油価格
  • 社会(Society):流行、世論、少子化・高齢化などの社会的傾向
  • 技術(Technology):技術革新、インフラの整備、新技術の普及

 

  • 市場のミクロ分析(ファイブフォース分析)
    自社をとりまく市場のミクロ分析を行うためには、「ファイブフォース分析」が活用できます。これは、外的要因だけでなく、自社の内的要因にも踏み込む分析法ですが、後程行う自社への分析と併せて使うことで、周囲の環境の中にある自社の状況を、より立体的につかむことができるでしょう。
    ファイブフォース分析では、自社にとって脅威となりうる5つの要素を分析し、どこに競争が起こるかを明らかにできます。

<ファイブフォース分析の5つの要素>

  • 新規参入企業:参入者の技術力や商品力、ブランド力
  • 代替品:代替品の存在とその品質、乗り換えコストや手間
  • 買い手の交渉力:顧客との力関係のうち、顧客側の力
  • 売り手の交渉力:顧客との力関係のうち、自社側の力
  • 既存競合他社:自社も含めた、既存の競合他社のブランド力、資金力
  • 顧客の分析
    マクロとミクロにわたる市場の分析を終えたら、それがひとりひとりの顧客・消費者に対して、どのような影響を与えるかを分析・検討します。ここで必要なのは、顧客の購買行動や、ニーズ・価値観をくみ取れる情報です。
    MAやCRMといったツールを使っていれば、そこから顧客の購買行動を把握できますし、カスタマーセンターに寄せられたユーザーボイスが大いに参考になります。必要であれば新たにアンケートを行うなど、追加調査を実施するのもいいでしょう。

2. 競合を分析する

市場と顧客の分析ができたら、次は競合の分析です。BtoBの場合、業種によっては競合が極端に少ない、寡占状態にあることも起こりえますが、BtoCであれば、多くの競合が存在します。分析の際は、数ある競合をすべて対象にする必要はありません。その業界の代表的な企業、あるいはライバルと目される企業数社に絞り込んでおきましょう。
競合に対する分析ポイントは、その企業の業界での存在感と、企業および商品・サービスそのものと、2つの視点に分けて考えると、どこに注目すべきかがわかりやすくなります。

<競合となる企業の業界での存在感に対する分析項目>

  • 業界内でのポジション
  • 市場シェアとその推移
  • 業界内外への影響力

<競合となる企業そのものや商品・サービスに対する分析項目>

  • 商品の特徴
  • 開発力、資金力、宣伝力
  • 顧客数
  • 事業規模
  • 収益性、生産性

競合の分析では、多くの要素について検討することになります。そのため、分析の視点がぶれやすいものですが、そのような場合には、まず結果に注目することです。
ビジネスに限らず、世の中で起こるほとんどの現象は、原因があった上での結果です。ビジネスの成功・失敗も、それは結果であり、それを導いた原因が必ずあります。ですから、「原因と結果」という2つの視点を設定して、まず結果だけを客観的に把握するのです。

また、結果を把握できたら、その結果がなぜ生まれたのかを探っていきます。たとえば、「業界シェアの推移が年々伸びている」という結果があるなら、その原因を探っていきます。それは、市場ニーズに合致した商品かもしれませんし、さらにその背景を探れば、その要因は開発力やマーケティング能力の高さかもしれません。このように、競合他社に分析をかけていくのです。
なお、他社の成功要因がわかったら、それを自社に適用できないかという検討も生まれるでしょう。そうしたベンチマーキングも、成功をつかむためには有用です。

3. 自社を分析する

市場と顧客、それに競合の分析が済んだら、自社の分析にかかりましょう。誰にとっても「自分のこと」というのは見えにくいもの。それは、企業でも同様です。
自社に対する評価には良くも悪くもバイアスがかかりやすく、正しく評価するのは難しいかもしれません。ですから、「競合の分析」と同じように、結果に着目して客観的に分析することが大事です。

<自社に対する分析項目>

  • 商品の特徴
  • 市場シェアとその推移
  • 資産状況、資本力
  • 開発力、宣伝力
  • リソースの状況
  • 企業としてのビジョン

自社への分析には、「VRIO分析」が使えます。これは、自社の経営資源を4つの視点から分析し、市場での競争優位性を測る手法です。周囲の環境から分析するファイブフォース分析と対を成すものといえますが、これら2つの手法を併用することで、より精密な分析が可能になるでしょう。

<VRIO分析の4つの視点>

  • 経済価値(Value):市場機会に対する付加価値
  • 希少性(Rarity):他社が持たない希少な経営資源
  • 模倣困難性(Inimitability):模倣が難しい経営資源
  • 組織(Organization):経営資源を有効活用できる組織

 

課題とその解決策を探るには、SWOT分析を使う

3C分析だけでは、成功のための要因を明らかにすることはできても、その先の「成功するための戦略」までは描けません。そこで、次のステップとして「SWOT分析」が活用されます。
SWOT分析は、自社の「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」という、内的・外的要素から自社を評価する手法です。この分析によって課題と解決策を検討し、成功への戦略につなげていきます。

3C分析を行う場合のポイント

最後に、3C分析を行う場合のポイントを挙げておきましょう。これらのポイントに留意しつつ分析を進めることで、より精密な結果が得られ、成功戦略へと効果的につなげていけるはずです。

客観的な一次情報を集める

情報収集が中心となる3C分析では、客観的な一次情報をどれほど集められるかが重要です。MAやCRMなどに蓄積されたデータのほか、必要に応じてアンケートを行うなどして、情報を集めましょう。
また、情報の鮮度にも留意する必要があります。動きの早い業界では、市場のトレンドが頻繁に変わってしまい、古い情報が役に立たない場合も想定されるからです。それだけに、3C分析には新しいデータを使うことと同時に、分析そのものにも必要以上の時間をかけず、迅速に結論を出すことが大切です。

BtoBでは、顧客も含めた6C分析が有効

3C分析は、「顧客」「競合」「自社」というシンプルな要素による分析法です。しかし、BtoBの場合、自社の顧客である企業の先にもさらに顧客がいることになります。ですから、単なる3Cだけでなく、さらに顧客である企業を中心に据えた3C分析、つまり「6C分析」を行う必要があります。
これは、顧客に対する理解を深めるという意味でも重要なことです。

3C分析の結果は共有し、定期的な更新を行おう

3C分析は、市場と顧客に軸足を置いた分析方法であり、その中で成功するための要因を探る手段です。その手法を理解して活用し、さらにほかの分析法も併用すれば、より正確な分析が可能になり、事業戦略の策定に大いに役立つことでしょう。
また、これはほかの分析についてもいえることですが、得られた結論はドキュメントにまとめ、社内共有しておくことが大事です。そして、定期的に見直しを行い、最新の状態に更新しておくことを忘れないでください。
 

関連記事・リソース

関連製品

 

Essentials

中小企業向けCRM

スモールスタートで
実現するSFA・カスタマーサービス

Sales

営業支援

世界No.1のCRMで、
スマート、スピーディに営業

まずはご相談ください

Salesforceはお客様のビジネスを成功させるため、あらゆる形で支援します。新規顧客の開拓から商談成約、顧客の維持・拡大に対して、Salesforceがどのようなサポートを提供できるかを15分程度でご説明いたします。
弊社のエキスパートがいつでもお待ちしております。
までお電話ください