私たちが向かう先、それはAIエージェント同士が対話をする世界です。
※本記事は2024年12月16日に米国で公開されたWhat’s Next for the Agentic Era? 4 Things Salesforce Futures Is Watching for 2025の抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
Salesforce Futuresでは、自律型AIエージェントが当社、顧客、そして社会全体にもたらす広範な影響について常に考察しています。この取り組みにおいては、未来から現在を見つめ、社会や環境起点で企業の目標や活動を決めるアプローチ、そして短期的および長期的な可能性を幅広く検討する姿勢が求められます。
この視点を持つことで、AIエージェントが他のAIエージェントを制御したり、人に代わって商品やサービスを購入したり、交渉したり、さらには新たなAIエージェントを生み出すという近未来を想像することができます。
本記事では、2025年を迎えて、自律型AIエージェントが仕事や職場にどのような変化をもたらすか、当社の考えと予測（英語）をご紹介します。
AIエージェントが他のAIエージェントを制御したり、人に代わって商品やサービスを購入したり、互いに交渉したり、さらには新たなAIエージェントを生み出すという近未来を想像することができます
Salesforce Futures 副社長（VP）、ミック・コスティガン（Mick Costigan）
予測1：AIエージェント同士の連携（人の関与なし）
2025年には、マルチAIエージェントシステムが中心的な役割を果たすようになるでしょう。これまでのセールスやサービスなど単一のAIエージェントアプリケーションを超え、セールスキャンペーンやマーケティングキャンペーンの構築といった複数のビジネス分野をまたぐ高難度な課題に取り組む時代が訪れます。シンプルな機能を持つAI Copilotとは異なり、マルチAIエージェントシステムは相互に連携し、適応し、実行することで、信頼性とスケールを備えた複雑な課題の解決を企業にもたらします。
予測2：AIエージェントを統括するチーフ・オブ・AIエージェントの登場
AIエージェントが他のAIエージェントと協働を始めるには、AI労働力が制御不能になるのを防ぐAIエージェント・オーケストレーションの仕組みが必要です。そのため、他のAIエージェントを管理し、人がAIシステムの複雑なネットワークを確実に制御できるように支援するチーフ・オブ・スタッフとしてのAIエージェントが登場すると考えられます。
予測3：新時代に向けた新たな規範
AIエージェントがますます人間的な役割を担うにつれ、特に職場で新たな文化的規範が必要になるでしょう。AIへの過度な依存や、社会的なつながりへの影響についての懸念に対応する必要があります。たとえば、AIは労働者の生産性やつながりを高める一方で、人間同士の交流に取って代わり、不健全な依存を生む可能性があります。企業がAI主導の消費者向け製品へと移行する中で、AIと人間の関係がどのように人間に利益をもたらすかについての議論が重要になるでしょう。
予測4：Googleに別れを告げ、AIエージェントの時代へ
AIエージェントは検索の概念を変革し、単に情報を見つけるだけでなく、複雑なタスクをこなすように進化します。現在、検索エンジンはコンテンツや商品、社内リソースを見つける手助けをしていますが、多くの場合、検索は購入やプロジェクト完了などの大きな目標を達成するための一歩に過ぎません。
AIエージェントが進化するにつれて、AIエージェントがプロセス全体を処理し、ブランドと消費者との関わりや、従業員間のコラボレーション方法を再構築するようになります。この変化に対応するため、企業はAIエージェントに対応可能な新しいコミュニケーションチャネルを導入し、AIエージェント主導の世界に適応する必要があります。
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