マーケティング分析の10種類のフレームワークのやり方や手順を解説

 
最終更新日:2024.3.4
マーケティング分析とは、データを活用して市場の動向や消費者のニーズ、競合他社の動向、自社の立ち位置などを分析することで、的確なマーケティング戦略を立てるために行われます。マーケティング分析の基本から代表的な手法、フレームワーク、分析手順、ツールまで解説します。
 
 

いまから始めるマーケティングオートメーション
定番シナリオ20選

 

マーケティング分析で戦略を策定し、施策を実行するにはMA(マーケティングオートメーション)が不可欠です。

この資料では、toBeマーケティングが支援する顧客と共に作成した、20のシナリオを厳選してピックアップしています。

マーケティング分析とは、商品やサービスを売るための仕組み作りのこと

マーケティングとは、商品やサービスを売るための仕組み作りを指します。その範囲は幅広く、市場調査から広告宣伝、営業、販売まで、モノを売るための一連の行程が含まれています。

顧客が何を求めているのか知るには、市場調査などで得たデータをもとに、消費者のニーズや課題などを分析する必要があります。これを、マーケティング分析といいます。

 
 

いまから始めるマーケティングオートメーション
定番シナリオ20選

 

マーケティング分析で戦略を策定し、施策を実行するにはMA(マーケティングオートメーション)が不可欠です。

この資料では、toBeマーケティングが支援する顧客と共に作成した、20のシナリオを厳選してピックアップしています。

マーケティング分析の重要性

インターネットが発達し、誰もがパソコンやスマートフォンであらゆる情報を素早く手に入れられる現代。消費者のニーズや情報収集の方法は、実に多様化しています。個人・法人問わず、口コミや比較サイト、SNSなどから情報を収集して、そのまま商品購入に至ることも一般的となり、もはや従来のマスマーケティングでは通用しません。

顧客ニーズが多様化するなか、効率よく収益を上げていくためには、より多くのデータを収集・分析しマーケティング戦略の精度を上げていくことが不可欠なのです。正確なデータをリアルタイムに収集・分析するのには、MA(マーケティングオートメーション)を活用する方法もあります。『はじめる前に読んでおきたいマーケティングオートメーション成果を上げる5つのポイント』では、MAを活用したマーケティングプロセスの自動化について解説していますので、見込み客を効率的に顧客化する方法の参考としてご活用ください。

マーケティング分析によく使われる3種類のフレームワーク

フレームワークとは、確立されている枠組みのことです。特定の型に落とし込むことで、誰でも決まった手順に沿って分析を進められ、素早く事象全体を把握しやすくなります。

また、デジタルマーケティングで成果を創出する手法として、「勝ちパターン」を活用する方法も存在します。『多くのマーケターが見逃している BtoBデジタルマーケティングの「勝ちパターン」』では、誰でも80点の成果を挙げることが可能になる「勝ちパターン」を紹介していますので、マーケティング成果向上にお役立てください。

ここでは、マーケティング分析によく使われるフレームワークをご紹介します。

1)現状分析に利用される3種類のフレームワーク

① 3C分析 ② PEST分析 ③ SWOT分析

2)顧客分析に利用される2種類のフレームワーク

① RFM分析 ② CTB分析

3)戦略策定に利用される5種類のフレームワーク

① STP分析 ② ファネル分析 ③ 4P分析 ④ 4C分析 ⑤ 5フォース分析

 
 

いまから始めるマーケティングオートメーション
定番シナリオ20選

 

マーケティング分析で戦略を策定し、施策を実行するにはMA(マーケティングオートメーション)が不可欠です。

この資料では、toBeマーケティングが支援する顧客と共に作成した、20のシナリオを厳選してピックアップしています。

1)現状分析に利用される3種類のフレームワーク

① 3C分析
② PEST分析
③ SWOT分析

2)顧客分析に利用される2種類のフレームワーク

① RFM分析
② CTB分析

3)戦略策定に利用される5種類のフレームワーク

① STP分析
② ファネル分析
③ 4P分析
④ 4C分析
⑤ 5フォース分析

1)現状分析に利用される3種類のフレームワーク

現状分析とは、自社の内部および外部の環境を分析し、自社の立ち位置を明確にすることです。自社を取り巻く環境を分析して客観的に把握することで、施策の立案や改善点のほか、今後の方向性決めにも役立ちます。

<現状分析のフレームワーク>

  1. 3C分析
  2. PEST分析
  3. SWOT分析

① 3C分析

3C分析とは、自社について分析するための手法です。
以下の3つの要素を軸にして分析を行います。

顧客(Customer):市場と顧客のニーズはどのように変化しているのか
競合(Competitor):競合は環境の変化に対して、どのように応じているのか
自社(Company):顧客と競合の動きを踏まえ、自社が成功できる要因はどこにあるか

顧客・競合は外部環境であり、自社は内部環境にあたります。自社のことは分析するまでもなく理解していると思いがちですが、あらためて複数人で確認することで見落としを防げます。また、共通認識の確立にも効果的です。

外部と内部、両面から見て自社の強みと弱みを知ることで、事業の成功へと向けて進むべき方向性が見えるようになり、戦略の立案へとつなげられます。

② PEST分析

PEST分析とは、自社を取り巻く外部環境を分析するための手法で、主に事業や企業の戦略を立てるためによく使用されています。PESTとは下記の4文字の頭文字を取った言葉となっています。

P:Politics(政治)
E:Economy(経済)
S:Society(社会・ライフスタイル)
T:Technology(技術)

PEST分析の目的は、自社を取り巻く外部環境を分析することで、現在もしくは将来的に自社へどのような影響が出てくるか把握・予測することです。大局的な視点を持って社会全体の動向を把握し、自社にとっての驚異や発展機会の発見につなげます。

③ SWOT分析

SWOT(スウォット)分析とは、自社の内部環境と外部環境の要素を洗い出し、現状を分析していく手法です。

ここでの内部環境とは自社内のこと、外部環境とは市場や競合他社など、自社に影響を及ぼす外部要因を指しています。

内部環境
強み(Strength)/自社や自社製品・サービスに好影響を与える内部環境の要素
弱み(Weakness)/自社や自社製品・サービスに悪影響を及ぼす内部環境の要素
外部環境
機会(Opportunity)/自社や自社製品・サービスに好影響を与える外部環境の要素
脅威(Threat)/自社や自社製品・サービスに悪影響を及ぼす外部環境の要素

自社を取り巻く環境を多角的に分析して現状を把握することで、戦略の方向性や改善点を見つけます。 SWOT分析を行うにあたり、最初に明確な目的・目標を設定することで認識のブレなく戦略が立てられ、施策への落とし込みもスムーズに進めやすくなります。

SWOT分析については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

 
 

4つのステップで勝率8割!
BtoBデジタルマーケティングの『勝ちパターン』

 
サイトの作り方から誘導方法、メルマガ配信に至るまでBtoBデジタルマーケティングの『勝ちパターン』を解説します。

2)顧客分析に利用される2種類のフレームワーク

顧客分析とは、自社の顧客について性別や年齢といった属性、来店頻度や購入頻度などの購買行動を分析することです。顧客ニーズや潜在顧客の有無を把握することで、顧客満足度の向上、営業活動の効率化などにつなげます。

<顧客分析のフレームワーク>

  1. RFM分析
  2. CTB分析

① RFM分析

RFM分析とは、下記の3つの指標を用いて顧客をグループ分けする顧客分析方法です。優良顧客、非優良顧客、新規顧客などに分類することで、顧客ごとに効率のよいアプローチを行えるようになります。

R:Recency(最新購買日)
F:Frequency(購買頻度)
M:Monetary(累計購買金額)

購入日が最近で、購買頻度が高く、購買金額が高い顧客ほど優良顧客となり、その逆であれば非優良顧客となります。また、「頻度の値が高い顧客が少なく、低い顧客が多いことから、現状は常連客が少なくて新規顧客が多い」といった分析も可能です。

② CTB分析

CTB分析とは、顧客を分析する手法です。個人の趣味嗜好を分析することで、顧客の購買行動予測に役立ちます。分類に用いられる指標は、下記の3つです。

C:Category(カテゴリー)
T:Taste(テイスト)
B:Brand(ブランド)

CTB分析をすることで、指標ごとに顧客の趣味や傾向を細かく把握できます。そのデータを活かせば、顧客の好みに応じた売り場作りや、趣向に合わせた商品開発にも役立つでしょう。

3)戦略策定に利用される5種類のフレームワーク

マーケティング戦略の基本は、誰に、何を、どれくらいの価格帯で、どのように提供していくかを決めることです。効果的なマーケティング戦略を立案するには、さまざまな視点から思考する必要があります。戦略策定に効果的なフレームワークを用いることによって、視点の漏れなく効率的な分析が可能になります。

<戦略策定のフレームワーク>

  1. STP分析
  2. ファネル分析
  3. 4P分析
  4. 4C分析
  5. 5フォース分析

① STP分析

STP分析とは、自社の商品・サービスのターゲットを把握するために行う分析手法です。「STP」とは、下記の3文字の頭文字から名付けられています。

S:Segmentation(市場を細分化する)
T:Targeting(狙う市場を決める)
P:Positioning(自社の立ち位置を決める)

STP分析を用いてビジネスを取り巻く環境を分析することで、自社の立ち位置を明確にし、競合他社との差別化を図れます。STP分析を行う際には、あくまでユーザー目線に立つことが重要です。自社目線に偏ってしまうと正確な分析結果が得られません。つねにユーザー視点を忘れないよう心がけましょう。

② ファネル分析

ファネル分析とは、消費者の購買行動とその課題を把握する分析手法です。顧客が商品・サービスを認知してから購入に至るまでのフェーズを漏斗(ろうと/ファネル)に見立て階層に分けて分析することで、停滞する場所を特定します。

顧客の心理変化は以下の「AIDMA」で表されます。

A:Attention(認知)
I:Interest(興味)
D:Desire(欲求)
M:Memory(記憶)
A:Action(行動)

ファネル分析を活用することで、施策のつまずく部分を把握し、改善へとつなげられます。消費者行動が多様化したことで、「ファネル分析は古い手法」とする見方もありますが、BtoBにおいては、いまだ有効で価値のある分析方法とされています。

③ 4P分析

4P分析とは、自社の商品・サービスを下記の4つの売り手視点から分析する手法です。

  • Product(製品)
  • Price(価格)
  • Place(流通)
  • Promotion(販売促進)

4P分析をすることで、最適な価格設定や販売方法など、具体的なマーケティング施策の立案に役立ちます。4つの項目でバランスのとれた設定をすることで、売上や収益の最大化にもつながります。

4P分析については、下記記事でも詳しく解説しています。

④ 4C分析

4C分析とは、自社の商品・サービスを下記の4つの顧客(買い手)視点から分析する手法です。

  • Customer Value(顧客にとっての価値)
  • Cost(コスト)
  • Convenience(顧客にとっての利便性)
  • Communication(顧客とのコミュニケーション)

顧客が商品・サービスを購入するまでに大きな影響を与える4要素を分析することで、自社に最適なアプローチ方法を検討します。顧客ニーズに合った商品開発につながるほか、競合他社との差別化にも役立ちます。

⑤ 5フォース分析

5フォース分析とは、「5つの脅威」から自社の収益性や競争率などを分析するフレームワークです。

「5つの脅威」とは、以下の事柄を指しています。

  • 業界内での競争
  • 業界への新規参入者
  • 代替品の存在
  • 買い手(顧客)の交渉力
  • 売り手(サプライヤー)の交渉力

5フォース分析では、自社がさらされている5つの脅威を分析することで、業界の構造を明確に理解し、自社の強みを探ります。市場参入や商品開発などによく活用されている手法です。

5フォース分析は下記の記事で詳しく解説しています。

マーケティング分析の結果はツールを使って施策に活用

マーケティング分析で戦略を策定し、実行に移すにあたっては、MA(マーケティングオートメーション)の利用がおすすめです。

MA(マーケティングオートメーション)とは、マーケティング活動全般を自動化する取り組み、もしくはマーケティング自動化をサポートするツールを指します。おもに顧客情報の管理や見込み顧客育成のための施策を自動化・効率化でき、マーケティング活動の効率化に役立ちます。『はじめる前に読んでおきたいマーケティングオートメーション成果を上げる5つのポイント』でも解説していますが、MAを活用することで、施策の効果測定やROI(投資対効果)を可視化することができ、施策のPDCAサイクルを迅速に回すことができるようになります。

SalesforceのMAツール・Marketing Cloudでは、商品の購入情報やWebサイトの閲覧履歴など、オンライン・オフライン問わず、あらゆる顧客データを収集し、一元管理が可能。顧客のリアルデータを利用し、各種チャネルにおいて顧客ごとに最適なタイミングで施策を実行します。まずはデモ版から、ぜひお試しください。

 
 

世界No.1CRMに組み込まれた
マーケティングオートメーション

 

このデモ動画では、Marketing Cloudの実際の操作と解説をまじえながら、以下のユースケースをご紹介します。

  • 顧客のあらゆるデータを統合し活用する方法
  • リアルタイムに、お客様一人ひとりにパーソナライズした体験を提供する方法
  • マーケティングのPDCAを高速化し、意思決定を支援する分析方法

Marketing Cloudだからできる、一人ひとりに合わせたマーケティングの実現方法をぜひご覧ください。

消費者ニーズが多様化した現代のビジネスにおいて、マーケティング分析はほぼ必須と言えるでしょう。多くのデータを集め、分析し、戦略へと活かすことが生き残りのカギとなります。

膨大なデータを分析し施策へ活かすには、手法として確立されたフレームワークやMAなどのツールを利用すると効率的に進められます。積極的にマーケティング分析を行い、収益の最大化を目指しましょう。

 

関連記事・リソース

 
 

最新情報と斬新なアイデアを
メールでお届けします