3. 現場の“今”を可視化する「店舗カルテ360View」で加盟店の継続的支援が可能に
同社は「お客様相談室」における成果を踏まえ、加盟店と顧客に関する各種情報の可視化・共有化を次々に推し進めていきました。商品・品質の管理情報や店舗経営のカウンセリング情報、店舗契約・オーナーとのやり取りの記録、店舗従業員の研修受講履歴など、従来個別に管理されていた情報を一つひとつSalesforceに入力するように切り替え、一元化していきました。
その結果として誕生したのが、「店舗カルテ360View」と呼ばれるものです。店番号を入力するだけで店舗に関するあらゆる情報を把握できるこのプラットフォームを使うことで、経営者・営業部門・管理部門・システム部門は、一体となって加盟店を継続的に支援することができます。
たとえば、同社の約3,000名の現場の担当者は、1人当たり7~8店舗を日々巡回して品揃えなどの実務面から経営面までを支援し、レポートにまとめています。従来、その報告作業はExcel等で行われ、非常に手間がかかるだけでなく、即時の情報共有と施策展開が困難でした。それがSalesforceで入力・管理されるようになったことで、本部側がすぐに情報を把握し、同社の持つ他の情報と連携させながら、必要な手を迅速に打てるようになったのです。
「お客様やオーナー様の声を聞く業務、建物の貸主様の情報や契約関係を管理する業務、全国にある店舗で勤務する従業員の方に対する研修支援など、非常に多くの人員とコストをかけて個別にまわしていた業務が、Salesforce上に統合され、大幅に効率化されました。そして、それ以上に重要な成果は、店舗の“今”が可視化され、加盟店様のビジネスをよりきめ細かく支援できるようになったことです」(西村氏)
西村氏は、そうした成果を数値で示すのは難しいとしながらも、本社従業員約9,000名と加盟店約2万1,000店の膨大なデータを扱えるデータセンターと、それを運用する人員が不要になっただけでも、相当なコスト削減になっているはずだ、と指摘します。
「ハード・ソフト面のコスト削減、業務効率化、さらには新たなデータ利活用による付加価値を考えれば、Salesforceの成果は計り知れません。弊社においてDXを進めるうえで、セールスフォースの活用が重要な選択肢となっています。」(西村氏)
同社は今後の展開として、現場の担当者の個人のノート・Word等にまとめられた現場でしか得られない情報や、各人の頭の中にある仕事の仕方や判断など、社内に眠っているナレッジ・ノウハウをSalesforceに蓄積し、AIを使ってビジネス領域で活用する、などの構想を練っているそうです。
「DXをさらに進めるためには、データの利活用をもっともっと高度化していかなければなりません。既存のデータと、新たに可視化・構造化したデータをかけ合わせることで、加盟店様と弊社の業務の質の向上に貢献したい。それを実現する重要なプラットフォームとして、Salesforceを活用していきたいと考えています」(西村氏)
※ 本事例は2022年10月時点の情報です