
株式会社フレクト
リモートワーク環境でも社員の少しの変化を可視化できるシステムを稼働
社員の心の健康を守り生き生きと働けるよう、
「事が起きたら迅速に対処する」やり方を一歩進め、
「事が起こる前に気づいて社員に寄り添う」仕組みを構築

背景となる情報
株式会社フレクト(以下、フレクト)は、社員の定着率を高める施策により、低い離職率を維持。さらに、社員に関連するあらゆる情報をSalesforceにまとめるプロジェクトを実行。少しの変化に気づいて社員に寄り添えるシステムを構築しました。
導入の意義
導入の効果
数多くのSalesforceプロジェクトによってC360というコンセプトへの理解は深く、技術とノウハウも社内に蓄積されていました。それを今回のE360を実現するプロジェクトへと展開し、複数のSalesforce製品を活用して構想を実現。席を並べていれば共有できる「景色」がなくても、システムで社員の「いまの気分や置かれている状況」をつかみ、心の健康を維持できる職場づくりに役立てています。
社内のコラボレーションツールとして活用していたSlackは、今回のシステムで最良のデータソースになりました。会話頻度やコメント数、スタンプ等のリアクションなど から変動幅の大きい社員を特定し、その上長が当該社員が置かれている状況を確認するなど、先手を打って心のケアをできる仕組みが誕生しました。AIを使って会話のポジティブ/ネガティブ判定を行う仕組みも試用中です。
人事システムや評価システムなどに蓄積している情報は、社員への全方位ビューを実現するための貴重な情報源になります。既存利用していた他のシステムも含めほぼすべてがSaaSのソフトウェアであるこれらの外部システム/データベースからは、MuleSoftを利用してノーコードでデータを抽出しています。
すべてのデータは、Data Cloudに格納します。Data Cloud上で名寄せや集計などの処理を行っておくことで、次の工程で各社員についての分析・可視化の精度が向上されます。同時にData Cloudと連携したSalesforceのオートメーション(フローなど)の機能を最大限に活用することで、社員の変化を自動的に捉えることができます。
最終的に社員の状況は、Tableauで可視化。中でもSlackの投稿状況から孤独に陥っていないか、生き生きと働いているかを見えるように工夫しています。プロジェクト異動後などケアの必要な場面で大きく行動が変化している人などをいち早くケアすることが可能。リアクションすることもされることも大切と考え、だれもが心の孤独を感じずに働ける職場づくりに役立てています。
事例のまとめ
リモートワークに最適な仕組みとして運用
今回のシステムは、コロナ禍で一斉にリモートワークが始まったことから企画されました。物理的に離れた場所で仕事をしていて、気軽に尋ねることが難しいなど、社員が孤独を感じることで、仕事へのやりがいを失うようなことを抑止するためには、「事が起きたら迅速に対処する」やり方を一歩進め、「事が起こる前に気づいて一人ひとりに寄り添う」仕組みが必要でした。すべての社員を毎日気にかけられるデジタルの景色
人が集まるオフィスには“景色”がありますが、画面越しでは景色を共有できず、その場の雰囲気は伝わりません。リモートワークをする社員が存在することを前提に、オフィスとは違ったオンラインの景色を把握することで、離れていても皆が孤独を感じず、生き生きと働く職場を作れるよう経営から現場に働きかけられます。すでに成果の出ている施策をさらに前進
フレクトは、社員の幸福につながるさまざまな施策を実施し、それらを科学的かつ効率的に運用するための各種システムを活用してきました。その結果、もともと10%未満であった離職率が今回のプロジェクト開始後には、前回統計時点と比較して、さらに3.2%下げることに成功しました。さらにノウハウを蓄積し、外販することも視野に
プロジェクトで使用するエンジニア向けツールとの連携やAIの活用などにより、今後システムをより良いものへとブラッシュアップする方向です。社内での活用はもとより、人材不足の深刻化という流れを受け、社員の定着率を高めたいと考えている企業に対するソリューション提供も視野に入ってきています。

“リモートワーク環境では、顔を合わせた際の気軽な会話が難しくなります。システムの稼働で、社員の少しの変化に気付けるようになり、仕事の質も高めることができました。”
大橋 正興 氏
取締役COO

離職率3.2%減
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