End to Endの業務プロセス改革に「Customer 360」のコンセプトを融合
そこで日立製作所が問題解消のアプローチと考えたのが、「SMiLE」と呼ばれるグローバルCoE(Center of Excellence)の構築でした。そのビジョンとして掲げられたのが、「人とアイディアをつなぎ、お客様中心の革新を生み出すグローバルプラットフォーム」。End to Endの業務プロセスの整流化に「Customer 360」のコンセプトを取り入れました。ミッションに据えたのは、顧客と日立、パートナーのエコシステムによる新たな機会の協創、ナレッジシェアによるサイロ文化からの脱却、そしてコミュニティを通じたオープンな学びの場の提供でした。
「一般にCoEと言うと、ITシステムの使い方や運用のあり方を標準化し、業務効率化を狙ったものが多いかと思います。当社のSMiLEがこれらと一線を画すのは、ビジネスにおけるSalesforceの活用ナレッジをグループ内で共有、展開することで、お客様とともに業務を進化させていく点です」と紺野氏は説明します。
「SMiLEの具体的な活動内容としては、「案件パイプライン管理」をテーマにするなど、SFAとしてSalesforceを活用したワーキンググループ(WG)活動を定常的に実施しています。具体的には、3カ月に1度、WG全体での会議を開催して各社による先進事例を紹介したり、会議参加者から要望の多かったテーマを中心に、セミナーやワークショップを開催したりしています。すでに同様のWG活動が海外でも展開されはじめました」と堀口氏は説明します。
また、毎年2月に実施している「日立Salesforce Global User Conference」のイベント開催もSMiLEにおける活動の重要な柱のひとつで、Salesforceの活用を盛り上げる非常に大規模なイベントに成長しつつあります。
「コロナ禍以前の第1回は、グループ16社のキーマンが米国Salesforce本社に参集してリアル開催を実現しました。第2回目以降は、社会情勢からオンライン開催となりましたが、日立製作所のエグゼクティブによる基調講演や事例紹介、パネルディスカッションといったセッションを充実させることができました。直近の第3回イベントでは開催期間中に39カ国から、のべ3,100回の動画が視聴される規模に成長しました」と紺野氏は、イベントの定着化に自信を深めています。
同社ではイベントを盛り上げるアイディアを常に考え実践しており、第3回のイベントでは、「イメージキャラクターコンテスト」を開催、最も多くの投票を集めたSMiLEのイメージキャラクターとしてクォッカワラビーの「Smiley」を誕生させています。
また、SMiLEではコミュニティの力も活用しています。SMiLE Communityと呼ばれるナレッジ共有のためのコミュニティをグローバルITプラットフォーム上に構築。現在のところ、各種事例やWGで用いた資料、カンファレンスで配信された動画等を含めて164件が共有されており、述べ約1万人のユーザーに参照されています。