Salesforceのもつ、CRMのベストプラクティスをビジネスに実装する
京葉ガスでは、Salesforceの導入と並行して、業務のモバイル化およびペーパーレスを推進するプロジェクトも実施していました。その際に、訪問時にスレートPC(業務用モバイルWindows端末)を導入。サービスショップのお客さま接点業務の電子化を段階的に進めています。紙ベースでデータ化されていない情報や、Excelで管理されているもの、サービスショップが独自に管理しており、京葉ガスと共有できていない情報などが対象です。
一方、ガス契約の情報は料金計算と請求を担う基幹システムで管理しているため、契約者情報はデータ化されています。そこで、Salesforceのベストプラクティスを実装し、Salesforceのデータモデルに顧客関連のすべての情報を登録することからプロジェクトはスタートしました。その結果、暮らし周りのサービスなど、すべての情報をSalesforceに集約したことで、1人の顧客を軸に、その顧客が加入しているすべてのサービスを可視化できるようになりました。
京葉ガス情報システム株式会社 企画開発部係長 野村 彰文氏は、「構築したシステムでは、お客さま起点としてどんな契約をいただいているのか、どのような機器が設置されているのか等、Salesforceを見れば1つの画面で視覚的につかむことができます。
それにより、お客さまに次はどのような提案をすればよいか、正確に把握することができるようになりました。」と話します。
「いままでのお客さま情報は、お客さまを起点とした情報ではなく、ガスをご利用いただいている”場所”を起点とした情報だったため、お客さまを起点とした情報の把握には非効率だったのです。」(野村氏)
こうして、京葉ガスはガス料金の計算と請求のための基幹システムと、顧客情報集約プラットフォームとしてのSalesforceという2つの主要システムで業務を回すことになります。顧客関連情報はすべてSalesforceに登録できるようにしたことで、サービスショップが独自に紙で管理する必要はなくなります。業務フローの標準化により、サービスショップの業務も効率化すると考えます。スレートPCからSalesforceにアクセスできるため、現場を任されるスタッフがわざわざ事務所に戻ってシステム登録する必要もなくなります。
システムをまたぐ情報のデータ連携タイミングを待てば、少なくとも翌日には最新情報を利用できるようになるため、サービスショップの店長や京葉ガスの経営者層は、売上情報などを素早く把握できるようになります。担当者の異動や退職の際の情報も漏れなく引き継げますし、顧客が地域内で引っ越したり、転出した人が再び地域内に転入したりするケースでも、過去の情報を参照できます。顧客情報を持ち続けることで、たとえば、以前に販売したガス機器の買い換え提案などを、適切な時期に行いやすくなります。
京葉ガス株式会社 取締役 常務執行役員 江口 孝氏は、「私たちの強みのひとつである対面営業をより効率的に行うためには、あらかじめお客さまのプロフィールや、接点情報などを管理し、それを把握しておく必要があります。
Salesforce CRMの導入により、これまで、属人的になりがちなお客さま情報を、可視化できるようになりました。また、その柔軟性・機動性のある機能により、従来型の経験と勘を頼りにした営業スタイルから、数値・データによる科学的なマーケティング・営業施策への変革を図ることができると考えています」と話します。