3. プロジェクト初期から動作画面を確認して開発できるメリット
Amazon ConnectとService Cloudの連携によるシステム構築の結果、フルクラウド型のコンタクトセンターシステムが実現されました。AmazonConnectとSalesforce Service Cloudを用いたフルクラウド型のコンタクトセンターシステムとしては、地域金融機関で国内初の試みとなりました。そこでは、顧客一人ひとりの嗜好や状況に合わせたサービスを、最適なチャネルを通じて提供することが可能となりました。さらに、入力項目の簡素化や連絡帳票のペーパーレス化など、コンタクトセンターでの応対品質や業務生産性向上も実現しました。
「これまでの電話に加えて、スマートフォンのSMSやチャットでオペレーターがお客様からの問い合わせに対応できる仕組みも今後導入していきます」と安部氏は紹介します。クラウドを採用したことで、今後新たに登場するであろう顧客チャネルへの対応、多種多様なデジタル技術を活用したサービスにも素早く対応できる体制が整いました。
西日本シティ銀行では、開発面でもSalesforceにはアドバンテージがあったと高く評価しています。1つには、データベースやロジック、画面の多くをLightning Platformを使ってノーコード/ローコードで開発できた点を挙げます。
「要件定義の段階から、画面とデータベースを動かしながら、実画面を確認して開発できたことは非常に有効でした。都度できあがりのイメージを我々とベンダーが適切に共有しながら進めていくことができました」と安部氏は評価します。これにより、かつてのウォーターフォール型開発にありがちな、いざ受け入れテストといった下流段階で、手戻りが発生することも少なく、開発プロジェクトを円滑に進めることができたといいます。さらには、SaaSの標準機能だけで開発できることが多く、しかもノーコードで行えることから、レイアウト変更や項目の表示/非表示といった軽微なものは、“秒単位で”修正したものもあるそうです。
また、銀行業務に必要だが通常のSaaSでは実装できない複雑なカスタマイズ項目についてもLWC(Lightning Web Component)によるアプリケーション開発によって、通常のWeb開発の要領で開発・実装することができたと評価します。
さらに、AppExchangeによって、Salesforceのパートナーが提供するサービス群を手軽に取り込み、利用できる仕組みが整備されている点も高く評価しています。「Amazon Connectとの連携についても、AppExchange上でいわば『ボタンを押すだけ』で、アダプタによる組み込みが行われ、必要な設定をするだけで使い始めることができました」と安部氏は説明します。