1. リモートワークの対応で情報管理ツールを急遽導入、しかし他部門との連携が課題に
2014年にITシステム事業からビジネスをスタートし、2017年に統合コマースプラットフォーム「ecforce」を正式リリースした株式会社SUPER STUDIO(以下、SUPER STUDIO)。事業は急成長を続けており、2023年12月には約1300ショップがecforceを導入しています。その基本コンセプトは「テクノロジーとデータを活用して“ビジネス全体”を最適化する」こと。情報格差の解消とマーケティングの民主化を図り、生産者がコト、モノの価値を情熱を持って磨き上げることに集中できる環境を作り出すことで、本質的な価値で戦える健全な競争環境を創出しています。
ecforceはSaaSで提供されているため、常に最新のトレンドを踏まえた機能がアップデートされており、事業者側の継続的な利用が売上拡大の鍵になります。そこで重要な役割を担っているのが、カスタマーサポートユニットです。
「ecforceの成長と共に、カスタマーサポートの情報基盤も変化してきました」と語るのは、SUPER STUDIOのカスタマーサポートユニット Dチームでリーダーを務める宮坂 史門氏。ecforceを提供しはじめた当初は、各オペレーターが受けたお問合せを各自でメモに残し、個別に情報を管理していたと振り返ります。
その後、2020年頃にはカスタマーサポート専用のツールを導入し、お問合せ管理や情報共有を強化。その背景には、コロナ禍でリモートワークが始まり、オンラインでの情報共有が急遽必要になったという事情がありました。「急な対応だったため、複数のツールをじっくり比較検討することなく、慌てて導入することになりました」と宮坂氏は振り返ります。
ツールの導入により、お問合せ対応の管理や情報共有が可能になった一方で、新たな課題も顕在化しました。当時導入したツールはカスタマーサポートユニットのみで利用していたため、セールス部門やカスタマーサクセス部門との情報連携が困難だったということです。
「ecforceを提供しはじめた当初は、導入ショップ数は堅調に伸びてはいたものの、今ほど機能やオプションの数が多くなかったため、カスタマーサポートに閉じたツールでも対応できました。しかし、導入ショップ数が急増し、提供する機能やオプションも増えていったことで、他部門との連携の必要性を痛感するようになりました。例えば、一つの企業様で複数のecforceアカウントをお持ちの場合、お問合せをいただいた際に会社名を伺っても、その方が同一企業内のどのショップ様のご担当なのか、その方が担当されるショップ様がどのオプションを導入されているのかなどを瞬時に把握できない、といったような事象が増え始めていました」。
このような問題を解決するには、セールス部門が管理している商談情報の共有が不可欠だと判断。これに加えて、カスタマーサポート側で得た情報をセールス部門やカスタマーサクセス部門にも伝達することで、アップセルやクロスセルにつなげたいという想いもあったそうです。
「すでにセールス部門では顧客情報や商談情報の管理をService Cloudで行っており、カスタマーサクセス部門も売上推移の確認や請求業務などでの活用を検討していました。そのため、カスタマーサポートユニットでも既存のツールからService Cloudへと移行すべきだと考えました」。