同社はKCSを導入することで、以下の大きな業務改善を実現しています。
業務効率化:ACWが従来の1/3に
ACWとは、After Call Workの略で、電話応対後の作業のことを指します。同社ではKCS導入により、ナレッジ自体を応対履歴とすることで、ACWを従来の1/3にすることに成功しました。
一次解決率向上:ナレッジカバー率90%
ナレッジカバー率は90%以上にも達しており、基本的に応対履歴を入力することなくナレッジを添付するだけでオペレーションを完結することができます。それにより新人のAHT(Average Handling Time)が400秒削減され、自己解決率も65%→75%に改善することで、早期離職率の低減にも寄与しています。
「お客様からお問合せをいただいたオペレーターは、自分の知識で対応するのではなく、まずその場でFAQ検索を行い、質問に対する回答がFAQに登録されているかどうかを確認します」と説明するのは、TCC 経営戦略ユニットでトップ・コーディネーターを務める富山 美佳 氏です。「FAQを使用した場合には自動的にログと紐づけされ、どのFAQがどれだけ活用されたのか、ログの総数に対してFAQで対応できた件数がどれだけあったか(カバー率)、などが計測できるようになっています」。
経験値の標準化:高品質なナレッジを量産する社内オペレーションの確立
新人は必ずナレッジ作成の研修を受けるため、すべての関係者が常に一定の品質でナレッジを量産することが可能です。研修ではKCS Ⅰというナレッジを作成する資格を取得するためのカリキュラムを組んでいます。KCS Ⅰが作成したナレッジは、KCS Ⅱという上位資格者が内容を精査しナレッジを公開する運用とすることで、粗製濫造を防ぎ質の高いナレッジのみ公開することを可能としています。
また要約力研修という、ナレッジをより平準化するための社外研修も取り入れ、ナレッジの高品質化を実現しています。
モチベーション向上:KCSの資格が人事評価に直結
KCSの資格は人事評価に直結しており、KCS Ⅰ ⇨ KCS Ⅱ→ KCSコーチとランクが上がるにつれ時給が上がる仕組みとなっており、ナレッジを作るモチベーションがコンタクトセンター全体として醸成されています。
以前は「FAQ作成に時間が取られると顧客対応件数が減り評価が下がる」と、FAQ作成に消極的なオペレーターもいましたが、現在ではこのように考えるオペレーターはいなくなったと、富山氏は語っています。