2. 入居者向けポータル「HOOOP」を立ち上げ様々な施策を展開
このような想いから、2017年にはService Cloud、Live Agentを活用したチャット、Chatbotによる入居者とのコミュニケーションの自動化を開始。2018年3月にはCustomer Community上で、入居者向けポータル「HOOOP(フープ)」をスタートさせ入居者1人ひとりにIDを配布し情報発信やFAQの提供などを実施します。しかし入居者はログインが必要なこともあり、当初はなかなかアクセスが伸びなかったと原氏は振り返ります。そこでこのHOOOP上に、様々な施策を矢継ぎ早に展開し、入居者にとってのHOOOPの利用価値を、継続的に高めていく取り組みが推進されることになったのです。
その1つとして原氏が挙げるのが、「家賃ポイント」の変革です。登喜和では以前から毎月の家賃100円に対して1ポイントを付与し、それを住み替え時の手数料に振り替えることができました。Salesforce導入後はそのデータをSalesforce上で一元管理、HOOOP開始後は入居者がポイント管理やポイント利用を自分自身で行えるようにすると共に、利用領域を大幅に拡大していったのです。
「具体的には、弊社が行うイベントやキャンペーンの参加クーポンや、地元店舗サービスの利用券・商品券との引き換え、地域で行う体験イベントへの参加などに利用できるようにしています」と説明するのは、登喜和 セールスプロモーション 部長を務める藤野 恵理子 氏。スマートフォンにQRコードを表示させ、それを地域の各店舗で読み込んでもらうことで、スタンプラリーが行える仕組みも作り上げていると言います。
「家賃ポイントを地元店舗で使っていただく『地参地消ポイントキャンペーン』は2016年からスタートしていましたが、入居者様にお申し込みいただいて紙のチケットを郵送する方法だったこともあり、当初はなかなか送客数が増えませんでした。HOOOP開始後はこれをQRコードとして発行すると共に、利用していない入居者様への通知なども実施。その結果2022年には2017年に比較し、約2.5倍の送客数を実現しています」。
QRコード発行時には、入居者へのアンケートも実施。住み替えを検討している入居者には、転居先候補などの情報提供を行っています。これに加えて、地元イベントに参加してもらった際には、直接ヒアリングを行い、入居者の住み替え意向などを確認。2022年7月には本社社屋にワクワクする場「HAREL」を併設して、地元の人々と一緒にイベントを行えるようなスペースを設けています。
「『地参地消』などの取り組みによって、地元の協賛店様との接点も増えています」と言うのは、登喜和 セールスプロモーションを担当する小暮 知香 氏。家賃ポイントによる送客によって新たな顧客が増え、感謝されることも多くなったと語ります。「私が入社したときにはHOOOPがすでにありましたが、それをここまで発展させることができたのは、長年Salesforceでお客様の情報をしっかり管理していたからだと思います」。