株式会社霊園・墓石のヤシロ

クラウド連携による業務改善で
営業の活動量・担当リード数倍増、
リードタイム半減等を実現!

営業の活動履歴・見込み客のフェーズ可視化による営業の最適化、
自動配信メールによる見込み客の育成、コミュニティサイトを活用した
顧客関係強化等により、顧客に寄り添うサービス基盤を確立

株式会社霊園・墓石のヤシロは、2000年代以降の市場環境の激変を受け、霊園・納骨堂事業を中心に、葬儀やペット供養、墓石・仏壇・仏具販売など、事業を多角化することで成長を続けてきました。しかし、情報取得に関する消費者行動が様変わりする中、見込み客の行動・ニーズ等を可視化・分析し、契約につなげるシステムの導入が急務となっていました。

そこで同社は2016年、Sales CloudとMarketing Cloud Account Engagement (旧 Pardot)を導入し、商談スコアリング等にもとづく営業活動の最適化や、自動配信メールによる見込み客のナーチャリングなどを開始。さらに、Experience Cloudを導入して契約者向けコミュニティサイトを立ち上げ、ライフタイムバリューの向上を図りました。従来以上に顧客に寄り添うサービス基盤を確立した、同社のクラウド連携活用術を紹介しましょう。

 
 
 
 

1. 「一期一会」をいかに繋げるか、見込み客の行動の可視化・管理が急務に

株式会社霊園・墓石のヤシロ(大阪府箕面市)は、霊園・納骨堂事業を中心とする葬送・供養関連のサービスを総合的に提供する企業です。関西圏で4か所の大規模霊園、3か所の堂内墓地を販売・管理・運営するほか、葬儀やペット供養、墓石・仏壇・仏具の販売などの事業を幅広く展開。また、沖縄県で8か所の霊園を運営する関連法人があります。

同社のそうした多角的な事業内容は、ここ20年の市場環境の激変に対応して形作られました。同社の祖業である霊園や墓石は、もともと「継承」を前提とする商材です。そのため、少子化による継承世代の減少で、需要が年々縮小しています。そこで同社は、霊園・墓石事業の定義を、継承を前提とする従来のものから、永代供養や自然葬などを含む埋葬全般へと徐々に転換。より広範な消費者の多様なニーズをすくい上げることで成長を続けてきました。

その中で同社は、2000年代初頭から、情報取得をはじめとする顧客行動の急速な変化への対応を迫られるようになりました。代表取締役の八城正明氏はいいます。

「以前は、テレビ広告やチラシを使って、電話での問い合わせや来園を促すマーケティング・営業が主体でした。それが15年ほど前から、主に40~50代のお客様が、自らWeb検索でご自身にぴったりの埋葬方法を選んで問い合わせる、あるいは直接来園するという形へ大きく変わったのです。さらにここ2年は、コロナ対策のため来園前の予約が必須となり、お客様ご自身が事前にWebサイトでアポイントを取るようになりました。結果、問い合わせの75%がWebサイト経由という、弊社から見てさらに“受信型”のビジネスになっています。
そのように“DX化”したお客様に対して、Webを通じて自社の情報をどのように伝えるか。見込みのお客様の行動をいかに可視化して管理するか。そこが大きな課題として浮上してきました」(八城正明氏)

八城正明氏が「セカンドセールスが難しく、まさに一期一会」と形容するビジネスにおいて、見込み客の行動やニーズなどの情報を可視化・分析し、契約につなげられるシステムの導入が急務となっていました。

 
 
 
 

2. 見込み客のフェーズ管理とナーチャリングで新人の契約率が40%から54%に

そんな中、同社の注目したのがSales CloudAccount Engagementでした。特に、従業員の日々の活動履歴や見込み客のフェーズを可視化できる点と、Webサイトと連携させて見込み客の情報を容易に取得・分析できる点が、同社の要望と合致した、と八城正明氏は話します。

「お得意様やリピーターのいない弊社のビジネスは、見込みのお客様の毎月の動向で勝負が決まります。Sales CloudとAccount Engagementを使えば、多拠点における見込みのお客様の日々の動向を、営業部門による入力、あるいはWebサイトからの連携で可視化できます。経営側がそれを見て、正確な売上予測を立てられると考え、導入を決断しました」(八城正明氏)

2016年、Sales CloudとAccount Engagementを同時に導入した同社は、念願だった見込み客のフェーズ管理を開始。最初の接触から来園までのフェーズの顧客を「リード」、来園から契約までの顧客を「取引先」と呼び、それぞれをSales Cloudで管理し始めました。

前述の通り、同社の顧客の大半は、Webサイトを通じて問い合わせ、あるいは資料請求してきます。その情報は、Account Engagementを経由して、自動的にSales Cloud内に「リード」として蓄積されます。それに対してAccount Engagementでメールによるナーチャリングを実施し、来園につなげるのです。取締役 営業本部長の藤橋靖雄氏はこう解説します。

「まずはお客様が関心を示した商品に関する情報を記載したメール、次に来園のアポイント促進するメール、それで動かなければキャンペーンのメール、という3段階のシナリオを組んで、メールを自動配信しています。まだまだ簡単なシナリオだけですが、もともと問い合わせに対するアプローチの手法が営業からの電話一辺倒で、しかもコロナ禍でいくら電話してもつながらない状況であることを考えれば、大きな前進です。また、やはりお客様をしっかりとセグメンテーションしてアプローチしないと結果は出ない、といったノウハウが日々蓄積されています」(藤橋氏)

来園後、「取引先」となった顧客については、Sales Cloudの商談オブジェクトを使ってフェーズを管理します。営業課長の八城博保氏は、その方法と営業活動の変化についてこう語ります。

「Sales Cloudの商談スコアリングは非常に精度が高く、どのお客様がどのぐらい契約に近づいているかがはっきりとわかります。たとえば、あるお客様が契約に至っていないとき、それが費用の問題なのか、時間的な問題なのか、といった要因が明確にわかり、それに対して最適な提案を考えることができるわけです。
しかも、もともと各営業担当者の頭の中にしかなかったお客様のフェーズに関する情報が共有されたことで、マネージャーが営業担当者と同じ数字を見ながら一緒に戦略を考えられるようになりました。これは、個々の営業担当者がどこでつまずいているかを可視化して改善し、いわゆる『できる営業』に近づけるという、営業チーム全体のスキルの底上げ、業務の標準化にも大いに貢献しています。実際、新人の初年度の契約率は、従来約40%でしたが、Sales Cloud導入によって54%に向上しています」(八城博保氏)

 
 
 
 
 
従来は約40%だった入社初年度の新人の契約率が54%に向上
 
 

3. 営業の活動量・担当リード数が倍増、契約までのリードタイムは半分に短縮!

霊園・墓石という商材をメインに扱ってきた同社にとって、これまでセカンドセールスは困難でした。しかし現在は、顧客のニーズの多様化に合わせ、葬儀やペット供養、仏壇・仏具といった終活関連の各種商材を取り揃えています。しかも、社内には約6万件の顧客データが蓄積されています。それらを活用しない手はありません。

そう考えた同社は、新たにExperience Cloudを導入して契約者向けコミュニティサイト『ヤシロクラブ』を立ち上げ、顧客満足度やライフタイムバリューを向上させる取り組みを開始しました。

『ヤシロクラブ』において会員は、契約の変更手続きや、霊園での供花・クリーニングサービスの申し込みなど、従来は現地や電話でしか行えなかったことをWeb上で完了できます。一方、同社側は、『ヤシロクラブ』の会員のステータスを管理して状態やニーズを把握し、関連性の高い商品を提案することができます。営業推進部 マーケターの北尾辰雄氏はいいます。

「会員数はまだ約3,000名ですが、将来的には2万名まで増やしたいと考えています。クロスセルは今までほぼ手つかずの領域なので、そのぐらいの規模になればビジネス全体へのインパクトはかなり大きくなります。
そのためにも、『ヤシロクラブ』でお客様のステータスを管理して、お客様に寄り添うような終活のサービスを総合的に展開し、『供養のことならヤシロに相談しよう』という状態にまでお客様の意識を持っていきたいです」(北尾氏)

一方、Sales CloudとAccount Engagementは、すでに目覚ましい成果を上げています。まず、営業活動が可視化されたことで、ToDoで示される活動量が増加。来園のアポイントを取るまでの活動量は従来の約2倍になりました。また、営業担当者1名が受け持つリード数も、従来の100件から200件まで倍増しました。しかも、同時に業務効率が格段に上がっているため、業務量・時間自体はほとんど変わっていません。むしろ、毎度6時間を要していた月3回の会議の資料作成がダッシュボードによって不要になり、個々の商談の進め方を考えたり、拠点間でコミュニケーションを取ってビジネス全体を見直したりするのに時間を充てられるようになったといいます。

さらに大きな成果は、顧客へのアプローチが的確化・効率化されたことで、契約までのリードタイムが大幅に短縮されたことです。リード獲得から来園までの所要時間は従来の20日から7日に、来園から契約までは14日から7日未満にと、それぞれ約半分になりました。案件の手離れが早くなり、すぐ次の案件に力を注げるようになった実感がある、と藤橋氏は喜びます。

そうした数々の成果を振り返り、八城正明氏は経営者として改めてSalesforceの有用性についてこう語りました。

「お客様のほうが情報優位になった今のビジネスシーンにおいては、お客様の消費行動の変化に合わせ、体制や業務の転換が不可欠です。お客様のフェーズを可視化し、売上予測を立てる仕組みのなかった弊社のような企業にとって、Salesforceの価値はきわめて高いと感じています」(八城正明氏)

 
 
 
 
 
※ 本事例は2022年1月時点の情報です
 

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