第3章:CDPを購入するには

 
読み終わるまでの時間:10分
 
 
 
 
Martin Kihn
Salesforce Marketing Cloud戦略担当SVP
 
Chris O' Hara
Salesforce Marketing Cloudデータ&ID担当VP
 
 
 
 
 
 
さあ、顧客データプラットフォーム(CDP)を導入し、活用する準備が整いました。データ関連の専任チームを結成し、CDPの導入を通じて達成を目指す主要なユースケースも特定しました。では、いよいよ導入するソリューションの選定に取りかかります。適切な製品を選択するには、5つの点を考慮する必要があります。
 

1.導入の容易さ

データテクノロジーの中には、非常に扱いづらいものがあります。誰も乗りこなせない高性能スポーツカーのように、ガレージに放置されることになります。新しいテクノロジーの導入は困難なものです。また、ソフトウェアをいくら導入しても、それを使いこなせなければ役に立ちません。

データ管理ソフトウェアも例外ではありません。市場に出回っている一部のCDPは、高度な技術者ユーザー向けに構成されており、社内アプリケーションをサポートするには、ITスタッフがデータアーキテクチャを構築する必要があります。一方で、マーケターをエンドユーザーに想定して設計されているCDPもあります。後者の場合は、わかりやすいユーザーインターフェース(UI)や、ビジネス人材の業務に見合ったユーザーエクスペリエンス(UX)が備わっているかどうかを見極めることが重要です。プラットフォーム内でコーディングが必要なツールは、エンジニアリングチームにしか使いこなせないかもしれません。

2.統合されているデータソース数

優れたCDPには、顧客管理(CRM) レコード、メールアドレス、コールセンターやコマースデータなど既知のデータと、ブラウザーのクッキー、Webアナリティクス、メディアインタラクション、モバイル広告IDなどの未知のデータの両方を取り込む能力が必要です。そのためには、既存のマーケティング用クラウドや、CRMシステム、ポイントカードシステムやPOSシステムなどを、Webサイトやメディアインタラクションからデータを収集するタグ管理インフラストラクチャ、つまりデータ管理プラットフォーム(DMP)タグと統合する必要があります。

また、企業のパートナーエコシステムを活用するための強力なAPI群 (英語)や、あらゆるタイプの顧客データを抽出・変換・ロード(ETL)する機能も必要です。この統合は、カノニカルデータモデルを介して行われるはずです。使用されるデータモデルが自社の要件にて適合しており、自社のデータ(今後採用するデータを含め)に合わせてカスタマイズ可能かどうかを確認してください。

3.CDPにおけるIDの処理

顧客IDにはさまざまな定義があり、どのようなタイプのデータを主に扱うかに応じて異なります。ただし、CDPはいかなるIDタイプにも依存しない(アグノスティック)なものでなければなりません。とりわけ、CDPはCRMやマーケティングテクノロジーで使われるID(顧客照合、シングルサインオン、CIAM)や、さまざまなクッキーやデバイスIDを個人IDと照合するID関連のアドテック(クロスデバイスID照合やオンボーディング)に対応している必要があります。

CDPは、顧客中心のあらゆるマーケティング技術に対応していなければなりません。しかし、一方でB2Cのユースケースでは同一世帯内の個人を識別し、B2B用途では同一社内からのIDを一体化する機能も必要です。CDPのデバイスグラフについて、また、さまざまなタイプのPII(個人を特定できる情報)や匿名IDから個人を特定する方法について、問い合わせてみてください。

4.プライバシーの取り扱い

CDPのID機能において不可欠、かつ最も注意を要するのが、データと消費者の権利の保護機能です。そのシステムは、単純なオプトイン・アウトでプライバシーを処理する設計でしょうか。それとも、細分化された同意フラグを用いて、顧客データをデータ共有や類似モデリング、re-IDに活用できる機能が備わっているでしょうか。そのCDPは、GDPRのような既存の世界的な規制制度にすばやく対応できるでしょうか。また、CCPA (英語)のような今後登場する新たな規制に対応可能でしょうか。

また、CDPには、データ権限を細分化して管理する機能も必要です(消費者の権利を保護しつつ、顧客データをパートナーと共有しプロビジョニングする方法など)。既存のまたは新たなデータ規制法にどのように準拠するのか、またプラットフォームはどの程度柔軟に対応できるかなどについて、CDPベンダーに問い合わせてみてください。

5.連携しているエンドポイント数

顧客データを収集、統合、セグメント化した後、実際に活用できるようにそのアクティベーションを行う必要があります。エンタープライズCDPのデータアクティベーションは、少数のチャネルに限定されるべきではありません。CDPは、顧客とのインタラクションが発生するチャネルや接点でデータのアクティベーションを行い、今日の顧客が求めるスピードでリアルタイムのデータを提供する必要があります。

メール、SMS、プッシュ通知を使ったキャンペーンのためのデータアクティベーションが可能なCDPを選択することが重要です。加えて、プログラマティックメディア環境のデータや、大規模なソーシャルメディア広告プラットフォームへの顧客データのシームレスな送信やシステムへのデータ送信にも対応している必要があります。

CDPの選択は複雑で重要な決断ですが、以上5つのポイントをしっかりと確認することが、適切な製品を選ぶための手がかりになるでしょう。

まとめ

このリソースガイドでは、CDPについての基礎知識やCDPの導入を効果的に進めるための基本的な手順を紹介してきました。SalesforceのCDPであるCustomer 360 Audiencesの詳細や、顧客データ管理テクノロジーの最新情報については、以下のリソースを確認してください。
 
 

その他のリソース

 
Trailhead
Trailheadで、プラットフォームベースの顧客データ管理スキルを強化。
Webセミナー
データ主導の流れで一変するマーケティング。その理由は?(英語)
レポート
最新のマーケティングトレンドは今後の戦略にどう影響するのでしょうか?
 
 

毎週更新される最新情報と斬新なアイデアをメールでお届けします。

有効なメールアドレスを入力してください