"小さなISVが海外にチャレンジするには、初期投資やマーケティング費用という高い壁を乗り越えなければなりません。でも、Force.comが形成したクラウドの世界は、そんな壁を取り払ってくれました"

日本オプロ株式会社

 

AppExchange活用によりSaaSビジネスへの参入が容易に
米国企業約600社への帳票ソリューション提供を実現

日本オプロ株式会社(以下、オプロ)は、Webベースの帳票ソリューション「OPRO X Server」の開発・販売をはじめ、コンサルティング、受託開発、人材派遣を軸にビジネスを展開する企業。セールスフォース・ドットコムとの協業は約6年前から。Salesforce CRMのユーザ企業が当時、Salesforce CRMに登録した情報の帳票出力と、FAXによる自動配信を行おうとした際に、帳票ソリューションで協力したのが始まりだった。

 

その後、セールスフォース・ドットコムがCRMからプラットフォームビジネスへとビジネスを広げるにつれ、協業は深まってゆく。同社、代表取締役社長 里見 一典氏は、「われわれがSaaSビジネスに本格参入したのは2年前。破竹の勢いで成長を続けていたセールスフォース・ドットコムの方向性やビジネス戦略に将来性を見いだしたことがきっかけでした」と話す。

 

20078年810月、同社はOPROARTS for Salesforceをリリース。Salesforce CRMと同社の帳票ソリューション、OPRO X ServerのSaaS版であるOPROARTSを連携し、Salesforce CRMが蓄積したデータから帳票を自動生成したり、電子メールおよびFAXで配信したりすることを可能にした。見栄えのよいグラフ帳票やバーコード、QRコードを含んだ専用帳票までデザインすることもできる。見栄えのする帳票をデザインすることもできる。これらの機能はSalesforce CRMが備えていないものであり、爆発的にヒットした。結果、同社の知名度を大幅に押し上げたという。ところが、課題もあった。里見氏は、「当時はOPRO X Serverを自社で契約したデータセンターで運用しており、そのコストは大きな負担になっていました」と明かす。

 

それが今ではクラウドも進化し、SaaSを超えたPaaSの世界になった。里見氏は、「Force.comがベースになると自前のデータセンターを抱える必要がなくなります。つまり、機器の設置スペースやサーバリース、メンテナンスなどにかかるコストはゼロ。開発したアプリケーションを公開するだけで世界を相手にしたSaaSビジネスに参入できることは大きなメリットです」と語る。ApexやVisualforceは、Javaに慣れている開発者にとって理解しやすく、特別なトレーニングなしに移植できることも魅力だったという。

 

そこで同社は2009年3月、米国のSalesforce CRMユーザに向け、ApexやVisualforceで開発したForce.comに100%ネイティブな帳票アプリケーションOPROARTS Apps Easy MergeをAppExchangeに公開した。このアプリケーションは公開するとすぐさま注目を集め、現在約600の米国企業に利用されるまでになった。なお、その間、同社はマーケティング活動を一切行っていない。

 

同社は、課金モデルでもユニークなアプローチを採ろうとしている。SaaSの料金体系は、ユーザの利用量に応じて課金するの一般的だが、AppExchangeの課金モデルはISVが自由に裁量できる。里見氏は、「たとえば、Salesforce CRMの1ユーザ月額1万5000円に対して、SaaSアプリケーションの2000円は高く見えるでしょう。それなら作ろうとするかもしれない。でも、売り切りで1ユーザ当たり2万円にすると買ってくれる企業も出てきてくれるはず」と話す。同社は、世界で初めて売り切りモデル採用する企業になるかもしれない。

 

「AppExchangeにはビジネスチャンスが存在します。今後は、多くのISVが参加するAppExchange Consortiumをエンドユーザと積極的に対話できる組織へと成長させるよう、主導的な役割を担っていきたいですね」(里見氏)

 

今後、同社は、さらにツールを拡充する計画だ。近いところでは、帳票デザインとSalesforce上のデータマッピングを利用ユーザが簡単に変更したり、新規に作成したりできるOPROARTS Deisgner(仮称)を2010年春にリリースすることが予定されている。

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