ワークフローとは?意味・役割からシステム導入のメリットまで

 
2023.2.24
ワークフローとは、組織の中で業務を進める際に、決められた流れに沿って進めること、またはその流れを図式化したものです。ワークフローの意味や役割から、システム導入のメリットまで、わかりやすく解説します。

ワークフローとは

Workは「業務」、Flowは「流れ」という意味を表す英単語です。この2つの言葉をつなげたワークフローは、一連の業務の流れを指す言葉、あるいはその流れを視覚化した図を指します。そして、視覚化した図は「ワークフロー図」とも呼ばれます。

実務的には、業務手順と業務に関わる人や組織、必要な期間などの取りまとめに用いられることが多いです。認識の共有に役立ち、各プロセスに関わる人の役割や業務上のポイント・注意点などを把握するためにも便利です。

ここで覚えておきたいのは、ワークフローとは基本的に「申請と承認・決裁までの一連の流れ」を示すものだということです。

ワークフローはさまざまな業種で用いられ、業種ごとに詳細が異なりますが、その申請と承認・決裁の流れを取り扱う本質は変わりません。労働人口や採用の激化により、担当部門への負担の増加や全体的な業務の効率化の妨げとなることも考えられます。業務スピードを向上させるためにも「誰が申請し、誰が承認して、誰が決裁するのか」をワークフローにて定め、パッケージ化する必要があります。ワークフローを作成するときは、決裁フローを意識すると作りやすいでしょう。

ワークフローの役割

ワークフローのおもな役割には以下があります。

  • 「考え」「企画」「アイデア」共有
  • 権限の明確化
  • チェック体制の基盤づくり
  • 時間やリソースのロスカットによる生産性向上
  • 業務標準化による属人性の排除

ワークフローの根本的な役割は、業務の流れを簡素化・視覚化することで、プランを共有しやすくすることです。必要な情報が簡潔に記載されることで、業務における権限も明確になります。

同時に、業務の流れの整理にもつながり、締め切りや仕様などのチェックにも役立ちます。さらに使い込んでいけば、生産性向上や業務標準化などにも活用できるでしょう。

 
 
 
 
 
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ワークフローに潜む問題点

ワークフローは、社内のさまざまな人に共有することを前提とし、権限や記載、承認の基準を明確にして作成しましょう。これらの点が不十分だと、以下のような問題が発生しかねません。

  • 書式が不統一
  • 提出先や承認者が不明瞭
  • 記入ミスなどによる差し戻し
  • 承認遅れによる業務の遅滞
  • 承認後の申請用紙保管コストや場所の不足

ワークフローは、工場におけるベルトコンベヤーのようなものです。ゴールでまで確実に進めるように、誰が見ても分かりやすく作る必要があります。

ワークフローで見落としがちなのが、ミスや遅れが生じた場合の対応や、実際にワークフローに則り申請される書類の保管コスト・場所の問題です。実務は進めるだけでなく、同時に管理も発生します。これらの管理リソースを意識しないと、ワークフロー全体の遅れにつながる可能性もあるため、ワークフロー作成にあたっては、関係する部署やその後の管理も踏まえて効率化できているかどうかを考慮する必要があります。

ワークフロー改善のポイント

ワークフローが上手く運用できないときには、問題点の特定・改善が必要です。ここでは、ワークフロー改善に役立つ方法を2つ解説します。

ボトルネックを見つけ、改善策を打つ

ボトルネックとは、業務フローが滞りがちなポイントのことです。ボトルネック、すなわち瓶の首が細くなっている部分では中身の流れが遅くなる様子を、業務にたとえて用いられます。多くの企業にありがちなワークフロー上のボトルネックの例には、以下があります。

  • ミスが頻発する工程がある
  • 特別に時間がかかる工程がある
  • 承認プロセスが不適当
  • 計画と現実が乖離している

これらのボトルネックが発生する原因は、ワークフローの作り方だけでなくそれを活用する現場にあることが多いです。リソース不足や人材不足などの問題はないか、そもそもワークフローが現場とかけ離れていないかなど、現場の実情に目を向け、逐次ワークフローの修正を行いましょう。

ワークフローシステムを活用する

ワークフローの改善には、フロー全体をデジタル上で管理できるワークフローシステムの導入が有効です。一元管理によって共有を簡単にしたり、申請書類の管理・保管コストを削減するペーパレスといった効果が期待できます。

また、各プロセスにおいて対応が必要な事項である管理タスクの自動化も可能です。フローの中で必要な対応忘れや遅れを防ぎ、関係者のリソースを業務に集中させるためにも役立ちます。

ワークフローシステム活用によるワークフロー自動化については、こちらの記事で解説しています。

ワークフローシステムとは

ワークフローシステムとは、ワークフローをデジタル上で管理するシステムのことです。書類や決裁・承認フローのデジタル化が可能で、各プロセスにおけるスピードアップや入力ミス・計算ミスといった人的エラーの回避などに効果的です。

また、進捗がリアルタイムで確認でき、業務の遅れやボトルネックの把握にも役立ちます。ほかにも、業務データの蓄積も可能で、データ活用による業務内容の分析や効率的な業務への改善にも利用できます。

ワークフローシステム導入のメリット

ワークフローシステムを導入するおもなメリットには以下があります。

  • 決裁時間の短縮
  • 申請から決裁までの流れを一元管理
  • 進捗をリアルタイムで確認できる
  • ペーパーレスによる保管リソースの節約
  • 業務、対応遅れやボトルネックの把握がしやすい

ワークフローのデジタル化は、業務効率化や管理コストの削減、業務の可視化などに効果的です。とくにリアルタイムで複数の案件が並走する営業業務において効果が高く、実際に営業業務を95%電子化することで、月間2,500 時間の工数を削減した事例もあるほどです。

 
 
 
 
 
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ワークフローの改善で生産性向上を

ワークフローは、業務プランの共有や権限の明確化などに効果的ですが、これらはワークフローの入口にすぎません。

ワークフローを活用し、ボトルネックの把握や現場との調整を続けることで、ワークフローの改善、ひいては業務効率化や生産性向上にも役立ちます。

ワークフロー成功のポイントは、誰もが共有しやすい仕組み作りにあります。ワークフローシステムのように一元管理できるツールを活用することも、成功への近道といえるでしょう。

 

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