すべてのSIerがSalesforce Marketing Cloudを選定
JALは、全世界に多くの顧客を抱え、世界有数のマイレージプログラムを運営しています。顧客との主要なコミュニケーション手段はメールマガジンです。マイレージ、JALカード、Web販売など、社内の複数の部署が、それぞれのリストから最適な送信先を絞り込んで、顧客にメールを送っていました。
JALのファンはJALの提供するさまざまなサービスを利用していますが、プロモーション用の顧客情報は統合されていませんでした。各部署がそれぞれ顧客情報を管理していたため、結果として同じ顧客にそれぞれの部署から何通ものメールが届いてしまい、それが配信しても読んでもらえないばかりか、顧客満足度を毀損するリスクになっていました。
配信先のターゲティングも洗練されていませんでした。部署内で管理している顧客情報をフィルタリングする程度ならできますが、たとえば、部門をまたいで「JALカードの利用履歴を分析してWeb販売部の提案をする」ことはハードルが高くできていませんでした。配信はバルク配信ツールを使っていましたが、その結果を表面的に見られはするものの、次の施策に生かせるような高度な分析はできていませんでした。
マイレージ事業部 有島 麻衣子氏は、「各部門はそれぞれに売上目標があり、それを目指すのは正しい形です。一方、現場からは、“お客様にJALグループとしてどう見られたいか“という意識が生まれてきました」と話します。
2019年、まずはメールによるコミュニケーションを改革するための検討を開始。現場の思いをきっかけに、最終的には「JALとしてのデジタルマーケティングを再構築する」という大きなテーマを設定することになり、経営からもゴーサインが出ました。
システム仕様の検討にあたっては、複数のコンサルティングファーム/システムインテグレーターにツール込みの提案を依頼しました。基本的にマルチベンダーで構成し、ベンダーロックインを避けるという方針を持っていましたが、メールを含むマーケティングオートメーション分野ではすべてのベンダーがMarketing Cloudを提案してきたことが印象に残っているといいます。