
Sammons Financial Group
Sammons Financial GroupはAgentforce Voiceでスピーディな電話サポートを実現
AIエージェントが問い合わせの20%を自律的に解決し、保留時間を短縮し、定型業務を自動化します。
1本の電話回線に何千件もの通話が集中し、不安を抱えた顧客を待たせていました。Agentforceを導入したことで、Sammons Financial Groupは同社の強みである「人の温もり」を損なうことなくサービスのスピードアップを図ることができました。
Sammons Financial Groupについて
Sammons Financial Groupの課題
電話の保留時間が長引くことで、顧客が求める「共感を示し親身に対応する」サービスとスピーディな対応との間でジレンマが発生
SFGは、何世代にもわたり、個人やご家族の退職後の計画、資産承継、そして人生の予期せぬ出来事に寄り添ってきました。SFGは多様なお客様層を支援しており、年金を活用した老後資金の準備から、大切な人を亡くした後の生活を支える生命保険まで、人生のあらゆる段階でお客様をサポートしています。SFGは従業員がオーナーシップを持つ企業であり、四半期ごとの短期的な業績目標にとらわれることなく、長期的な視点での経営を重視しています。これにより、企業としての強さと安定性を持続的に高めることが可能となっています。「従業員所有企業として、私たちはお客様を第一に考えて行動しています」と、SFGのシェアードサービス担当バイスプレジデントのJackie Cockrum氏は語っています。「お客様に寄り添いたい。それが私たちのカルチャーであり、存在意義なのです」
人間味のあるパーソナライズされたサービスをすべての顧客に提供するために、SFGは顧客からのすべての通話を1本の専用回線に集約し、豊富な知識を持つ担当者が対応してきました。しかし、通話数が年間200万件に達すると(そのうち30%は解約返戻金、給付金額、住所の更新などの基本的な問い合わせ)、待ち時間が顧客体験に影響を及ぼし始めました。通話を順番に処理しているため、生命保険契約の保険金の受け取りを希望する顧客は、年金積立額を確認する顧客と同じくらい長時間待たされることになります。そのため、顧客の保留時間が長くなり、専門知識を複雑な案件の対応に活かすべきサービス担当者の時間も圧迫されました。
さらに、SFGではシステムが分断されており、顧客理解や業務処理のスピードが阻害されていました。担当者は、お客様の全体像を把握するために、契約情報、取引履歴、支払いプラットフォーム、やり取り履歴、引受システム、コンプライアンス記録といった複数のシステムを手作業で参照しなければならず、シンプルな対応にも時間がかかっていたのです。
「サービス担当者は1回の取引で16種類のシステムを操作していました。システム間を回転イスで行き来しながら処理する間、顧客はひたすら待つしかありませんでした」と、SFGの最高デジタル・データ責任者のAaron Witt氏は語っています。「私たちに必要なのはシンプルなシステムでした」
成長目標を実現するためには、コストを抑えながら業務の迅速化を図れるソリューションが不可欠だと考えていました。「私たちは、5年間という短期間で企業価値を2倍にするという目標を掲げています」と、企業マーケティング担当バイスプレジデント補佐のKevin Waetke氏は語ります。「この大胆なビジョンを実現するために、私たちは優れた顧客体験を提供し、顧客により速やかに回答をもたらす必要があります」
“Agentforceは、単純なタスクをAIエージェントに任せることで、従業員を雑務から開放し、より繊細に対応すべき質問に共感を示しながら回答できるようにし、サービスの質を高めてくれます。”
Jackie Cockrum氏
Sammons Financial Group、シェアードサービス担当バイスプレジデント
Sammons Financial GroupにおけるSalesforceならではの解決策
Agentforceにより、SFGの顧客は電話による問い合わせでパーソナライズされたサービスを即座に体験
SFGは、Agentforceの導入を進めています。このSalesforce Platformの自律型レイヤーにより、顧客は必要な答えを速やかに得ることができます。顧客が電話をかけると、すぐにAgentforce Voiceにつながり、自然な話し言葉でのリクエストを理解し、音声で自然に応答します。顧客の質問に答えるために、Agentforceは、契約価額や支払い状況といったリアルタイムデータや、Financial Services Cloud(FSC)内のナレッジベース情報を安全に参照し、文脈に沿った正確な回答を即座に提供します。
この変革を可能にしたのは、2023年にSFGが全社のシステムをFSCに統合したことです。この統合により、オペレーションが効率化され、顧客情報から契約内容に至るまで、すべての情報を一元的に信頼できる形で管理できるようになりました。特に重要なのは、各部門の人間の担当者が顧客一人ひとりをリアルタイムで全方位的に把握できるようになった点です。これにより、よりパーソナライズされた対応が短時間で可能になりました。
「Salesforce Platformにデータを集約したことで、従業員にとっての“拠点”ができました」とWitt氏は語ります。「今では、ずっと短い時間で、よりパーソナライズされたサービスが提供できるのです」
現在、SFGのAIエージェントは、この信頼できる唯一の情報源にもとづいて行動しています。顧客が年金契約の価額や次の支払い日について質問すると、Agentforceは、人間の担当者と同じように、該当する情報を瞬時に取得して提示します。Einstein Trust Layerによって強化されたSalesforceプラットフォームの標準セキュリティ機能により、共有ルール、アクセス権限、データのマスキング、データ非保持などを徹底。これにより、SFGはコンプライアンスを確保しながら、人間とAIの両方で一貫したサービスを提供できます。
全体の約30%を占めるシンプルな問い合わせはAgentforceが対応し、それ以外の複雑な対応は引き続き人間のサービス担当者が行います。
「Agentforceは、顧客と会話するだけのロボットではありません」とCockrum氏は語ります。「Agentforceは、単純なタスクをAIエージェントに任せることで、従業員を雑務から開放し、より繊細に対応すべき質問に共感を示しながら回答できるようにし、サービスの質を高めます」
Agentforceは、顧客がアカウント情報を更新するプロセスも簡素化します。以前は、受取人の変更といった簡単なリクエストでも、カスタマーサービスに電話し、つながるまで保留状態で待機し、リクエストを説明して、申請書が郵送されるまで再び待たなければなりませんでした。現在では、今ではAgentforceが本人確認を行い、意図を確認し、必要な書類を特定し、FSC上で自動的にワークフローを起動して書類を郵送する、というスムーズで自然な体験が実現しています。その結果、顧客とサービス担当者の双方で時間を節約できます。
SFGは、Agentforceが全体の20%の問い合わせを自動的に処理できると見込んでおり、これにより担当者の負担が軽減され、待ち時間が短縮され、ルーチン業務にかかるコストを最大50%削減できるとしています。さらに効率化にとどまらず、サービスの柔軟性と利便性も向上します。
「現在は、電話対応のスタッフがいる時間帯に限られてしまっています」とWitt氏は述べています。「ただ、Agentforceがあれば24時間365日対応が可能になります。変則的な時間で働いているお客様も、営業時間外の早朝3時に電話していただけます。問題ありません。質問にお答えできる体制が整っているのですから」
“Agentforceがあれば24時間365日対応が可能になります。変則的な時間で働いているお客様も、営業時間外の早朝3時に電話していただけます。問題ありません。質問にお答えできる体制が整っているのですから。”
Aaron Witt氏
Sammons Financial Group、最高デジタル・データ責任者
Agentforceは、代理店パートナー向けに迅速かつ積極的なサービスを提供し、成長を加速
待ち時間の短縮は、優れた顧客体験につながるだけでなく、独自の保険契約を販売する代理店や、ファイナンシャルアドバイザーであるSFGの代理店パートナーにもメリットをもたらします。
SFGは顧客に直接販売しないため、こうしたパートナーが成長には不可欠です。保険契約を効率的かつ効果的に販売するために、代理店パートナーは、保険契約の詳細、手数料構造、申請状況、クライアント固有のデータなどの情報にすばやくアクセスしなければなりません。また、保険請求のトラブルシューティング、引受問題の解決、複雑な金融商品に関する顧客の問い合わせへの対応についても、サポートが必要になる場合があります。通話件数を減らしてセルフサービスオプションを増やすことで、Agentforceは、サービス担当者を雑務から開放し、代理店パートナーを速やかに支援できるようにします。パートナーはリアルタイムの情報にアクセスし、問題をより効率的に解決できるようになります。
今後の展望として、SFGは、受動的な対応から能動的なエンゲージメントへと転換するにあたっての重要なツールとしてAgentforceを位置付けています。Agentforceは、新製品の宣伝をサポートし、積極的に活動してない代理店を活性化し、FSCデータにもとづいてクロスセルの機会を提案し、パートナーがSFGの商品について速やかに把握できるように支援します。
「当社は創業から100年近く経ちます」とWitt氏は語ります。「最も古い生命保険契約は1938年に発行されたもので、今でもその契約を大切に扱っています。私たちは、販売パートナーとその1938年の契約者のために、サービスを現代化しなければならないのです」
Salesforceがもたらす違い
Salesforceプラットフォームの統合性が、SFGに前例のないスピードで成果をもたらしています。Financial Services Cloudによってすべてのデータを一元化したことで、SFGはAgentforceを迅速に立ち上げ、短期間で改善し、スケールにも柔軟に対応できるようになりました。「1つのプラットフォームですべてをシンプルにしたことで、生成AIの自然な基盤を確立できました」とWitt氏は語ります。
Agentforceのローコードツールにより、AIを活用したエージェントを容易に構築、テスト、展開できるようになり、SFGは電話応対用のAIエージェントをわずか6週間で立ち上げて、音声機能を展開できると期待しています。「一番の驚きは、準備にほとんど手間がかからないことです」とWitt氏は述べています。「プロンプトビルダーがシンプルに見えるのは、実際にシンプルだからなのでしょう」
デジタル労働力を得たSFGは、サポートチームの人員を増やさずに、パーソナライズされた24時間対応のサービスを提供できます。新しい人生のスタートを祝うときも、困難な局面に直面したときも、AgentforceがSFGを支え、迅速で信頼性の高い回答と質の高いサポートを提供します。
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