SFAをとことん活用する使い方とは?

投稿日:2020.4.2 更新日:2020.11.25
SFAは、導入するだけで結果が出るものではありません。その実力を発揮するためには、適切な使い方があるのです。
ここでは、環境の整備から情報入力、分析、さらに活用を定着させる方法まで、SFAをとことん活用するためのポイントについてご紹介します。
 
 
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SFAとは?

SFAとは「Sales Force Automation」の略で、日本語では「営業支援システム」などと呼ばれています。文字どおり、営業で扱われる多種多様な情報を記録・管理する、営業部門のサポートツールです。通信インフラの拡充によって普及が広がり、すでに多くの企業でSFAが利用されています。

SFAの多くはクラウドサービスとして提供されているため、入力したデータはすぐに反映され、メンバー全員がリアルタイムで確認することが可能です。また、単に情報を蓄積していくだけのデータベースではなく、顧客訪問から一定の日数が経つとアクションを促すアラートを出したり、蓄積されたデータをさまざまな切り口で抽出して分析したりと、営業活動全般をサポートし、効率化させる多くの機能を備えています。
こうしたSFAの効果が周知されるにつれ、導入する企業も増えているのですが、「導入したけれど、定着しない」「うまく活用できていない」という例もあり、事前の準備や導入時の工夫が大切だといえます。

SFAでのデータ分析が必要な理由

企業が持つ「ヒト」「モノ」「カネ」のリソースは限りがありますから、できるだけ効率良く使うべきです。そのためには、正確な売上見込みと、それを確実に実現する計画的な営業が必要です。 そこで重要なのが案件管理、それも受注にいたる遥か以前の見込み案件までカバーし、それぞれの段階でどのくらいの商談があるかを可視化する「パイプライン管理」です。

SFAを使ってパイプライン管理を重ねていくと、見込み商談が商談に昇格する確率や、それまでに要する時間などを割り出すこともできます。 こうした分析結果を活用すれば、「いつ、どれくらいの売上を立てたい」というところから逆算して、営業活動を進めることができます。つまり、「計画性のある売上」を作ることができるのです。

SFAを活用する環境を作っておく

多くのビジネスツールは、導入するだけで売上を作ることはできません。現場に定着させ、使いこなすことで初めてその力を発揮します。しかしSFAの場合、現場に定着する以前に使われなくなってしまい、結局放置されたままというケースも残念ながら見られます。
これは、導入の目的や経営課題の洗い出しがきちんとされなかったという、導入以前の準備不足によることが多いのですが、現場にはそれ以外にも、SFAの定着化に対するブレーキがいくつも存在しています。
SFAを活用するなら、それらのマイナス要素を排除しなくてはなりません。
 
 
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現場が感じるSFA導入に対する不安や抵抗の正体

SFAを導入・活用するにあたって、現場で起こりやすい不安や抵抗には、どのようなものがあるでしょうか。まずはそこから見ていきましょう。

使い方を覚えるのが面倒

新しいツールや新しいシステムを取り入れるときには、ほぼ例外なく、使うのが面倒であるという抵抗が起こるもの。

「難しそうだから嫌」
「使ったことがないからわからない」

このような言葉があちこちで飛び交ってしまいます。しかし、難しいかどうかは使ってみなくてはわかりませんし、「よくわからないから」でSFAを使わずにいたら、いつまで経っても使うことができません。

人は、無意識のうちに変化を恐れます。そのため、新しいものや見慣れないものには興味や好奇心とともに、否定的な感情を抱くこともあります。それがこうした態度になって、表れているのでしょう。
SFAは日常的に使うツールなのですから、決して難解なものではありません。しかし、こうした感情が現場にあると、ふれてもらうことすら難しくなってしまいます。

自分の顧客情報や成績を知られたくない

SFAを導入すると、チーム内で全員が持っている情報が共有されます。それぞれの顧客情報や商談の内容、見積もりの額、契約数とその数値。すべてがオープンになります。メンバー間にライバル意識や競争意識があれば、これは強い抵抗を感じるところでしょう。

さらにこうした情報は、上司であるマネージャーにもつつぬけとなります。商談が思うように進んでいなかったり、顧客から無理な注文を投げられたり、できることなら隠したいと思っていることまでも公開されてしまうのです。さらに、「常に上司に監視されている」という気分にもなるでしょう。 これでは、自分の情報を隠そうとして、データ入力すらままならなくなります。活用以前の問題というわけです。

入力作業が増えるのが嫌

営業部門の案件管理をExcelで行っている会社は、まだまだ多いと思われます。そこにSFAが導入されたら、現場のメンバーは「今以上に入力作業が増えるのか」と、うんざりしてしまうかもしれません。
しかし、SFAは蓄積したデータを分析することで、本来の働きを見せてくれます。データが増えれば増えるほど分析精度は上がっていきますから、導入初期に入力作業が増えるのは、ある程度仕方のないことかもしれません。
しかし、こうした不満が現場にあると、やはり入力を怠るようになってしまい、せっかく導入したSFAが十分活用されずに終わってしまいます。

現場の不安や不満を解決するには?

SFAを導入する際には、前項でご紹介したような不安や抵抗感が、程度の差こそあれ表面化するもの。しかし、いずれも決定的な障害ではありません。
SFAの導入によって増える手間ではなく、それ以上に価値のある果実、つまり、良い方向に向かってどのような変化が起こるのかを、関係者に丁寧に説明し理解を促せば、解決できるものです。 では、どのように説明していけばいいのかを考えてみましょう。

業務の遅れやもれが見えるようになる

現場の不安や抵抗感を払拭する第一歩は、SFAの活用によって営業業務がどう変わるのかを伝え、理解してもらうことです。そのとき、一番のポイントになるのは、「営業活動の可視化」です。 SFAを導入すると、ひとつひとつの案件の内容が可視化されます。そのため、進捗の止まった商談やフォローがもれている案件を見つけることができます。
SFAがなければ気づかずにいた取りこぼしを掘り起こし、再びクローズに向けて動かすことができるのです。

情報共有でチームプレイが実現する

もうひとつのポイントは、「営業業務のチームプレイ化」です。
メンバー全員の活動を公開・共有することは、確かに心理的な抵抗を感じるところでしょう。しかし、問題のある案件の情報をチームで共有していれば、メンバーやマネージャーからのアドバイスが得られ、ノウハウの共有が進みます。属人化しやすい営業という業務が、チームプレイへと移行するのです。
また、担当者の不在時に、何らかのトラブルが起こっても、共有している情報を基に、チーム全体で対応することができます。これは、セールスチームとしての能力の底上げにつながるものです。

業務全体を効率化できる

SFAを活用することで、営業業務全体を効率化することができます。
自分の担当案件の情報を最初に入力してしまえば、その情報を日報や見積書などに転記しなくて済むでしょう。また、顧客訪問や提案書の提出などの活動を入力すれば、その情報はすぐに反映されますから、マネージャーの管理業務も軽減されます。データが蓄積されていけば、さまざまな形で瞬時に集計・抽出し、分析して営業活動に活かすことが可能です。
SFAは活用することで時間と手間を大きく削減し、削減できた時間をよりコアな作業に振り分け、業務効率を高めることができるのです。

SFAの特徴を活かした使い方

ここからは、SFAをどのように活用していくかについて考えてみましょう。 SFAには営業活動をサポートする多くの機能がありますが、その核となるのは集計と分析をはじめとする、蓄積したデータの活用です。ここでは、SFAの特徴を活かした使い方をご紹介していきます。

外出先から使いこなす

クラウドサービスとして提供されるSFAは、社内にいなくてもスマートフォンやタブレットで操作ができるため、外出が多いセールスにはぴったりのツールです。その特性を活かして、さまざまな使い方ができます。

  • 情報の確認
    SFAは、どこから入力したデータでも即座に更新され、共有されます。顧客訪問の前に最新の状況を確認したり、メンバーや上司からのアドバイスを受け取ったりと、社内にいるのとほとんど変わらず情報の確認ができます。 自分とチームメンバーの最新スケジュールも共有できますから、訪問時間を間違えるというようなミスもなくなるでしょう。
  • 情報の入力
    チームメンバーへのちょっとした相談やマネージャーへの報告といった作業を移動中に行えば、時間を有効に使えます。メールやチャットツールなどもSFA上でやりとりしておけば、コミュニケーションのすべてをSFA上にまとめておくことができます。 顧客訪問の後に商談の進捗を書き込んでおけばすぐに更新され、チーム全員で共有されます。
  • 書類の作成
    SFAなら外出先から日報を作り、そのまま共有することができます。日報を書くためだけに帰社する必要がありませんし、作成された日報はすぐにマネージャーが確認できます。 また、外出先から商談内容を入力しておき、顧客の要望を踏まえた提案書や資料の作成をチームメンバーに依頼することも容易です。

データを分析して活用する

データの分析と活用は、SFAが本領を発揮するところです。ここでのポイントは、分析によって何を知りたいのか、そのためにどのような条件でデータを抽出するかという点でしょう。
いくつもの指標を設定して、複雑な分析をかけることもできますが、指標が多すぎるとそれぞれの重要性が下がり、結果が読みにくくなることもあります。初めのうちは、セールスのメンバーが意識しやすい数字を選び、シンプルな分析から始めるといいでしょう。
また、SFAによる分析は定期的に行うべきですが、その度に一喜一憂するのではなく、ある程度長いスパンで考えることも大切です。そして、分析結果にもとづいて対策を立て、成果につなげていきましょう。

日々の活動をサポートする

SFAは「営業支援システム」とも呼ばれるように、日々の営業活動をサポートする多くの機能を備えています。その種類と数は製品ごとに違いますが、基本的な機能を活用するだけでも、それまでの営業活動に潜んでいた無駄や非効率な作業を大きく削減できるはずです。
スケジュールを管理するカレンダーやメーラー、メッセージツールなどもSFA上で操作すれば、営業活動のほぼすべてを記録することができ、検索も容易にできます。
ひとつひとつは小さくても、かゆいところに手が届くような細かな機能は、日々の営業活動をしっかりサポートしてくれます。

営業領域の基幹システムとして使う

SFAを使い始めると、それまで社内のあちこちに散在していた顧客情報が、すべてSFAに集約されます。顧客に関するあらゆる情報、たとえば、基本情報から案件情報、商談の進捗状況のほか、提案書や見積書、各種問い合わせメールなども、すべてSFA上でやりとりされ、記録されていきます。

さらに、顧客とのコミュニケーションを管理するCRMと組み合わせれば、仕入れから販売までのプロセスがひとつにつながり、販売における基幹システムとしての役割を果たすこともできます。ここに記録され、蓄積されていく情報を分析することで、「なぜ売れたのか」「なぜ売れなかったのか」を知ることができ、それを営業施策に反映させて大きな成果を得ることも可能となります。

SFAの活用を根づかせるには、全員がSFAのメリットを正しく理解することが大切!

ここからは、SFAをどのように活用していくかについて考えてみましょう。 SFAには営業活動をサポートする多くの機能がありますが、その核となるのは集計と分析をはじめとする、蓄積したデータの活用です。ここでは、SFAの特徴を活かした使い方をご紹介していきます。
 
 
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