営業分析の手法と5つのフレームワーク(Excel/SFA)

 
最終更新日:2024.4.8
営業分析とは、営業担当の活動状況や顧客データ、商談履歴など、営業活動に関するデータを分析することで、営業活動の効率化・売上向上のために行います。基本的な営業分析の手法から、活用できるフレームワーク、ExcelやSFAを使用した方法について解説します。
 
 
 
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本資料では、安易な値引きや失注を減らすために、お客様が営業や提案をどうやって選んでいるのか、その心理や構造を解き明かすとともに、価格だけに左右されない営業力を身につけるための質問方法や、効果的な営業メンバーへの育成・マネジメント方法を紹介します。

営業分析の目的とは

営業分析は、営業活動をより効率化させることで、売上を向上させることを目的とするものです。具体的に、営業分析には以下のような効果が期待できます。

1)ノウハウの共有
2)属人化からの脱却
3)売上予測

1)ノウハウの共有

営業分析を通じて、成功した営業戦略やテクニックを組織内で共有することができます。これにより、個人やチームの知識を組織全体で活用し、営業効率の改善を図ることが可能になります。

2)属人化からの脱却

特定の個人に依存する営業活動の属人化を防ぎます。営業分析により、成功要因を明確にし、それを組織全体で共有することで、誰もがアクセス可能な知識ベースを形成し、営業活動の持続可能性を高めます。

3)売上予測

過去のデータとトレンド分析を基に将来の売上を予測し、資源の配分や販売戦略を最適化します。正確な売上予測により、市場の変動や消費者需要の変化に迅速に対応し、競争優位性を保ちます。
 
 
 
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営業分析の基本の手法

営業分析には、以下のように基本的な手法が3つあります。

1)動向分析
2)要因分析
3)検証分析

1)動向分析

動向分析とは、業界やサービス、商品など、市場の動きをグラフなどによって可視化する分析方法です。おおまかに、業界内における自社の立ち位置や、売上の動向などを把握することができます。ただし、細かな動きをとらえるものではありません。そのため、多くの場合はその他の分析方法と合わせて用いられます。

2)要因分析

要因分析とは、動向分析の結果に基づき、業界やサービスの動向に影響を与えた要因を分析する手法です。例えば、売上が急激に上がった他者商品があったとしましょう。このとき、「テレビCMを打った」「インフルエンサーを活用したSNS広告を出稿した」など要因が分かれば、これが自社にとっても売上アップに向けた有効な手段になる可能性があります。

ただし、これはあくまで仮説であり、事実に必ずしも合致するとは限りません。この仮説が正しいかどうか判断するには、検証分析が必要になります。

3)検証分析

検証分析とは、動向分析および要因分析で立てた仮説を検証する分析手法です。仮説に関するデータを集め、実践およびテストを行うことにより、その正誤を判断します。その結果、本当に自社にとって売上拡大へと繋がる手法を選定することができるのです。
 
 
 
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営業分析の方法・フレームワーク

営業分析によく使われる方法、フレームワークをご紹介します。

1)KPI分析
2)行動分析
3)顧客分析
4)商談分析
5)営業パイプライン分析

1)KPI分析

KPI(Key Performance Indicator)とは、重要業績評価指標のことです。KPI分析とは、売上や成約数、アポイント数など設定した目標に対して、どれだけ達成しているのかをプロセスに応じて明確化し、現状を確認すると共に、以後の取り組みにおける指標とします。

2)行動分析

行動分析とは、営業担当者ごとの活動状況を把握し、営業成績の差を分析する手法です。分析結果から「どうすれば成果が出せるのか」を明確化し、これを共有することで、営業組織全体として営業の質を高めます。部署の配置異動を検討する際にも、営業成果をもとにして適材を見極める材料にもなるでしょう。

3)顧客分析

顧客分析とは、顧客がどのようなプロセスを経て購入に至ったのかを分析することです。デジタル化が進んだ現代では、人の行動の多くをデータ分析できるようになりました。顧客分析によって、商品が売れた、あるいは売れない原因を明確にすることができます。顧客分析の重要性やポイントなど、詳しくは以下の記事を参考にご覧ください。

4)商談分析

商談分析とは、商談の質を上げるために、商談の流れや提案方法、提案資料などを見直し、より成果に繋がる営業手法を検討するために行います。顧客属性に応じて適切な提案内容やトーク内容等に落とし込み、情報を営業組織で共有することで、商談の質が高まるでしょう。

5)営業パイプライン分析

営業パイプライン分析とは、受注まで一連の営業プロセスをパイプに見立てて分析する手法です。工程ごとのKPIに応じて「いつまでに」「どうすれば」「どれだけの売上が得られるか」の筋道を見える化するのに役立ちます。また、目標達成に向けてボトルネックになっているプロセスが分かるため、早い段階で課題解決のための軌道修正を行うことも可能。また、現状を把握することで、将来的な売上予測も見えるでしょう。
たとえば、提案には十分な件数が進んでいるにもかかわらず、見積もりに進む確率が低いとします。その場合、提案内容やトーク内容に課題があり、顧客に自社商品・サービスを魅力的だと感じてもらえていないのかもしれません。提案資料やトークスクリプトを見直すことで見積もりに至る件数を増やし、結果として受注確度を高めることができるでしょう。

営業分析に役立つツール

続いて、営業分析に役立つツールをご紹介します。

Excel

分析データが少なかったり、初めて分析を始めたりする場合は、まずExcelから活用してみるのも良いでしょう。Excelは実務上で使ったことのある方が多いので扱いやすく、ゼロから自由にフォーマットを作れます。ただし、データが増えると管理・分析が煩雑化するかもしれません。また、何も分からない状態では、そもそもどのようなフォーマットを作成すべきか分からず、想定以上に手間と時間が掛かってしまうことも考えられます。

SFA

SFA(Sales Force Automation、営業支援システム)は、顧客情報や案件情報、営業の活動履歴などを一括管理できるシステムです。予実管理の機能も備わっているため、現状との比較によって達成度合いをKPI分析できます。また、営業活動に関わる全てのデータが蓄積できるため、活用すれば営業分析が効率化できるでしょう。営業活動の効率化やパフォーマンス向上、組織力アップなどの効果が期待できます。

Sales Cloudは、そんなSFAツールの中でも世界シェアNo.1の実績を持ちます。具体的に何ができるのか、詳しくは下記よりデモ動画をご覧ください。

 
 
 
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営業活動は、どうしても担当者ごとに属人化しがちです。しかし、それでは組織全体における営業の質が上がらず、大きな成果が得られません。この属人化を防ぎ、営業ノウハウ等を共有するには、営業分析が効果的です。目標達成の度合いや顧客の動向、商談内容や営業プロセスなどを見える化することで、取るべき戦略も明確になるでしょう。

なお、営業戦略をより効率的に行うには、SFAなどのツール導入がおすすめです。事業規模や分析データ、組織体制などに応じて、適したツールを選んでください。

 

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