3か月間のプログラムで活用のめどが立ち、Consumer Goods Cloudの導入を決定
Consumer Goods Cloudは、効率的な売り場づくりやフィールド業務の最適化など、消費財を扱う企業の店舗施策を変革することで、収益と投資対効果の最大化を図るソリューションです。従来のSalesforce製品でそれらを実現しようとする場合、Sales CloudやService Cloudなどをユーザーそれぞれの業務や目的に合わせてカスタマイズする必要があります。それに対してConsumer Goods Cloudは、これまでに蓄積されたノウハウやユーザーの声、市場調査データなどを活かし、従来ならカスタマイズしていた部分、つまり消費財を扱う企業の多くで必要とされる機能群をテンプレート化し、SaaSとして提供します。より迅速な店舗施策の変革を実現するため、いわば業界のベストプラクティスのパッケージ化を目指したわけです。
パイロットプログラムには、グローバルで複数社が参加しました。その中で唯一、日本から参加したのが花王グループ。店舗の定期巡回や改装の棚替、商品の推奨販売など、KFMの管轄する業務をConsumer Goods Cloudでいかに改善するか、という現場の視点を盛り込むため、KFMからは経営企画部 事業企画チーム マネジャーの磯谷淳一氏らが参加しました。
2019年夏にスタートしたパイロットプログラムは、2週間に1回のペースで実施される定例会を中心に進められました。セールスフォース・ジャパン側がプロトタイプを作成、定例会で花王グループ側が業務内容への適合性、要望などをフィードバックし、そして次の定例会で実際の画面を見て検証し、また次の定例会までに改善する、というアジャイル開発で完成形へ近づけていきました。
「実際の業務データを入力して、現場と同様にタブレットを使いながら、『こういう動きでこんな使い方ができます』『それならこういう形にできませんか?』という具合に進めていきました。実際の画面の遷移などを確認できるので、活用場面をイメージしながら意見や要望を伝えることができました。セールスフォース・ジャパンの米国本社のエンジニアの方にも花王グループのトップと話をしていただき、最終的に必須の要件はすべて盛り込んでいただけました」(磯谷氏)
開始から約3か月、プログラムの集大成となったのが、模擬店を使ったロールプレイです。擬似的に再現した店舗に人員を配置し、Consumer Goods Cloudを使用して、KFMの業務をスムーズに行えることを確認。活用の見通しが立ち、花王グループはConsumer Goods Cloudの採用を決定しました。また、プログラムを通じて得られたフィールド業務のフローの知見は、日本の消費財業界特有の事情を示す貴重な視点として、国内向けのConsumer Goods Cloudに機能追加され、2019年9月の正式リリースに至ったのです。