2. 外部システムとも連携し業務を自動化、削減できた作業時間は年間2万時間に
経営統合後、GA technologiesでパートナーズのMarketing Managerを務めている山田 幸佑 氏。その時の思いを次のように語ります。
「私たちはこの業界で国内トップを目指すというビジョンを持っており、社内の状況を俯瞰したときに、このビジョンを実現するためには、他のシステムとの連携を含めてSalesforceを徹底的に使いこなすことが鍵になると判断しました。会社の状況に合わせてスピード感を持って、Salesforceを使いこなしていくためには、開発を内製にしていくべきだと考えたのですが、GA technologiesのリソースを見ても、適正な人はいませんでした。そこで自分がやるしかないと腹をくくり、自らこのプロジェクトを担当することに決めました」。
山田氏自身もSalesforceの経験がなかったため、まずはTrailheadを活用していちから学習を開始。約3か月間、スキルの習得と準備を行いながら、セールスフォース・ジャパンの担当者とも定期的に打ち合わせを行い、どのような取り組みを行うかを検討していきました。そして2022年1月にはSalesforceの開発を開始。2022年3月にそのリリースを実施します。
ここで注目したいのが、不動産業界ならではの業務ニーズに対応するため、オンライン商談システムであるベルフェイスや、電子署名ソリューションであるDocuSign、RPAのUiPath、Google Driveなど、多岐にわたる外部システムとSalesforceを連携させていることです。
まず顧客とのオンライン面談はベルフェイスを活用し、その面談ログが自動的にSales Cloudに記録されるようになっています。顧客情報を表示するとそこに過去の面談URLが記載されるため、営業担当者による面談記録の入力負荷を大幅に削減できるようになりました。
不動産仕入れのリード生成では物件の謄本取得が必要になるのですが、これに関しては登記情報サービスの検索や謄本購入をRPAで自動化し、テキスト解析技術を使って文字認識した上でSales Cloudに登録。リード生成までを自動化しています。
物件の購入者や買取業者に提供する物件情報は、「マイソク」と呼ばれるシートに集約することが不動産業界の慣行になっていますが、これもSales Cloudで自動生成されています。掲載物件の図面や写真をGoogle Cloudで保管し、そのデータをSales Cloudに取り込み、ボタン1つでマイソクのExcelシートを出力できるようにしているのです。
契約書もSales Cloudで自動生成。これをDocuSignと連携させることで、捺印・契約完了までをオンライン化しています。さらに現在は、不動産仕入れ業界ならではのアナログなやりとりをデータとして蓄積していく機能も開発していると山田氏は語ります。
「謄本の自動取得とSales Cloudへの自動転記、リード生成で、年間1,000時間以上の業務効率化が可能。またマイソクの自動生成の効率化効果は年間13,000時間になると想定されており、アナログなやりとりのデータ蓄積自動化でも年間5,000時間以上の効率化が見込まれています。これらを合わせると、年間で削減できた作業時間は、2万時間近くに上ることになります。さらに、直近3か月の売上も、昨年に比べて141.2%となりました。」(山田氏)。