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セールスフォース・ドットコム、「Revenue Cloud」を発表 あらゆる販売チャネルの収益成長を加速して企業を支援

本抄訳ブログは、2020年11月12日(現地時間)に米国セールスフォース・ドットコムが発表したブログの一部をもとにしています。全文は、原文(英語ブログ)をご参照ください。なお、一部の製品の日本での提供時期については未定です。詳細については当社のウェブサイトまたは営業担当者にご連絡ください。

 

2020年11月19日
株式会社セールスフォース・ドットコム

 

Revenue Cloudはコンプライアンスと正確性を損なうことなく、迅速で柔軟性に富んだシンプルなB2Bビジネス向けのコマースを実現します。

 

新型コロナウイルスの影響を受け、多くのビジネスの収益サイクルは不安定になりました。これは顧客のニーズが突然変化して取引が滞り、販売チャネルに混乱をきたしたことが要因です。また、先行きが不透明な中、予測データを信頼することも難しくなりました。一方、自社製品への需要が一気に拡大した企業は、どうにかニーズに応えようと努力を続けてきました。新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)により、企業は新たな課題にに直面していますが、収益管理の必要性はこれまで通り変わらず、むしろ以前にも増して喫緊の課題となっています。

企業が予算を切り詰める中、B2Bの購買担当の間では決済方法やタイミングなど、より迅速かつ柔軟な購入オプションに対する期待が高まっています。オンラインで購入プロセスを開始し、営業担当者から個別化された電話サポートを受けたいという声も上がっています。また、契約内容に調整の必要が生じた場合も、新しい見積もりを待つのに数週間も要したり、新しい担当者と会話を一からやり直したりせず、契約内容を迅速に更新したいとも考えられています。

セールスフォース・ドットコムが発表した最新の「コネクテッドカスタマーの最新事情」によると、ビジネスバイヤーの80%が「企業が提供するエクスペリエンスは製品やサービスと同様に重要だ」と答えたほか、74%が取引を開始して完了するまでに複数のチャネルを利用したことがあると回答しました。こうした取引開始から完了までの体験には、営業だけでなく財務、パートナー企業、デジタルコマース、オペレーション、情報技術(IT)など、さまざまな人々、プロセス、利害関係者が複雑に関わります。さらに、ビジネスがパートナーとのネットワークの拡大や企業買収に伴い成長するにつれ、状況は複雑化していきます。一方で、収益報告ではコンプライアンスや法律上の規則のため、正確性がますます重要となっています。

あらゆるチャネルで収益成長を管理
セールスフォース・ドットコムが本日発表した「Revenue Cloud」は、B2Bビジネスの購買プロセスをより迅速かつ容易にし、新たな収益の流れを加速させ、企業は収益効率を向上するための迅速な対応を取ることができるようになります。また、Revenue CloudはSalesforceの「CPQ & Billing」「Partner Relationship Management」「B2B Commerce」の各機能を統合することで、企業はあらゆるチャネルでの収益成長を管理できるようになります。「Salesforce Customer 360 Platform」の一部として提供されるRevenue Cloudを活用することで、営業、パートナー、オペレーション、財務の各チームが連携し、購入から契約更新、そして収益認識に至るまで、収益はもちろん顧客との取引を一元的に確認できるようになります。

Revenue Cloudを活用すれば、企業は次のことが可能になります。

購入体験の変革:直販、代理店販売、オンラインストアなど、さまざまな販売チャネルを顧客がシームレスに横断できるようになります。​顧客は必要な要件に沿った自らの条件で構成した製品やサービスをオンラインカートに入れ、営業担当者に連絡して質問をしたり、割引を要求したりすることが可能です。営業担当者は、顧客の既存の購入履歴やオンラインでのやり取りを完全に把握しているため、スムーズな取引が可能になります。また、新たに導入した「CPQ-B2B Commerce connector」を活用すれば、企業は複雑なB2B販売向けにオンラインストアをカスタマイズしたり、セルフサービスでの購入用のデジタルカートにカスタマイズができる価格設定機能を追加することが可能です。

 

デジタルカートを活用することで、顧客は自らのタイミングで製品を構成し、営業担当者に問い合わせて割引を受けることが可能です。Salesforceプラットフォーム上でデジタルカートを使うと、直販営業や代理店販売においても顧客がどこで購入プロセスを中断したのか正確に把握することができます。

新たな収益の流れを加速:収益管理チームは、サブスクリプション製品の立ち上げや従量課金の導入など、新たな収益化戦略を迅速に展開することができます。セールスフォース・ドットコムはVlocityを買収して得られた新しいテクノロジーにより、メディア企業向けの広告インベントリやコンテンツ配信の管理など、各社に合致した収益関連の業務プロセスを実現する業界に特化したソリューションを提供しています。また、新たに導入した「Multi-Cloud Billing」により、企業は一元化されたプラットフォーム上で他のクラウドから収益の流れを生み出すことが可能です。たとえば、フィールドサービス担当者は一元化されたシステム上で請求と決済を処理することで、製品のアップセルを行ったり、オンサイトサービスから収益を生み出したりできます。また、「Revenue Cloud Quick Starts」を活用すれば、企業はサブスクリプションの提供に数ヶ月を要すことなく、開始から8週間でプロセスを完了できます。

 

「Revenue Cloud」を活用すれば、営業担当者は顧客の購入状況を把握し、より戦略的なやり取りを行うことができます。たとえば、営業担当者は顧客の未決済残高を一目で確認でき、利用上限に近づいていることがわかります。

収益効率の向上:自動化により、システム間における受注案件の手動での承認作業やデータ照合、転記作業の負担が軽減されます。また、受注を自動的に検証し、請求書を統合することで、サービスの請求不足や契約変更の誤った追跡など、営業サイクルにおいて収益損失につながる可能性のある問題を回避できます。新たに提供される「Customer Asset Lifecycle Management」を活用すれば、古い注文書を手動でダウンロードする代わりに、顧客が購入した全商品がダッシュボードにシンプルに可視化されます。経時的な契約変更や未決済残高の追跡が可能なので、顧客との関係をより深く理解することが可能です。さらに、顧客生涯価値(LTV)、売上継続率、月間経常収益などのKPIをリアルタイムで追跡することで、「どこでコストを削減すべきか」「どのような顧客をターゲットにすべきか」についてチームで調整を図り、戦略的な意思決定を行うことができます。また、ERPシステムとの統合により、市場投入戦略の調整や割引ガイダンスの提供が可能になり、収益データをすぐに活用することができます。

 

ダッシュボードは最高売上責任者(CRO)や収益管理チームに対し、すべての収益データに関する信頼できる単一の情報源を提供します。「チャネル別収益」などのKPIは、チームがどのように収益を管理・最適化し、ビジネスを効果的に経営すべきか理解するのに役立ちます。

購入体験でデジタル変革を遂げたPodium
米国ユタ州を拠点とするテクノロジー企業Podiumは、顧客と営業担当者の双方の購入プロセスを改善したいと考えました。これまでに導入していたソリューションでは成約までに15分以上を要したため、同社が急成長を遂げる中、顧客と営業担当者にとって膨大な時間の無駄が生じていました。そこでPodiumは従来のメッセージングプラットフォームと同様の素晴らしいエクスペリエンスを実感できる営業プロセスを提供するため、Salesforceの「CPQ」と「Billing」を導入しました。

CPQとBillingの導入により、Podiumはそれまで数百件あったカタログの掲載製品数を30件に簡略化し、見積書作成に要する時間を80%短縮することができました。見積りプロセスの合理化に成功すると、同社は次にオンボーディングとプロビジョニングプロセスの自動化に着手しました。その結果、今では新規契約を効率的に獲得し、既存の取引先との契約内容を拡大しているほか、新製品を迅速にローンチしています。

Podiumの最高技術責任者(CTO)兼最高情報セキュリティ責任者(CISO)を務めるJason Taylor氏は次のようにコメントします。「当社は中小企業と顧客間の対話とコミュニケーションを支援するサービスを提供していますが、新型コロナウイルスの影響で中小企業は大きな打撃を受けました。そして、消費者が期待する地元企業とのコミュニケーションの在り方も、根本から一変しました。こうした中、Salesforceのおかげで、Podiumはテキストメッセージを介したテイクアウト注文など、新しいニーズをサポートする新製品を迅速にローンチすることができました。信頼できる単一の情報源を獲得したことで、Podiumは戦略的優位性を達成しています。(購入プロセスにおける)あらゆる疑問への答えが見つかると同時に、他社に先んじて絶え間なく変化する市場に参入し、順調に切り抜けることができているからです。」

「Revenue Cloud」で成長加速
セールスフォース・ドットコムは、企業が減収の補填や好調な事業分野の拡張などを通じて成長を加速できるよう支援しています。取引内容、ビジネスモデル、収益プロセスがどれほど複雑かにかかわらず、Revenue Cloudは顧客との取引データの信頼できる単一の情報源となるでしょう。また、DocusignDigital RouteAvalaraなどパートナー各社との提携により、企業はRevenue Cloudを拡張して、収益管理プロセス全体を管理することが可能です。

Revenue Cloudには、「CPQ」「Billing」「CPQ for Partner Communities」「CPQ for Customer Communities」「CPQ & B2B Commerce Connector」が含まれます。日本での提供時期については未定です。当社のウェブサイトまたは営業担当者にご連絡ください。また、製品についてはこちらのデモをご覧になり、TrailheadにアクセスしてRevenue Cloudの導入方法についてご確認ください。

詳細情報

 

  • Revenue Cloudの詳細については、こちらをご覧ください。
  • Sales Cloudの詳細については、こちらをご覧ください。
  • パートナー企業の製品を使ってRevenue Cloudの機能を拡張するには、こちらの「Revenue Cloud AppExchange Collection」をご参照ください。