フィールドセールスとは?効率化させるインサイドセールスとの連携

投稿日:2020.07.31
昔ながらの営業手法であるフィールドセールスは、オーソドックスなものですが、やり方次第で変革の余地はあります。たとえば、インサイドセールスを導入することで、その業務内容を一気に効率化することができます。
ここでは、フィールドセールスとインサイドセールスとの違いのほか、インサイドセールスとの連携によるフィールドセールスの効率化の方法を解説します。

顧客と直接対話するフィールドセールス

フィールドセールスとは、顧客あるいは見込み客を訪問し、直接の対話を通じて製品やサービスを提案し、商談を進めて受注へとつなげる営業手法を指します。現在の日本において、多くの企業が基本として行っている営業スタイルが、まさにフィールドセールスです。
しかし、近年になってインサイドセールスという新たな概念が登場してきたことから、フィールドセールスの役割や存在価値に変化が現れています。

インサイドセールスとフィールドセールスの違い

従来型ともいえるフィールドセールスは、訪問型の営業スタイルです。相手の懐に飛び込み、自社製品をアピールして商談・成約につなげようという手法です。門前払いを食うこともありますが、相手との面会ができれば、直接話ができるというのは大きなメリットです。その一方で、多くの顧客先を訪問するために時間やコストがかかり、業務効率を上げにくいというデメリットがあります。
それに対してインサイドセールスは、内勤型の営業です。電話やメール、チャットなど、遠距離でも瞬時につながるコミュニケーション手段を使った営業手法となります。時間とコストを抑えた営業活動が可能になる反面、相手へのインパクトや説得力がフィールドセールスより弱く、インサイドのみで成約に持ち込むには難しい部分があるでしょう。

インサイドセールスとフィールドセールス、それぞれの役割

インサイドセールスとフィールドセールス、それぞれの特性を見比べてみると、明確な役割分担ができることがわかります。つまり、インサイドセールスとフィールドセールスは、単独で活動するよりも、それぞれの特性を活かして分業したほうが効率的だというわけです。

インサイドセールスの役割

見込み客のことを「リード」とも呼びますが、その熱度はさまざまです。中には、自社製品への興味や関心が十分に高くなく、成約に至るまでには多くの時間と手数がかかる相手もいます。そうしたリードにまで訪問営業をしていては、業務効率が落ちるばかりです。
しかし、これらのリードの対応をインサイドセールスが担当し、電話やメールによるコミュニケーションを通じて課題をヒアリングしたり、それに対する解決策を提示したりしたらどうでしょう。リード側の熱度が高まり、「担当営業と直接話をしたい」というところまで育成・誘導できる可能性が出てきます。これが、インサイドセールスのおもな役割である「ナーチャリング」です。

フィールドセールスの役割

インサイドセールスが育成したホットリードを引き継ぎ、スムーズに成約まで導いていくのがフィールドセールスの役割です。サッカーやバスケットでいえば、フィールドセールスは後方からのパスを無駄なくゴールするポジションといえるでしょう。
セールス部門にインサイドセールスを置いている企業はまだ少数派かもしれませんが、インサイドとフィールドとの分業体制を確立できれば、これまでになかったさまざまなメリットが生まれてきます。

インサイドセールスとの連携で、フィールドセールスは何が変わる?

インサイドセールスとの分業体制をとることで、フィールドセールスにはどのような変化が起こり、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。いくつかのメリットをご紹介します。

リード層の取りこぼしが少なくなる

獲得したリードに電話やメールでコミュニケーションをとりながら、相手の課題をくみ取り、それに対する回答を自社製品のアピールとともに提示する。この行動を積み重ねて、リードをより熱度の高いホットリードに育成していく。こうしたナーチャリングのプロセスは重要である反面、手間も時間もかかるものです。そのため、営業担当者としては、現実に進行している商談のほうに目を奪われ、将来の優良顧客となりうるリード層へのアプローチがおろそかになりがちです。
しかし、分業によって、リード層のナーチャリングをインサイドセールスが行えば、リードの取りこぼしを減らすことができます。これまで無駄にしていたかもしれないリードを、大切に育てることが可能になるのです。

フィールドセールス本来のコアワークに集中できる

リードのナーチャリングやフォローをインサイドセールスに任せられるということは、フィールドセールスはそのエネルギーを本来のコア業務に集中できるということです。それは、進行中の商談をいかにクローズするかということだけにとどまりません。
企業にとって、新規顧客の獲得以上に効率的なのが、既存顧客からの収益です。それを実現するには、クロスセルやアップセルの機会創出がカギとなります。クロスセルやアップセルを行うためには、顧客が抱えている課題を知り、それを解決する方策を提供することが必須です。その方策を構築する時間と余力を、インサイドセールスとの分業は提供してくれます。

限られた時間と人的リソースを活かし、成果につなげられる

営業プロセスを、インサイドセールスとフィールドセールスの2つに分けるという発想は、時間と人的リソースの効率化という点で実に有利に働きます。さまざまな手法で獲得したリードは、いずれも自社製品への興味や関心に違いがあります。それは、商談化さらには成約にまで至るかどうかの確度の差ともいえるでしょう。その中から有望なリードをターゲットとして選定し、インサイドがナーチャリングしてフィールドにパスすることで、商談率・成約率をより高めることができます。
インサイドとフィールドとの分業体制をとることで、限られた時間と人的リソースを有効に使い、より効率的に成果につなげていくしくみが出来上がるのです。

フィールドセールスを活かすためには?

続いては、フィールドセールスを活かすためのポイントをいくつか解説します。すぐに実践できるものもあれば、少々ハードルが高いものもあるかもしれません。いずれにせよ、自社の状況に適した手法を選ぶことが大切です。

営業プロセスを分業化する

営業プロセスをインサイドセールスとフィールドセールスに分業化すれば、さまざまなメリットを得ることができます。すぐに体制を変えることが難しい場合は、インサイドセールスをサービスとして提供する企業もあります。必要を感じながらも自社内での対応が難しい、あるいはノウハウ不足で不安だということであれば、アウトソーシングを活用するのも良い方法でしょう。

情報共有を徹底する

フィールドセールス同士はもちろんのこと、インサイドセールスとのあいだでの情報共有は必須です。特に、インサイドセールスからフィールドセールスへリードを引き渡す際には、これまでどのようなやりとりを重ねてきたのかを時系列の情報として渡す必要がありますし、顧客側が今後どのような展開を期待しているのか、つまりフィールドセールスとして顧客から何を求められているのか、そうした情報をきちんとインサイドセールスから受け取ることが大事です。
ここでの情報共有が万全でないと、フィールドセールスが担当して、ほどなく顧客側から「話が違うじゃないか」などとクレームが入ることにもなりますし、最悪の場合には商談が破談となる事態もありえます。

案件をパスするタイミングを測る

インサイドセールス側が注意すべき点となりますが、ナーチャリングが不十分なままであったり、ナーチャリングを完了したのち、ある程度の時間が経過したりしている案件は、フィールドセールス側の手数を増やすことにつながります。
「鉄は熱いうちに打て」の言葉どおり、最善の結果を得るためには、最適なタイミングを測ることが大切です。十分なナーチャリングを終え、相手が成約に前向きになった瞬間を逃がさないようにしましょう。

情報共有に適したツールを活用する

インサイドセールスとフィールドセールス、2つのセールスを連携させながら成果を出すには、リアルタイムでの情報共有ができるSFAやCRMなどのツールが必須です。これらのツールは、営業プロセスのさまざまな要素を数値として可視化することができ、数値化できない情報はテキストとして共有することができます。
万全の情報共有によってインサイドセールスとフィールドセールス、それぞれの担当者が本来のパフォーマンスを発揮できれば、セールス部門全体にとって大きなプラスとなるはずです。

従来以上の成果を目指す、セールス部門の革新

メンバーの再配置によってインサイドセールスと組み合わせれば、フィールドセールスは従来の枠を大きく超え、より効果的な営業スタイルを実現することができます。セールス部門の革新が必要ならば、インサイドセールスの導入は有効な選択肢となるでしょう。
適切なツールの活用も含めて、セールス部門の革新を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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